「即戦力人材を採用したい!」マツエク業界の人材募集、「即戦力人材」として求められる条件とは
女性が多いアイリストという職業。結婚・妊娠といったライフステージの変化や、夫の転勤・介護といった家庭の事情などで、やむを得ず離職するアイリストもいるでしょう。また、自分の希望により近いサロンへと、アイリストが移籍することも考えられますね。そうなったとき、サロンのオーナーや人事担当者は、サロン経営のために新しく人材募集をしなければなりません。しかも、サロンの質を損なわないために、優秀なアイリスト=「即戦力人材」を確保する必要があります。では、即戦力人材に求められる条件とは、一体どのようなものなのでしょうか?また、即戦力人材を採用するために、サロンとして何ができるでしょうか?詳しく解説します!
そもそも、即戦力人材ってどんな人?
技術力・知識力・接客力が優れていることは前提条件ですが、サロンによって「即戦力人材」の定義はかなり異なるでしょう。その理由は、サロンの特徴や空いているポストがさまざまなため。
多少曖昧な表現ですが、確実に言える人物像としては、「現状のサロンに足りないものを持っているアイリスト」となるはずです。
つまり、知識や施術スキルが備わっていない代わりに応募が集まりやすい未経験者採用に比べて、サロンが求める条件を満たす即戦力人材の募集はかなり大変。
では、即戦力人材と未経験者の採用は、どんなところが違うのでしょうか?また、即戦力人材に求められるスキルとは、具体的にどんなものなのでしょうか?
即戦力人材と未経験採用の難易度の違いとは
マツエクサロンに限らず、人材募集には大きく分けて「新卒採用」と「中途採用」の2つがありますよね。マツエク業界では、美容師からの転向などを含め、一度美容業界を離れた人の再雇用なども多くあります。
そのため「新卒」「中途」という区分けではなく、新卒未経験者採用=「アイリスト経験がない人材」を採用する場合と、経験者中途採用=「即戦力人材」と区分することが多いです。
それぞれの採用について、メリット・デメリットを挙げてみましょう。
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メリット |
デメリット |
アイリスト未経験者を 採用する場合 |
◆応募条件のハードルが低いため、ある程度の応募人数が集まりやすい
◆サロンの企業理念や経営方針が浸透しやすい |
◆育成するまでに時間とコストが掛かる
◆「やっと育った!」と思ったら、離職するケースもある |
即戦力人材となる アイリストを採用する場合 |
◆新たに育成コストや時間を割く必要がない
◆優秀なアイリストがいることで、顧客満足度・リピート率・口コミの評価アップが期待できる |
◆求める人材にマッチするアイリストの応募が少ない
◆前に所属していたサロンの慣習が抜けにくいこともある |
つまり、難易度としては、当然
となります。
では、ここからは、マツエクサロンの即戦力人材に強く求められることを、具体的に考えてみましょう。
経験者採用であれば必ず必要になるスキル
予約時間の範囲内で施術を終えられる
即戦力人材に限らず、予約時間の範囲内で施術を終えるのはアイリストとして当然のこと。しかし、回転数を重視しているサロンでは、他のサロンより予約時間が少々タイトということもあるでしょう。そのため、移籍したサロンでお客様ひとりひとりに掛けられる時間が短くなっても、パフォーマンスを十分に発揮できる技術力が必要とされるのです。
サロンで扱う商材への対応能力が高い
商材のなかでも、サロンによって違いが大きいのは、おそらくグルー。商材メーカーがまったく違ったり、同一メーカーでも特徴の異なる別のグルーになったりする可能性も考えられますよね。また、ヘアサロン併設のサロンかどうかによっても、扱うグルーは違います。新しいサロンで使っているグルーの知識や使用経験の有無も、即戦力人材かどうかを見極める大事なポイントです。使用したことがなくても、専門的な知識をしっかりと持っているかどうかによって、技術研修での立ち上がりの速さも見立てられるでしょう。
「即戦力人材」と呼べる経験者に、+αで求められることが多いスキル
シングルラッシュ以外のメニューができる
サロンでシングルラッシュ以外のメニューがある場合は、それらの技術力も必須となるでしょう。たとえば、3Dラッシュや下まつげエクステなどです。また、現在は行っていなくても、『将来的に導入を考えている』というメニューがある場合も、該当するメニューをこなせるアイリストが求められますね。
店販の販売成功率が高い
顧客単価アップに貢献する、店販。その販売成功率が高いことも、即戦力人材の要素と言えるでしょう。ただし、店販の販売成功率や過去の実績は、アイリスト本人の申告となることが多く、信用性の高いデータでの証明は難しいかもしれません。
その場合は、採用面接の際に実演してもらい、アイリストの話と現実にかい離がないか確かめることがおすすめ。
柔軟なクレーム対応ができる
サロンで求めている即戦力人材=「店長・副店長・マネージャーなどの管理職候補」の場合は、クレーム対応能力が高いことも重要なポイント。グルーアレルギーや施術内容、接客などへの幅広いクレームについて、いずれも的確に対応できなければなりません。クレーム対応についてのレベル感は採用面接時の受け答えなどでも分かりやすいでしょう。
続いては、すべてのマツエクサロンには当てはまらなくても、採用ポストなどによっては即戦力人材に求められることがあるスキルを紹介します。
サロンによっては即戦力人材に求められるスキル
店長・マネージャーなどの管理職経験がある
店長・マネージャーなどの管理職候補を採用したい場合は、スタッフの統率力・指導力があるかも重要なポイント。ただし、こちらは採用面接だけで能力をチェックすることは難しいでしょう。たとえば、「どのような想いでマネジメントを行っていたのか」、「自分自身の課題や特性を理解しているか」。または、「過去の経験では、自分は仲間にどう思われていたと思うか」など、他者評価と自己評価を客観的に見る視点を持っているかどうかで判断するのも良いでしょう。
このように、即戦力人材となるアイリストに求められることはさまざま。サロンの希望とぴったりマッチする人材を探すことは、当然ながら簡単なことではありません。
では、ハードルの高い即戦力人材を確保するためには、サロンとしてどのようなことができるのでしょうか?
即戦力人材確保のためにできること
当然のことですが、即戦力人材となるアイリストが前のサロンを離職しようと考えるとき、そこには必ず理由があるはず。サロンとしては、それらの課題を必ずクリアしなくてはなりませんよね。
では、アイリストの離職理由として多いのは、一体どんなものなのでしょうか?
アイリストの離職理由とは?
実際に、サロンを移籍したことのあるアイリストに話を聞いてみると、
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- 「出産後の復帰は諦めていたが、保育園付きのサロンがあり再就職できた」
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- 「スタッフ同士の人間関係に悩み、体験入店のあるサロンに応募し、入社した」
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- など、福利厚生や人間関係がネックでサロンの移籍を考えたという声が多くありました。
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- つまり、即戦力人材を採用するためには、条件面の厚遇や働きやすさをアピールすることが重要。
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- では、人材募集ではどのようにアピールすれば良いのでしょうか?
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即戦力人材を確保するための具体例
即戦力人材を求めるなら、対象となるアイリストの目に留まるような、求人サイトや公式HPへの打ち出し方が大事。
たとえば、打ち出す内容としては
②労働条件(勤務時間・残業の有無など)、福利厚生(有給取得率・復職応援制度など)
を明記する必要があります。
上記①と②を天秤に掛けたとき、新しいサロンを探しているアイリストにとって魅力的なバランスになっているか十分検討しましょう。
もしも応募人数が集まらないときは、「①具体的な求める人材の条件」のハードルが高すぎるおそれ大。本当に必要な条件だけに絞ったり、②を見直したりする必要があるかもしれません。
また、美容業界で有名な求人サイトに出稿することも大切ですね。アイリストの人材募集ができる代表的な求人サイトには、「HotpepperBeauty」の求人機能、「美プロ」「リジョブ」「サロンdeジョブ」などがあります。
さらに、実際の雰囲気を体感してもらうために、体験入店や試用期間を設けているサロンもあるのだとか。アイリスト側には、施設内の見学や既存スタッフとの交流ができるというメリットがあります。一方、サロン側には、アイリストの人となりや施術スキルなどを確認できる場として活用されているようです。お互いに合うかどうかを見極められる、とても良い方法かもしれませんね。
まとめ
スキルの高いアイリストの離職は、サロンにとっての一大事。サロンの質を落とさないためにも、即戦力人材の確保が急がれます。マツエク業界における即戦力人材とは、そのサロンに必要なスキルや経験を持つアイリストのこと。単純に空いてしまったポストを補充するだけではなく、ときには将来を見据えて管理者候補となるようなアイリストの募集が必要になるかもしれませんね。
ただし、サロンが求める人材にぴったり合うようなアイリストは、なかなかいないもの。ハードルの高い条件を満たす人材の目に留まるよう、美容系の求人サイト・自社HPの打ち出し方や条件面の厚遇などについて、今一度しっかり検討してはいかがでしょうか?181102Eih