これを読めば「仕分け速度」がグッとUP!?安定する【ツイザーと支える手の位置関係】とは
手元が不安定になるアイリストがまず見直すべきは、施術中の手の位置。ただ、いざ見直そうと思っても、「改善点が見つけられない」「”正解”が分からない」と悩む人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、「自分なりのベストポジション」を見つけるための判断ポイントについて解説しましょう。これを読めば仕分け速度もぐんとスピードアップするかも。ぜひ、参考にしてみてください。
装着時「おでこに手を添える」とは?
施術中の手の位置は、アイリストがスキルアップするためにはとても重要なポイントのひとつ。正しい手の位置を身に付けることで手元が安定し、施術の質やスピードをレベルアップさせることにつながるでしょう。ただし、多くのアイリストを悩ませるのは、「正しい手の位置が人によって異なる」ということ。自分のスキルを高めるために先輩アイリストの手の位置をそのまま真似ようとした結果、変なクセがついてしまい、かえって装着しづらくなってしまったというのもよくある話です。ツイザーの種類、手の大きさや握力、姿勢や体型はアイリストによってさまざま。施術しやすい手の位置が異なるのは当然だと言えるでしょう。
ただ、Beautéでは過去記事(『苦手なアイリスト多数!下まつげのエクステの掴み方が上達するポイントとは』)の中で、「施術中の手はお客様のおでこに軽く添えるといいでしょう」とお伝えしてきました。その理由としては、
- お客様から違和感や不快感を持たれにくい
- お客様の化粧が崩れにくい
など。つまり、「おでこに手を添える」ことをおすすめする意図は、アイリスト側のメリットからではありません。お客様にとって快適な手の位置だからです。
では、アイリストにとっても、お客様にとってもベストな手の位置とはどのようにして判断すればいいのでしょうか?次は、その判断基準について考えていきましょう。
NG例
まずは、手の位置のNG例について。冒頭からお伝えしている通り、アイリストが施術しやすい手の位置について”正解”をひとつに絞ることはできません。しかし、最低限守らなくてはならないポイントはいくつか存在します。ひとつずつ解説していきましょう。
【NG①】お客様にとって危険な状態になっている
まずは、お客様の安全が最優先。いくら施術がしやすいからといって、ツイザーの刃先が眼球や皮膚に刺さるような角度になることは大変危険です。個人差はありますが、ツイザーを持つ指の先が頬にあると、眼球に対してツイザーが垂直になりやすいです。こちらの記事でも写真付きで解説しているため、危険な角度とはどのようなものなのか、ぜひ参考にしてみてくださいね。
また、まぶたや目の横に手があるというのもNG。目元から近い位置にツイザーを扱うアイリストの手があるというのは、お客様にとってもリラックスできる状況とは言えないでしょう。
【NG②】お客様の顔に手の重さがかかりすぎている
施術に集中するがあまり、アイリストの手の重みがお客様に不快感を与えてしまっているというのは、実はよくあること。手が顔に重くかかりすぎることで、お客様が施術後に首や後頭部の痛みを訴えられることもあります。ただ、お客様が不快に感じる重みとは、お客様にしか分かりません。アイリストの中にはどのくらいの重さまでなら大丈夫なのか、イメージができないという人もいることでしょう。
一般的に、人の手の重さは体重の約1%(小川 鑛一著『イラストで学ぶ看護人間工学』より)といわれています。もし体重50kgだとすれば、手の重さは約500g程度ということになりますね。これは、Mサイズの卵が8~10個分の重さとほぼ同じです。例えば、皆さんが普段手にすることの多いスマートフォンは、約150g程度の重さしかありません。仮に、スマートフォンを顔の上に置いてみると、これだけでもかなりのストレスになりますよね。ましてやその3倍以上の重さともなると不快感はかなり強いものとなるでしょう。
【NG③】アイリストの手元が不安定になる
言うまでもなく、手元が不安定になるというのは、マツエクの質を大きく下げてしまうことになります。過去記事(『読者のお悩み「スライドしているうちにグルーが乾く」解決法チェック 』)の中でもお伝えしましたが、「施術スピードが遅くなる」「仕上がりの質が安定しない」「マツエクのモチが悪くなる」などのさまざまな悩みの原因が手の位置にあることも。施術中に変な力が入ってしまう、姿勢が悪くなってしまうというアイリストも要注意。自分にとって正しい手の位置が掴めていない可能性が高いです。
OK例
先ほどのNG例を踏まえたうえで、「アイリストにとって、お客様にとってベストな手の位置」を一緒に考えてみましょう。
まずは基本から!「手を置く目的」を意識する
お客様の顔に手を置く目的は、「手元がぶれないための補助」です。間違っても「手の支え」のためではありません。そのため、軽く添える程度のソフトタッチであることが大前提。一度、測りを使って自分の手の重さを測ってみるのもおすすめです。理想は10~20g程度。それよりも重かったら、お客様の顔に負荷をかけすぎている可能性があります。中には、全くお客様の顔に手が触れることなく施術ができるアイリストもいるほど。お客様の顔に手を置くときは、まずその目的をしっかりと意識するようにしましょう。
「アイリストにとってベストな手の位置」を考える
脇を適度に締めて背筋をのばし、ツイザーを持った手を降ろしてみましょう。このとき、ツイザーの先がお客様のまぶたに対して水平になるように、おでこに手をそっと添えます。腕の角度が不自然になるようであれば、イスやベッドを調節してください。おでこのどこに手を置くのかは、ツイザーを掴む位置や形状によって変わります。他のスタッフにも協力してもらって、自分の中で「ここ!」と納得できるポジションを探ってみましょう。
「お客様にとってベストな手の位置」を考える
お客様にとって不快感のない手の位置というのは、アイリストから判断することは難しいですよね。ただ、手の重みが原因となって、お客様からクレームをいただくことも全くないわけではありません。そのため、手の位置というのはお客様へのサービスの質を考えるうえでも重要なポイントなのです。もし、施術中に痛がるような様子があれば、「痛くないでしょうか?手が重かったらおっしゃってくださいね」とこまめにお声がけするようにしましょう。
また、おでこは汗をかきやすい部分でもあります。施術中、アイリストの手が当たる部分にはタオルやティッシュを敷いているサロンが多いとは思いますが、汗をかきやすい方の場合は途中で新しいものと替えてあげると喜ばれるかもしれませんね。汗で濡れたままの状態だと、手元が滑ってツイザーが皮膚に刺さるなどの事故にもつながりやすいため、注意するようにしましょう。
まとめ
ツイザーを持つ手の位置というのは、今回ご紹介したようなNG例にあてはまらなければOK。自分の施術のしやすさだけではなく、お客様の快適さや安全性にも気を配ることが大切です。特に新人アイリストは、変なクセがついても軌道修正しやすい今の時期がチャンス。自分なりのベストポジションを知ることは、スキルアップへの近道にもなるでしょう。
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