下まつげにも「ボリュームラッシュ」って可能?メリデメや装着方法のポイントを解説
繊細なまつげでボリュームを出す「ボリュームラッシュ」。下まつげにもボリュームラッシュをつけることはできるのでしょうか。 答えはイエスです。サロンによって導入しているところと導入していないところがありますが、下まつげにもボリュームラッシュをつけることはできます。下まつげにボリュームラッシュをつけるメリットとデメリット、そして装着時のポイントについて確認していきましょう。
下まつげエクステとは?
まずは下まつげエクステの基本をおさらいしておきましょう。
アイリストの技術力とデザイン力が問われる下まつげエクステ
画像元:eyeplus.design
下まつげエクステには目元の雰囲気を大きく変える効果があります。
下まつげエクステのメリットとしては
◆黒目が強調される
◆アイライン効果がある
◆マスカラ不要
◆華やかになる
といった点が挙げられます。下まつげにもマツエクを装着することで、目を上下に広げ大きく見せてくれるのが最大の魅力です。また、カラーマツエクを装着すると下まぶたのアイシャドウ効果や涙袋を強調する効果が期待でき、目元をより印象的に見せることもできるでしょう。目元の雰囲気という点では、上まつげよりも効果が大きいかもしれません。
その反対に、下まつげエクステのデメリットは
◆目の粘膜の近いところに装着するため目に染みやすく、技術を要する
◆下まつげは毛周期が早く安定が弱いためとれやすい
◆まつげの生え癖や毛質、量によっては装着できない人もいる
◆本数をあまり多く装着できないため、抜けたときに目立つ
といった点が挙げられます。
「施術が難しいから下まつげのエクステはあまりおすすめしていない」というアイリストもいるよう。また、下まつげの大きなデメリット、それは取れやすさです。上まつげよりも細く短く、毛周期が早いのが下まつげ。目の下にあるため涙などの水分に触れやすく、皮膚と接触するした部分が多いのも取れやすい理由となっています。
下まつげエクステを提案したいお客様は?
お客様とのカウンセリングの際、どのような希望のあるお客様に下まつげエクステの提案ができるのでしょうか。
◆目を大きく見せたい
◆小顔に見せたい
◆下まつげにはマスカラ必須
◆結婚式やイベントに向けていつもより華やかにしたい
このような希望があれば下まつげエクステ提案のチャンスです。また、ボリュームを出したいという希望があるにもかかわらず、上の自まつげの状態が良くないときにも下まつげエクステは有効。上まつげはナチュラルでも、下まつげエクステを装着することで、目元全体のボリュームを出すこともできるでしょう。ただし、下まつげのエクステは完成のイメージがつきにくいもの。どんな仕上がりになるかの想像ができず、躊躇してしまうお客様もいるかもしれません。また、上も下も両方つけることで、派手になりすぎてしまうのではないかと心配されるお客様もいるでしょう。
サロンに下まつげエクステを装着した写真を用意しておき、完成イメージを提供することも、おすすめするための1つの手段です。下まつげエクステのイメージがつきやすく、チャレンジしてみようという気持ちを後押しすることができるかもしれませんね。
下まつげはナチュラル感が重要!
下まつげの平均本数は30本か40本程度と、上まつげに比べて量が少ない傾向にあります。そのため、数本つけるだけでも雰囲気が変わりますが、数本多いだけで「つけている感」が出てしまうという負の側面もあります。
少しの違いが違和感の原因になってしまうのが下まつげエクステの怖いところ。上まつげはボリューム重視というお客様でも、下まつげはできるだけナチュラルに仕上げることがバランスの良いデザインのポイントになるでしょう。
下まつげボリュームラッシュのメリット・デメリットとは?
続いて、下まつげのボリュームラッシュについて詳しく確認していきましょう。
ボリュームラッシュってどんなもの?
まずはボリュームラッシュの基本についてのおさらいです。
シングルラッシュ:1本の自まつげに1本のマツエク
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ボリュームラッシュ:1本の自まつげに2~3本のマツエク
1本の自まつげに1本のエクステを接着するのがシングルラッシュです。0.10~0.25mmの太さのラッシュをつけ、はっきりとした印象的な目元を作ります。これに対して、1本の自まつげに2本、もしくは3本のマツエクを装着する技術がボリュームラッシュです。本数によって2Dラッシュ、3Dラッシュという呼び方をすることもあります。0.03~0.07mmと、シングルラッシュよりも極細のラッシュを使用するボリュームラッシュ。3本使用する3Dラッシュでも、シングルラッシュ1本よりも軽いのが大きな魅力です。フサフサとしたナチュラルな目元に仕上がります。
自まつげに隙間があったり少なかったりする場合、シングルラッシュよりも束でボリュームを出せるボリュームラッシュがいいでしょう。まつげの隙間を自然にカバーできる、今注目の施術技術です。
下まつげにもボリュームラッシュは可能!
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こちらの写真は下まつげにもボリュームラッシュをつけたマツエクデザイン。ボリュームラッシュは下まつげにも装着することができます。とにかく目元にボリュームが欲しいという人はもちろん、自然な仕上がりを求めるお客様や、隙間のある下まつげへの装着を希望される場合はボリュームラッシュの下まつげがおすすめです。
下まつげのボリュームラッシュのメリット
下まつげのボリュームラッシュのメリットを確認していきましょう。
◆下まつげが少ない人でもボリュームを出すことができる
◆隙間のある人でもボリュームラッシュで幅を出し埋めることができる
◆シングルラッシュよりも多くの本数を装着できる
◆シングルよりもモチが良くなる可能性もある
◆極細ラッシュのため自まつげが細くても装着できる
◆付け心地が軽い
これが下まつげのボリュームラッシュのメリットです。おすすめしたいのは、下まつげの少なさに悩んでいるお客様。
◆下まつげの隙間が気になる…!
◆下まつげエクステを経験したけどすぐに取れてしまった
◆フサフサとした下まつげがいい
そんなお客様の声に応えるなら、下まつげのボリュームラッシュがいいのではないでしょうか。
「シングルラッシュの仕上がりが好きだけど、抜けている部分の隙間が気になる!」というお客様なら、シングルラッシュにボリュームラッシュをミックスしてあげるのもいいでしょう。お客様の希望に応じたデザインを検討してみてください。
下まつげのボリュームラッシュのデメリット
続いて下まつげのボリュームラッシュをするときのデメリット。きちんと把握しておきましょう。
◆シングルラッシュに比べて装着に時間がかかる
◆下まつげの太さを重視するお客様には不向き
◆1束とれただけで隙間が気になる可能性もある
◆シングルラッシュよりも料金が高くなる
ボリュームラッシュは基本的に、ラッシュを複数本の毛束を作るという装着するという工程が必要です。そのため、施術時間はどうしても長くなってしまいます。できるだけ早く装着してほしい!というお客様には不向きでしょう。また、ラッシュの本数がシングルラッシュよりも増えること、ボリュームラッシュ施術の技術料といった理由で、ボリュームラッシュの施術料はどうしても高くなってしまいます。施術前に料金をきちんと提示し、了承を得るようにしておきましょう。また、下まつげのマスカラをしたときのように、太い仕上がりイメージを希望されるお客様にもおすすめできません。下まつげのボリュームラッシュをするお客様には、デメリットまでしっかりと説明し納得いただくようにしましょう。
下まつげにボリュームラッシュを装着するときのコツ
最後に下まつげにボリュームラッシュを装着する際のコツを確認していきましょう。
長さはどうする?
下まつげデザインで重要なのはナチュラル感ということは、見出し1でお伝えしました。ナチュラルな下まつげとは、具体的に言うと自まつげになじんでいるかどうか。まつげと同じ、もしくは自まつげよりも1mm長いエクステを選ぶのがいいでしょう。これ以上長いラッシュは仕上がりが不自然になってしまうため、おすすめできません。
下まつげのファンの幅は?
ボリュームラッシュは複数のラッシュの束を扇状に広げた状態を作ってから自まつげに装着します。この状態のラッシュがファンです。ファンの作り方は上まつげのボリュームラッシュと同様で、ファンの広がり方によっても下まつげのデザインが変わります。基本的なファンの幅は2Dの場合1~1.5mm、3Dの場合1.5~2mmです。隙間が気になる部分へのファンなら少し開き気味にしてバランスをとるなど、お客様の目の形によって調節してください。ラッシュの長さが少し短いため、つかみにくいと感じるアイリストもいるよう。慣れるまで練習が必要かもしれません。
グルーの量は?
ボリュームラッシュはシングルラッシュに比べると多少グルーの量が増えてしまいます。しかし、ボリュームラッシュはシングルラッシュよりも重みがあるからしっかりとグルーをつけなくちゃ!と考えているとしたら、それは間違いです。接着面の多いボリュームラッシュは、シングルラッシュよりもグルーは少なめになります。
粘膜に近い場所に装着していく下まつげエクステは、上まつげよりも染みやすいもの。グルーの量が多くなると揮発成分が出やすくなるというデメリットもあります。また、グルーの量が多いとファンが閉じやすくなってしまう原因にも。グルーの量が適切かどうか確認しましょう。
グルーのタイプは?
ボリュームラッシュの場合、グルーは1~2秒ほどで乾く、速乾性の高いものがおすすめです。ボリュームラッシュの施術でよくある悩みが「ファンが勝手に閉じてしまう」というもの。乾くまでに5~6秒を要するグルーの場合、硬化する前にファンが閉じてしまうのです。また、粘度も重要なポイントです。サラサラのグルーの場合、まとめた根本が離れてしまうため不向きでしょう。ある程度粘度のあるグルーなら、その事態を防ぐことができます。速乾性に優れて粘度のあるグルー、これがボリュームラッシュの施術にぴったりのグルーです。
装着するエクステと根本の距離は?
上まつげの場合、エクステは1mmほど距離を開けて装着します。しかし、下まつげの場合は、根本部分が見えやすい状態。そのため、距離があくと不自然な仕上がりになってしまいます。ボリュームラッシュだとなおさら装着面が目立ってしまうでしょう。そのため、装着するのは根本ギリギリが望ましいとされています。根本ギリギリの装着は、下まつげが安定する効果もあります。安定していない下まつげは上まつげと絡まったり、引っ張られたりということもあるでしょう。できるだけ根本ギリギリに装着するようにしましょう。
仕上がりをきちんとイメージしてお客様の希望に応えよう
お客様の希望に応えるためには、まず仕上がりのイメージを頭の中で描くことが大切です。下まつげエクステは「つけている感」がでやすい傾向にあります。その理由は、根本までしっかりと見える部分だから。少しの下まつげエクステでも目元にボリュームをプラスすることができるため、ボリューム重視のお客様だからといって本数を多くすることに注力すると、なんだか不自然!ということにもなりかねません。上まつげとのバランスを考えつつ、お客様の希望になじむ下まつげエクステデザインを提案しましょう。
まとめ
フサフサでナチュラルなまつげを作ることができるボリュームラッシュ。下まつげのボリュームラッシュは、下まつげにボリュームがないと悩んでいるお客様に最適です。下まつげの施術は通常の施術よりも難易度が高いのに、さらにボリュームラッシュなんて!そう感じるアイリストもいるかもしれません。しかし、高度な技術が必要だからこそ、ほかのアイリストやサロンとの差をつけることができます。幅広い提案はまずしっかりとした技術から!下まつげのボリュームラッシュで、お客様の希望を再現してください。190112Ess