マツエク業界の「フランチャイズ」とは?FCオーナーになるメリット、加盟できる良質FCマツエクサロンを紹介
「フランチャイズ」という言葉を耳にしたことはないでしょうか。コンビニ業界の営業形態でよく見られるこの仕組みは、マツエク業界でも最近注目されている独立方法のひとつ。フランチャイズサロンで勤務する人やフランチャイズを使って独立を考えている人も、中にはいるかもしれませんね。今回は、そんなフランチャイズの特徴や仕組みを、他業界をお手本に詳しく解説します。
フランチャイズとは
アイリストのみなさんもよく利用する大手コンビニエンスストア。このオーナー(店長)は、必ずしもそのコンビニグループの社員ではないことをご存知でしょうか。
マツエクサロンに当てはめて考えれば、「店長は社員じゃないの?」と疑問に思う人もいるはず。実は、フランチャイズのコンビニオーナーはもともと他業界の仕事をしていた人がほとんどです。そして、未経験ながら業界参入し、オーナーとして従事しています。
「どうして未経験なのにオーナーになれるの?」と、再び疑問が浮かびますが、これを叶える仕組みこそ「フランチャイズ」にあるのです。
そもそも「フランチャイズって何?」を解説
この「フランチャイズ」の仕組みは、私たちが属するアイ業界にも多数あります。その前にフランチャイズが主流となっているコンビニ業界をお手本に、フランチャイズの仕組みを解説しましょう。
言葉としてのフランチャイズの意味は、
となります。少し分かりにくいので、かみ砕いて説明しましょう。
フランチャイズの仕組み
フランチャイズには、
例:株式会社セブン-イレブン・ジャパン
◆フランチャイズに加盟する人(フランチャイジー)
例:セブン-イレブン○○店 オーナー
が必要です。フランチャイジーが本部から「お店の看板」「確立されたサービス」「商品を使う権利」をもらい、運営。その対価(ロイヤリティ)を本部に支払う、という仕組みこそがフランチャイズです。
この仕組みを使えば、先ほど説明したように「オーナーは社員ではないが、店舗運営をしている」理由が分かりますね。
フランチャイズ本部では新規オーナーを随時迎え入れ、短期間のうちに成果の出る店を作っていきます。このとき発生する「仕入れ・販売・集客・採用・商品開発やメニュー開発」などのビジネス上で必要な要素をパッケージにすることで、未経験でも業界で生き残れる仕組みを構築しているのです。
フランチャイズと独立、事業存続率はどちらが高い?
フランチャイズの仕組みを見て、「まるで独立するみたい」と感じたアイリストもいるかもしれませんね。その通り、アイリストから見るとフランチャイズは独立手段のひとつ。
フランチャイズと独立起業の違いは明確ですが、どちらが「事業存続率が高い=業界で生き残れる」のでしょうか。
フランチャイズを用意する本部の影響力や、FCパッケージ内容によって異なりますが、一般論として独立起業よりもフランチャイズの方がリスクは少なめです。
もちろん、運営を続ける限り相応のリスクは常にありますが、一説によると開業5年後の存続率は、
◆フランチャイズの場合…全体の約30%
※美容関係ではなく他業界のデータ
が撤退を決めていると言われています。撤退率は、フランチャイズは独立開業のおよそ半分。この数字だけで言えば、フランチャイズは独立起業と比較して“生き残る力”が高めです。
フランチャイズのメリット・デメリットとは?
さて、ここまで説明した段階でフランチャイズの特徴はおおよそ掴めたかと思います。次は、フランチャイズのメリットとデメリットを紹介しましょう。ここから、さらにフランチャイズの特徴に迫ります。
◆参入障壁が低い・未経験からでもオーナーになれる
◆本部の影響力を運営に活用できる
◆継続的な集客支援が受けられる
◆ロイヤリティを本部に支払わなければならない
◆本部が定めたマニュアル通りの運営をしなければならない
ひとつずつ、詳しく見ていきましょう。
フランチャイズのメリット
参入障壁が低い・未経験からでもオーナーになれる
フランチャイズを使えば未経験者でもお店を持てる。もちろん事実ですが、店舗運営を行うには深い業界知識・経営ノウハウが必要です。
マツエク業界に置き換えてみましょう。アイリストとして業務経験があったとしても「サロンを持つ」となると、相当な量の知識・経営ノウハウ・営業力がいりますよね。先ほど説明したようにフランチャイズでは、「運営・ビジネス」に必要なポイントがパッケージ化されています。これを使えば、業界知識が少なくてもオーナーになれるよう、用意をしてくれているのです。
そのため、「他業界からフランチャイズを使って参入しやすい」「未経験からでもオーナーになれる」ことが叶います。
本部の影響力を運営に活用できる
本部の持つ「ブランド力」や「宣伝力」、「集客力」を味方に運営できるのもメリット。コンビニ業界はこのメリットを享受している代表例。
例えばテレビCMや広告宣伝など、個人で依頼すると莫大な資金・費用が必要となりますね。その点、フランチャイズ加盟によって宣伝を請け負ってくれるサポートがあると、安心して運営に専念できることも。
また、「見慣れた看板だから、ついつい立ち寄ってしまった」という経験はないでしょうか。良く知るブランドなら、どことなく“安心感”を覚えて利用したくなりますよね。こういった本部が持つブランド力は、集客効果も絶大なものです。
独立起業とフランチャイズ。先ほど説明した、「なぜフランチャイズの方は事業存続率が高いのか」の答えはここにあります。このようにフランチャイズは、本部による成功例の下での経営スタート・運営が可能。本部の知名度・影響力が高いほど、このメリットの効果は期待できるでしょう。
継続的な運営支援が受けられる
FCパッケージによっては、集客や宣伝などの支援を本部から受けられることを説明しました。これは、開業前は特に手厚くなりますが、場合によっては「長期的に」「加盟中ずっと」といった継続的な支援にもなります。
こちらの記事でも解説しましたが、マツエクサロンは「開業の障壁は低いけれど、長く業界に生き残り経営を続けていくことが難しい」もの。そのため、運営上の困難に対して長期的な対策や解決法が求められます。
フランチャイズ加盟をすれば、本部のサポートという恩恵が継続的に得られることはフランチャイズの大きなメリットと言えそうです。
フランチャイズのデメリット
ロイヤリティを本部に支払わなければならない
メリットが豊富にあるフランチャイズですが、デメリットももちろんあります。そのひとつが「ロイヤリティ」。フランチャイジーは本部に対して対価となるロイヤリティを支払いますが、その形態は「ロイヤリティなし」「月額固定」「売上に対して〇%」などさまざまです。
加盟中は、ロイヤリティが定められている限り、ずっと支払い続ける義務が生じます。利益が思うように出なかった際にも、ロイヤリティは支払わなければなりません。これは独立起業にはないデメリットと言えるでしょう。
ただし、赤字補填制度や黒字経営時のみロイヤリティが発生する仕組みを持つ本部もあります。FCグループ選びを間違えてしまうと危険な理由としては、
②「ロイヤリティが固定費」=売上が上がるようになるまではかなりリスクが大きい
③「ロイヤリティが高い」=かなりの額の売上をあげないとオーナーの手元に利益が残らない
などの観点が挙げられます。
本部が定めたマニュアル通りの運営をしなければならない
フランチャイズのデメリットとして、本部からパッケージ化された運営ノウハウを得られる代わりに「定められたマニュアルに沿った運営」が求められる点が挙げられます。すると、例えばオリジナルメニューや新技術・店舗独自の販促キャンペーンを実施したくても、本部の許可を得てから、もしくは実施は不可となるのです。
こちらも、本部によってケースバイケースですが、フランチャイズ店舗であっても自由な運営や企画がしたいオーナーにとっては、大きなデメリットとなるでしょう。
このメリット・デメリットから分かるように、これらのフランチャイジーにもたらされるフランチャイズの効果とは、すべて「本部がどんなFC形態・FCパッケージを持っているか」に左右されます。マツエクサロンの中にはフランチャイズ加盟できるサロンが数多く存在するのですが、その数だけフランチャイズの形もさまざま。
もし、フランチャイズ加盟をするなら、フランチャイズの仕組みやメリット・デメリットを知った上で、「自分に合ったやり方で運営できる良質なフランチャイズ」を選定することが必要です。
次は、フランチャイズ加盟できるサロンを一部ピックアップしてみました。見ていきましょう。
フランチャイズ加盟できるサロンをご紹介
ここからは、フランチャイズオーナーを募集しているマツエクサロンを一部ご紹介します。一言にフランチャイズといっても、その形態や初期費用、パッケージ内容はさまざま。これまで解説したフランチャイズのメリット・デメリットとあわせて各社を一覧で比較してみましょう。
eye+
広島に本社を置く「CREATIVE LAB HOLDINGS(クリエイティブラボホールディングス)」が運営する、アイラッシュサロンのFCライン。
【eye+(アイプラス)】と【AMERI(アメリ)】の2ブランドで展開されており、市場によりフィットするブランドを選択できるのが特徴的です。また、同ホールデングス内において、美容商材や化粧品の開発や従業員向け保育園の運営なども行なっています。サロン専用の保育園を使った運営や、オリジナルの美容商材や化粧品の制作など、幅広いビジネス展開が望めるかもしれません。
モデルさんや内装の可愛さも話題のマツエクサロンで、直営が多くFCグループとしてはまだ店舗数が多くないため、ロイヤリティの低さに対してサポート体制の手厚さや受けられるコンサルティングのレベルの高さも話題のグループです。可愛いモデルさんの宣材写真の提供や、技術研修なども受けられます。
開業時発生費用 |
・加盟金 150万円 ※集客力の高い物件検索、内装コンサルティング、研修費含む |
契約期間 |
なし |
ロイヤリティ |
1年目 10% 2年目 ~7% |
展開エリア |
関東・近畿・中四国 |
現在店舗数 |
13店舗 |
公式FCサイト |
※2018年12月時点
Blanc
マツエク業界の中で、最大級の店舗数を展開する「Blanc(ブラン)」。そのため、フランチャイズ加盟すると得られる「本部ブランドイメージ力」が抜群であることが特徴的です。みなさんも、一度は耳にしたことがあるサロンかもしれませんね。
日本全国におよそ100店舗展開しており、中国・シンガポールなどのアジア進出も見られます。フランチャイズは全国規模でオーナーを募集しており、出店地域の選択が可能です。
開業時発生費用 |
・加盟金 150万円 ・開業支援費 350万円 ※店舗取得費・内外装工事費は別 |
契約期間 |
5年 |
ロイヤリティ |
最大売上の15%まで ※赤字経営時はなし |
展開エリア |
全国 |
現在店舗数 |
国内およそ100店舗 中国・香港・タイ・シンガポールなどアジア諸国およそ20店舗 |
公式FCサイト |
※2018年12月時点
シークパナッシュ
栃木県に本社を構えるシークパナッシュ。サロン本店は10年以上の路面店経営経験があり、培ったノウハウを生かしたFCパッケージを用意しています。東京都でフランチャイズに関しての説明会を随時実施しており、予約すれば誰でも参加可能です。
展開するサロンはすべて栃木県内にあります。近郊でサロン展開を考えている人は、一度説明会に参加してみてはいかがでしょうか。
開業時発生費用 |
・加盟金 60万円 ・研修費 60万円 ・開業支援費 30万円 ※物件取得費は別 |
契約期間 |
3年(自動更新制あり) |
ロイヤリティ |
要問合せ |
展開エリア |
栃木県 |
現在店舗数 |
栃木県内6店舗(メニュー導入店) |
公式FCサイト |
※2018年12月時点
EYELA
「EYELA(アイラ)」は都内含め3都道府県で展開するマツエクサロン。FCパッケージはプラン別に3種に分けられています。業界未経験者でも加盟できるプランには、貴重な店舗営業経験が積めるものもあり、確かな経営力を身につけられるのが特徴。
他にも他業界から参入したい法人に向けたパッケージも用意されています。さまざまなオーナーの姿に沿ったFCパッケージが、EYELAでは見つかるでしょう。
開業発生時費用 |
①加盟金/保証金なし ②・加盟金 150万円 ・保証金 50万円 ③・加盟金 150万円 ・保証金 50万円 ※プランによって異なる ※物件取得費は別 |
契約期間 |
開業から5年 |
ロイヤリティ |
①②要問合せ ③売上の7% ※プランによって異なる |
展開エリア |
全国 |
現在店舗数 |
都内10店舗 静岡県・新潟県に各1店舗 |
公式FCサイト |
※2018年12月時点
Kanka
低価格帯でマツエク・ネイルメニューを用意するサロンとして、秋田県で人気を集めているのが「Kanka(カンカ)」です。新潟県にも展開しており、東北地方でマツエクサロンのフランチャイズを考えている人にはおすすめ。都心部と比較すると、10万円以上も安い価格で加盟することができます。
フランチャイズプランは2種類あり、経営ノウハウ特化と販促物品作成特化に分けられます。ロイヤリティは固定制で、安定したフランチャイズ運営が目指せることがKankaの特徴でしょう。
開業時発生費用 |
①・加盟金 35万円 ・保証金 12万円 ・ロイヤリティ 6万円 ・出向研修費 3万円/日 ・現場研修費 2万円/日 ②・加盟金 35万円 ・保証金 12万円 ・ロイヤリティ 6万円 ・出向研修費 3万円/日(未経験者1名対象) ・出向研修費 1万5,000円/日(経験者1名対象) ※店舗取得費・他雑費は別 |
契約期間 |
①②要問合せ |
ロイヤリティ |
6万円/月 |
展開エリア |
東北地方大都市周辺 |
現在店舗数 |
秋田県・新潟県 合計3店舗 |
公式FCサイト |
※2018年12月時点
美輝コーポレーション
都内を中心に展開中のマツエクサロンで、屋号は「ラヴィーナ」・「ラヴィーナプレミアム」・「ヴィ・ルシア」などいくつかを所有しています。他店では有料で提供することもある目元パックを無料で提供するなど、細やかなサービスが人気のマツエクサロンです。
フランチャイズ加盟すると、美輝コーポレーション内で技術指導を行った専任スタッフによる「無料教育」が受けられます。また、マネジメントや社員育成技術、接客マナーなどの人材教育全般のサポートもあり、手厚い支援が魅力です。
開業時発生費用 |
・加盟金 30万円 ・開業資金 ① 250万円 ② 350万円 ③ 200万円 ※プランによって異なる |
契約期間 |
要問合せ |
ロイヤリティ |
売上の10% ※開業から3ヶ月以内に売上が80万円/月に達した時点、もしくは開業4ヵ月目から |
展開エリア |
首都圏 |
現在の店舗数 |
首都圏内に25店舗以上 |
公式FCサイト |
※2018年12月時点
まとめ
各業界で展開されるフランチャイズ。その仕組みを知ると、業界未経験者でもオーナーになれる理由が分かります。今回はフランチャイズの基本的な構成や仕組みをご紹介しましたが、フランチャイズサロンの選び方や運営方法など、フランチャイジーになるにはさまざまな知識が必要です。まずはこの記事をきっかけとして、ぜひアイ業界にもフランチャイズがあることを知っておいてくださいね。181227E3s
この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事