マツエクサロンの「立地戦略」サロンの出店を検討する時考えるべきこととは

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サロン経営を軌道にのせるためには、立地選びで失敗しないことが重要。あとから変更がききにくい分、正しい選択をするために多くの情報を集める必要があります。今回のBeautéでは、出店候補地を選ぶ際に注目すべきポイントについて解説。後悔のないサロン出店をしたい方には、ぜひ目を通していただきたいテーマです。

【超重要】立地はあとから変えられない

サロンの経営者や独立を考えているアイリストは、自分のサロンを人気店にするためにさまざまな戦略を練ることになるでしょう。
その中でも欠かせないプロセスが、マーケティング戦略のひとつである4P分析です。

出典:ホームページ制作における4P分析 :: 株式会社イノーバ

この4Pとは、

  • Product(プロダクト:製品)
  • Price(プライス:価格)
  • Place(プレイス:流通)
  • Promotion(プロモーション:販売促進)

の頭文字のこと。今回のテーマであるサロン出店の立地戦略は、この中の「Place(プレイス:流通)」に当たります。
サロンを新たに出店する場合、4Pの中でまず考えなくてはならないのがPlace=立地です。まずは、その重要性についてお伝えしましょう。

開店後の変更がききにくい

例えば、サロンで提供するマツエクメニューやサービス、価格、集客方法などは、現状を見ながらどんどん改善していくことが可能。むしろ、改善のための見直しを定期的に図ることが、サロン売上を伸ばしていくためには必要ともいえるでしょう。しかし、立地に関してはそう簡単にはいきません。移転することになると、多くの費用や時間を要してしまうことになります。

サロン選びのときに「立地」を重視するお客様が多い

「高い技術さえあれば、立地に関係なく集客が見込めるはず」というのは、かなりハイリスクな考えです。確かに「有名マツエクコンテストで優勝経験のあるアイリストが多数在籍!」「最新のマツエク技術を導入!」など話題性のあるお店であれば、立地に恵まれていなくても集客が見込めるかもしれません。しかし、通いづらさが原因となってリピーター化になかなか結びつかないという声も多いです。

Beautéがマツエクをする女性100名を対象に行った、こちらのアンケート結果をご覧ください。「サロン探し(はじめていくサロンを探す時)の時重視するのは何ですか?」という質問の答えです。

料金の安さや口コミに次いで、立地を重視する方が多いことが分かりますね。長く通うなら通いやすさは外せないポイント。自分のお気に入りのサロンが移転してしまったら、そのお店を追いかけるよりも自分の通いやすいエリア内でまた新たに探すことが多いとの意見もあります。お客様にとっては「通いづらい」というだけで、そのサロンに行かなくなる十分な理由になってしまうのです。

サロンの収益に与える影響が大きい

サロンをどこで出店するのかによって決まる家賃の額。これは、サロンが継続的に支払う費用の中でも大きな割合を占めることになりますよね。仮に、集客が見込めないエリアに出店してしまうと、いくらマツエク技術に長けていたとしても家賃に見合う売上を得ることは難しくなってしまうかもしれません。また、その物件の家賃が売上に対して高すぎると、経営そのものが立ち行かなくなってしまうこともあります。

出店エリアってどうやって決めるの?

立地戦略の重要性については、お分かりいただけたでしょうか?ここからは、出店エリアの判断方法について考えていきましょう。

出店エリアの情報収集の方法

出店場所の候補地を絞るためにまずしなくてはならないのは、情報収集エリア分析。特に土地勘のない場所での開業は、事前にどれだけ情報を集められるかにかかっています。調査方法としては、その地域の公式HPから人口や地理などの情報を集めるというのもひとつですが、その土地に慣れ親しんでいる人から話を聞くのが一番の近道。マツエクサロンなどの美容業界では、「HotpepperBeauty」などの大手ポータルサイトの営業からそのエリアの情報を教えてもらうことも多いようです。

出店エリアを決めるときのポイント

出店エリアを検討する際にまず明確化しておきたいのは、サロンコンセプト。コンセプトの考え方については、こちらの過去記事も参考にしてみてくださいね。

コンセプトが決まると自然と定まってくるのが、サロンのターゲット層です。仕事帰りのOLや学生、主婦など、どの層を想定したサロンとするのかによって、出店に適したエリアは変わってくるでしょう。ターゲットが決まったら、次のようなポイントに沿ってエリアの候補地を考えてみてください。

エリア特性がサロンのターゲット層に合っているか

まずはその地域の人口や地形、年齢層などの特徴を調査しましょう。統計情報などはその地域の公式HPなどを見れば簡単に調べることができます。また、注目したいのが人口増減率都市開発計画。過去数年で人口が増えている地域、大規模な都市開発計画がある地域は、人の流れが活発になる可能性が高いです。ただ、人の流れが多い地域というのは、新規客は見込めるものの、リピーター化しにくいのも事実。新規客をメインとして呼び込むのか、リピーター客獲得を目指すのかも検討材料のひとつとなるでしょう。また、そのエリアの人の流れを知る手段としては、最寄り駅について調べるのも有効。1日当たりの乗降人数はもちろん、過去数年の利用者数の推移や利用者の年齢層、利用人数が増える時間帯なども調べておくとより正確な分析が可能になります。

重要なのは「人の流れ」!サロン出店候補地は通いやすいかどうか

通いづらさは、リピーター客の獲得を阻む要因のひとつ。具体的には、

  • 駅から遠い、または道筋が分かりにくい
  • 夜になると人通りが少ない、治安が悪い
  • 近くに目印がない

といった場所だとお客様にとってマイナス要素となってしまいます。駅からの距離は、「10分程度で到着できる場所」が通いやすさのボーダーライン。また、道順の途中に、通行量の多い大きな道路や電車の線路、河川、坂道などがあると、人の流れを妨げてしまうので注意しましょう。

エリアによっては駅からの距離は同じ2つの物件なのに、「この通りを超えると人が動かない」などの理由から大きく集客に差が出るケースもあります。徒歩時間に惑わされず「人の流れ」に注目した物件選びを行いましょう

もし、敷地内に駐車場が用意できそうであれば集客に有利なポイントとなりますが、中央分離帯や街路樹によって入りにくい場合にはあまり意味をなさないことも。駐車場つき物件を探す際には、前の道路の交通量や運転初心者でも安心して利用できそうかどうかも見ておくと安心です。

家賃が見込み売上に見合っているかどうか

物件の賃料はいうまでもなく、重視すべきポイント。集客が見込めそうな人気エリアであればその分賃料も高くなる傾向にありますが、サロンの見込み売上で採算がとれそうであれば問題ありません。ただ、想定される売上額の最高値付近で見積もるとハイリスクなため、最低値付近で検討する方が賢明です

一般的に、サロンの家賃相場は「3日分の売上」が目安。候補地を探す前に、ベッド数やメニュー提供価格を見ながら最適な賃料について見当をつけておきましょう。

出店エリア周辺に競合店があるかどうか

競合店が多い=出店すべきではないと判断するのは早いです。見るべきなのは競合店それぞれの質。同じマツエクサロンであってもサロンコンセプトが全く違うようであれば、競合となる可能性は低いでしょう。むしろ競合がまったくいない地域の方が、マツエクそのもののニーズが低い可能性も高く、また開業後のイメージもつかみにくいためリスクが高いこともあります

また競合が多いマツエクサロン激戦地は、それだけ人の動きも活発であるということ。他の店舗と上手く差別化ができれば、新規客を獲得できる可能性も高いです。出店エリアでどのようなマツエクが求められているのか、また自サロンのターゲット層とマッチするかどうかを調査してみましょう。

 

出店エリア特性に合わせた集客計画・広告戦略を

出店エリアを決めるときに集めた情報は、後の集客・広告戦略に役立てることができます。
駅から近い目立つ場所にあるサロンと隠れ家サロンでは、集客のしやすさも違いますよね。新規客を多く呼び込むためには、それぞれの出店エリアに合わせた効果的な方法を考えなくてはなりません。

まず、多くの人に知ってもらうために必要なものは情報の拡散力。そのため、そのエリアの人にとってどんな媒体が注目を集めているのか知る必要があります。

どんな集客方法をとるか判断するポイントとしては、

  • そのエリアの主要集客ツール(HotpepperBeautyや地域情報誌など)掲載件数
  • SNSの利用率(人気店が利用しているツールをチェック)

を見てみるのがおすすめ。SNSを利用する際には、その地域の名前を入れたハッシュタグをつけて投稿するだけでも注目度が高まる可能性があります。SNSの利用率が高い場合には、人気店の投稿も参考にする必要があるでしょう。また、その地域の年齢層や客層に合ったメニューを全面に売り出すとそれだけで話題性があります。オリジナリティのあるメニューはそれだけで口コミによって広まりやすいはず。サロンのターゲット層とメニュー内容がマッチしているかどうかも定期的に考えてみるといいですね。

集客方法については過去のBeautéでも解説しました。次の過去記事もぜひ参考にしてみてくださいね。

まとめ

今回ご紹介した立地戦略は、サロンの運命を決める重要な選択。開店準備にはさまざまなタスクが発生しますが、その中でも立地の情報収集や分析に多くの時間を費やすことは決して無駄にはなりません。今回ご紹介したポイント以外にも、さまざまな視点から検討してみることをおすすめします。素人目線での調査で後悔することがないよう、しっかりと知識をつけておきましょう。

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