【緊急対応】お客様のお洋服にグルーが付いた場合の対処法とは
アイリストがどんなに気をつけていても、お客様との間でトラブルが起こってしまう可能性は常に付きまといます。トラブルの内容はさまざまですが、中でも施術中のトラブルはアイリストとしても一番怖いのではないでしょうか。
今回は「マツエクの施術中にお客様のお洋服にグルーが付いてしまった」というトラブルが起こった際の対処法について解説していきます。
洋服にグルーが!原因とは?
「アイリストの施術着にグルーが付いてしまったという話は聞いたことがあるけれど、お客様のお洋服にグルーが付いてしまったというトラブルは聞いたことがない」というアイリストもいることでしょう。アイリストの施術着にグルーが付いてしまう原因としては、
- グループレートに残ったグルーを捨てる際に服に付く
- 施術中に体をワゴン側に振りすぎて服がグルーに当たる
などが挙げられます。実際にグルーを取り扱うアイリストは、洋服にグルーが付いてしまう場合も少なくないでしょう。
しかし、「お客様のお洋服にグルーが付いてしまった」というトラブルも、実際にマツエクサロンで起こったトラブル。アイリスト側の不注意はもちろん、お客様がふいに動いてしまい、グルーが付いてしまったというケースもあるようです。洋服に付いたグルーは、落とそうとしてもきれいに取り除くことは難しいと言われています。また、グルーは水分と反応し、熱を発しながら硬化するという性質があるため、大量に付いてしまった場合は注意が必要です。水分は衣類内にも含まれているため、お客様のお洋服にグルーが付いてしまった場合、やけどを負わせてしまう危険性があります。
「お客様のお洋服にグルーが付いてしまった」というトラブルを起こさないためには、自分の体の位置、お客様の位置、グルーを置いているワゴンの位置、グループレートの位置などを考慮し、安全な動線を確保することが重要です。具体的なNG例としては、「グループレートをお客様が寝ているベッドの上に置いている」という場合。お客様はグループレートがどこにあるのか、グルーに触れるとどのような危険性があるのかなどについて知らない場合がほとんどでしょう。そのため、ふいに体を動かしてしまうことも考えられます。
このような場合、お客様が体を動かした際にグルーが付いてしまう可能性が高まるでしょう。グループレートは必ずワゴンの上に置くなどし、お客様が謝ってグルーに触れてしまわないよう気を配らなくてはなりません。お客様にご迷惑をおかけしないためにも、グルーの取り扱いには十分注意したいですね。
付いた場合のお客様対応とは?
お客様とのトラブルは、アイリスト側がいくら気をつけていても起こってしまう可能性はあります。もし万が一、お客様のお洋服にグルーが付いてしまった場合にすべき対応を時系列順にチェックしていきましょう。
まずはお客様の安全確認を
お客様のお洋服にグルーが付いてしまった場合、まずはお客様の安全確認が必要です。
グルーが洋服に付くと、衣類内の水分と反応し、熱を発することがあります。場合によっては衣類の下の肌がやけどしてしまう可能性があるため、早急に熱を持った部分を冷やしましょう。
謝罪と補償を行う
お客様の安全確認ができたら、謝罪と補償を行います。謝罪する際は個人のみの謝罪で終わらせず、サロンとしてしっかり謝罪することが求められるでしょう。
残念ながら、洋服に付いてしまったグルーは落とそうとしてもきれいに取り除くことはほぼ不可能です。特に綿やポリエステルなどの素材はグルーの硬化で発生する熱が高くなりやすいため、ダメージが大きくなる傾向にあります。また、シルクなどの繊細な素材の場合は溶けてしまうことも。具体的な補償の方法としては、ダメージを負わせてしまったお洋服の代金をお支払いするなどの対応を行うサロンが多いでしょう。お客様のお洋服にグルーが付いてしまった場合に限らず、万が一のトラブルに備えて損害賠償保険の「サロン保険」に加入しておくと安心です。
アフターフォローも忘れずに
「トラブルに遭わせてしまったお客様に対して謝罪・補償をする」ということは、「お金をお支払いをすれば済む」という問題ではありません。想い出のあるお洋服だった、同じものはもう手に入らないなど、取り返しのつかないことになるケースもあります。仮に同じお洋服を手に入れられたとしても、トラブルに遭ったお客様の気持ちまではケアすることができず、お客様に非常に残念な思いをさせてしまう場合もあるでしょう。
お客様にトラブルに遭わせてしまった場合は、お客様が退店された後のアフターフォローも忘れずに!その後の状況確認の連絡をするなど、トラブルに遭わせてしまったからこそ、より丁寧にお客様に向き合いましょう。
グルーは取れる?方法とは?
これまでの内容で、「洋服に付いてしまったグルーをきれいに取り除くことはほぼ不可能」というお話をしてきました。完全に落とすことは難しいですが、洋服に付いた接着剤を取り除ける可能性がある方法はいくつかあります。洋服の素材によって仕上がりが左右されるため、試す際はあくまで自己責任となりますが、知識として知っておくといざというときに参考になるかもしれません。
除光液で落とせる?
グルーが洋服に付いてしまった場合、グルーが乾き、完全に硬化してしまうまでに対処しなければなりません。乾く前に洋服の裏にガーゼなどの布を敷き、アセトン入りの除光液や剥離剤を染み込ませた布でトントンと叩くようにして取り除いていきます。
グルーが完全に乾き、硬化してしまった場合は、上記の流れを何度か繰り返しましょう。グルーがやわらかくなってきたら、ピンセットなどでグルーのかたまりを取り除きます。
アセトン入りの除光液や剥離剤以外では、アセトンの原液を使うのも効果的。ただしアセトンの原液は刺激が強いため、必ず換気をしながら行いましょう。
アイロンで落とせる?
グルーが洋服に付いてしまった場合、アイロンで落とせる可能性もあります。アイロンの熱で硬くなったグルーを溶かし、ガーゼなどの布に染み込ませるという方法です。
具体的な手順としては、グルーが付いた洋服の裏にガーゼなどの布を挟み、さらに上にも布を重ね、アイロンをかけていくという流れになります。ときどき布を交換しながら繰り返すとより効果的です。
ただし、熱に弱い素材の洋服の場合は、アイロンを使った落とし方は避けた方がベター。それ以外の素材の場合もやりすぎると洋服が焦げてしまう可能性があるため、注意しながら行いましょう。
クリーニングに出す
上記の方法以外では、クリーニングに出してプロの力を借りるというのも一つの手です。実際にクリーニング屋に持っていき、相談してみましょう。対応してくれるかどうか、きれいに取り除けるかどうかはお店によって異なりますが、自分で処理するよりはきれいに取り除いてくれるはずです。
ただし、マツエクのグルーはクリーニングに出しても完全に取り除くことは難しいと言われています。ここで紹介した方法も、あくまで「取り除ける可能性がある方法」なので、そもそもグルーを洋服に付けない対策をしましょう。
まとめ
現場で働くアイリストとして、お客様とのトラブルが起こった際の対処法は必ず身につけておきたい知識です。今回は「マツエクの施術中にお客様のお洋服にグルーが付いてしまった」というトラブルの対処法について解説しました。
一番大切なのはトラブルが起きないように対策をすることですが、いざというときは「自分がお客様の立場だったらどうしてもらいたいか」という目線を大切にして、お客様の気持ちに寄り添って対応しましょう。
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