教訓にしよう!「マツエク初心者」の施術前後のGAP・後悔って?
初めてのマツエクに満足し、リピーターとなってくださるお客様がいる一方で、初回の施術で後悔し、足が遠のいてしまうお客様が一定数おられることも事実です。マツエク初心者の失客原因は、マツエクに対する施術前のイメージと仕上がりのイメージに大きなGAPが生まれたためだと考えられます。今回は初回施術後のお客様のリアルな声を参考に、GAPや後悔の理由をしっかりと掘り起こし、初回施術→失客という流れに歯止めをかける方法を考えます。
初心者の施術前後のGAP、聞きました!
過去にBeautéでは、マツエク自体にはネガティブなイメージを持っていないにもかかわらず、数回の来店でマツエクをやめてしまうお客様への対策法を考えました。
そこで今回は応用編!初めての施術後に後悔やGAPがあり、マツエクをやめてしまうお客様への対策です。
まずはお客様のリアルな意見を知るために、初めてマツエクの施術を受けたお客様を対象として、以下の匿名アンケート調査にご協力いただきました。
<初回施術後のアンケート>
Q1:マツエクの仕上がりに満足していますか?
A1:YES or NO
Q1で「NO」と答えられた方はQ2へ
Q2:マツエクをしたことを後悔していますか?
A2:YES or NO
Q2で「YES」と答えられた方はQ3へ
Q3:どのような後悔がありましたか?
A3:フリー回答
Q3まで詳しくご記入いただけたお客様の貴重なご意見をご紹介します。
後悔1:マツエクが重く、違和感がある
「もともと化粧が苦手なので、マスカラもたくさん使えず、いつも理想よりナチュラルなアイメイクで我慢している状態でした。マツエクならマスカラを使わずに理想のアイメイクができるんじゃない?と期待して初めてのマツエクにチャレンジしたのですが、施術後の違和感がハンパありません!一言で言うと、重たい!まつげに異物が付いている感じが気になってしまい、ストレスを感じます。」(25歳・看護師)
後悔2:想定以上のランニングコストがかかる
「初めてのマツエクは初回クーポンが充実しているサロンを選びました。おかげさまでマツエクをお手頃価格で体験できたのはよかったのですが…。定期的なメンテナンスやケア用品に想像以上のお金がかかることを初めて知りました。確か、施術前のカウンセリングでもリペアについて説明を受けましたが、具体的な価格などは聞いていませんでした。」(28歳・OL)
後悔3:マツエクの状態が悪くなったら、サロンに行く以外の対処法がない
「マツエクの仕上がりには満足していたのですが、3週間が経った頃からエクステが取れた部分が目立ったり、向きがバラバラになったりしてきました。サロンで直してもらいたかったのですが、忙しくてお店に行く時間も無く、そのまま時間が経って目元はボロボロ(泣)マツエクの上からマスカラを塗ったり、ブラシで整えたりしたんですが全然ダメ…。マツエクのメンテナンスはサロンに行かなきゃどうしようもないんですね。」(34歳・営業)
サロンでできる対策とは?接客・技術に分けて解説
3名のお客様が、マツエク施術に対する後悔のワケを教えてくださいました。それぞれに納得のできる理由がありましたね。
お客様がマツエクを後悔しないための対策を考えると、3つの後悔パターンそれぞれに接客と技術、2通りのアプローチができるのではないでしょうか。
接客・カウンセリングからのアプローチ
後悔1:マツエクが重く、違和感がある
初めて施術を受けた人の多くが、多少は感じる違和感。大抵はすぐに慣れ、ほとんどの場合、装着感もなく快適に過せますが、人によっては生活に支障を来すほどの違和感が生じることもあります。
この違和感の原因のひとつに、自まつげに装着できる適正本数以上のメニューを選択してしまうことがあげられます。マツエク初心者の場合、価格がお得な付け放題メニューなどを選びやすいことも違和感の原因を作っているようです。
そのためカウンセリング時に自まつげの健康チェックをしっかりと行い、適正本数をお伝えしましょう。手始めとして、片目60本くらいから提案してみるのもおすすめです。
後悔2:想定以上のランニングコストがかかる
マツエクを美しい状態に保つためには、定期的なリペアや付け替えのためのランニングコストが月に数千円必要となります。しかしマツエク経験がない方は、ランニングコストがかかることをあまりご存知ない場合もあります。特にご新規クーポンなどを利用し、低価格で初回施術を受けたお客様は、ランニングコストの価格に驚かれることもあるでしょう。
このランニングコストに対するGAPを発生させないためには、施術前のカウンセリング時にお客様自身がリペアのタイミングや必要なコストを具体的にイメージできるようお伝えることが大切です。
例えば、
「次回、3週間~1ヶ月以内にご来店いただけますと、エクステを全てオフせずに取れかかったエクステなどを部分的にお直しするリペアが可能です。リペアは〇〇円で行えますよ。」など。
この時、お客様から「えっ?高いですね…。」などのご意見をいただいた場合には、グルーや毛質を変更し、価格を下げられることも提案します。
また、費用面は変えられなくとも、「毎日の朝の時間創出」などの感覚的なメリットについてもご帰宅後にご体感・価値を感じていただけるようにお声掛けしておくこともオススメ。「こんなにランニングコストがかかるなら、もうマツエクやらなくていいや…。」とならないようトーク技術を鍛えましょう。
もちろんリペアや付け替えのスパンは、自まつげの健康状態やホームケアの程度によっても変わるため、必要となるランニングコストにも個人差があります。価格を提示した場合には、あくまでも目安であることも伝えてくださいね。
後悔3:マツエクの状態が悪くなったら、サロンに行く以外の対処法がない
この後悔の原因の根本は、「時間経過によるマツエクの変化」および「メンテナンスのタイミング」をあまりご存知なかったことが考えられます。
マツエク初心者にとって、施術から時間が経った目元の状態をイメージするのは難しいものです。そのためリペアや全オフとなるケースの画像を用意しておき、カウンセリング時にお見せするのもひとつのアイデアです。
<ポイントリペアが可能なケース>
<全オフが必要なケース>
施術から時間が経過したマツエクの状態を言葉で説明するのは大変ですが、画像があれば一目瞭然ですね。特に下の画像の状態になると、取れかかったエクステが角膜を傷付けてしまう場合もあるので、いち早くサロンでのケアをしていただきたいところ。
しかしお忙しい方の場合、マツエクの状態が悪くなってから予約を取ろうとしても予定が組めないこともありますよね。そのためなるべく初回の施術時に、次回のご予約をいただいておくことが後悔3を防ぐ対策になるといえるでしょう。予約は変更やキャンセル可能であることを伝えると予約もいただきやすくなりますよ。
施術技術からアプローチ
では、次に施術技術を工夫することによる、3つの後悔への対処法を考えます。
後悔1:マツエクが重く、違和感がある
マツエクが重く感じる場合は、本数を減らすことも有効な解決策ですが、目元の違和感に関しては、適切な施術を行うことにより解消される場合もあります。
- マツエクのグルー同士が着かないようにする
- 産毛を巻き込まないようにする
- 自まつげの根元から0.5mm未満には装着しないようにする
- エクステの根元が浮かないようにする
初回マツエクのイメージの良し悪しは大変重要ですよね。「マツエクって快適!」と思っていただけるよう丁寧な施術を心掛けましょう。
後悔2:想定以上のランニングコストがかかる
お客様のランニングコストを抑えるためにアイリストができることは、モチの良い施術を行うことですよね。
自まつげの状態や使用するエクステの種類に合わせて、さまざまな技術を習得する必要がありますが、中でもグルーの適量を覚えることは重要です。ご存知のとおり、グルーは多すぎても少なすぎても良くありません。
こちらは、グルードームから最適な量のグルーをすくえている様子です。
- エクステの根元部分にグルーの玉が2個ある
- スライド幅を考慮し、装着幅よりもやや短い位置までグルーが付いている
グルーの扱いに関する2つのポイントに注意してモチがよく、仕上がりの美しい施術を目指しましょう。
後悔3:マツエクの状態が悪くなったら、サロンに行く以外の対処法がない
後悔3のご意見では、施術後3週間で向きがバラバラになり始めていました。早い段階でエクステの向きがバラバラになる現象は、施術技術を向上させることによりある程度防ぐことができます。バラ付き防止のための施術ポイントは4つ。
- 成長した健康毛以外を選定して装着する
- 接着幅をしっかりと確保する
- クセ毛を避けるorクセ毛に特化した装着方法で対応する
- 自まつげに対して適切な長さ・太さのエクステを選択する
エクステの理想の取れ方は、毛周期によって自まつげにマツエクがしっかりと接着したまま落ちること。向きがバラバラにならずに本数が減っていく方が、お客様が感じるGAPも少なく済むのではないでしょうか。
▼こちらの過去記事に向きをそろえるための練習方法をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
【おまけ】おかえりなさいクーポンなどの設定で失客を掘り起こそう
一旦、マツエクから足が遠のいてしまったお客様に「またチャレンジしてみようかな。」と思っていただける手段として、クーポンを活用するのも有効なアイデアといえます。
数々のサロンから聞き取り調査を行ったところ、大きく2通りの方法でご無沙汰のお客様の掘り起こしを行っているようです。
個人宛て:クーポン付きのDM・メールを送る
全体宛て:ホームページやHotpepperBeautyなどの情報誌にクーポンを掲載する
これらのうち、ベストな方法は個人宛のDMではないでしょうか。なぜなら直接ご自宅のポストに届けられる&手元のスマホに届くDMは、お客様が手に取り内容を見ていただける可能性が高いから。一度は施術経験のあるお客様なので、マツエクにご興味はあるはずですよね!最初のご来店から3ヶ月~半年のうちにインパクトのあるクーポンをお送りしてみてはいかがでしょうか。
しかし一口にクーポンと言っても、種類によってメリデメがあるので、用途にマッチしたクーポンを活用することも大切です。では、一例をご紹介しましょう。
- 〇〇円オフ:実際に割り引かれる価格が提示されているので使いやすく、お得感がありGOOD!
- 〇%オフ:イメージが湧きにくいため、高額なプランを選択する場合には、お得感もアップ!しかし少額プランを希望するお客様には効果低め。
- オプションメニュー無料:リピーターには喜ばれるが、ご無沙汰のお客様の掘り起こしには不向き。
- 毛質アップ無料:リピーターには喜ばれるが、マツエク初心者には魅力が伝わらない場合も。
マツエク初心者かつご無沙汰のお客様には、「〇〇円オフ」タイプのクーポンが、一番効果があるのではないでしょうか。「またマツエクやってみたい!」と思えるクーポンを作ってみてくださいね。
まとめ
今回は、マツエク初心者が経験した後悔やGAPへの対策を学びました。アイリストの皆さんは、自分自身が初めてマツエクをしたときのあの感動…覚えていますか?あの感動を少しでも多くの人に味わっていただき、マツエクを愛用していただきたい!後悔なんてさせたくない!そのためにも丁寧なカウンセリングや施術を心掛け、一人でも多くのお客様にマツエクを楽しんでいただきましょう。190420Euk