【まつげエクステ】失敗しないデザインの提案!お客様の要望とのすり合わせ方法を考えよう
お客様からマツエクデザインの要望をお聞きしていて、「もう少しボリュームダウンしたほうが似合うのになぁ」など、要望と似合うと思うデザインに差があると感じるケースがありますよね。そのような場合、100%お客様の要望どおりのデザインで施術をすると、お客様自身も、仕上がりに違和感を感じてしまうケースも。ヒアリングの中で、お客様の希望と実際に似合うデザインとを上手にすり合わせするには、どうすれば良いのでしょうか?デザイン提案で注意すべきポイントを解説します。
要望より控えめのデザインが似合いそうなケースとは?
人によって、似合うマツエクのデザインは違います。お客様の中には「マツエクはボリュームがあるほど、目も大きくきれいに見えるに違いない」と考え、ボリュームのあるデザインを希望される人も少なくないでしょう。けれどそれが、お客様ご本人にいちばん合うデザインだとは限りません。そこでまずは、控えめのデザインが似合うケースについて考えてみましょう。
マツエクを控えめにしたほうが良いケースとは?
そもそもマツエクは、ボリュームがあるほど良いというわけではありません。お客様の顔立ちや目の形などによっては、マツエクの存在感がありすぎると、逆に目を印象的に見せることができない場合もあるのです。具体的には、次のようなケースが考えられます。
【顔立ちが薄い場合】
全体的にあっさりした印象の顔立ちは、日本人に少なくありません。このような薄い顔立ちの場合、マツエクのボリュームがありすぎると、マツエクが悪目立ちしてしまいかねないので、全体のバランスを考える必要があります。マツエクの長さで言うと、11mmあたりからマツエクは存在感が出てきますが、13mm以上にすると薄い顔立ちでは似合わなくなるケースも少なくありません。
【一重でまぶたが薄い場合】
顔立ち全体だけでなく、まぶたの厚みや目の形などもポイントです。たとえば一重でまぶたが薄いお客様の場合、長めのマツエクを使うとカールがまぶたにかかってしまい、かえって一重が強調されることもあります。
目やまぶたの形とマツエクデザインの関係については、こちらの記事もチェックしてみてください。
この他にも、経験上「もっとボリューム控えめのほうが似合うのでは」と感じるケースもあるでしょう。そのような場合は、お客様に合ったデザイン提案をして、要望とすり合わせていく必要があります。すり合わせを行う際の注意点について、次章から詳しく見ていきましょう。
否定的な伝え方をしない
お客様の希望のデザインとのすり合わせをする中でまず気をつけたいのが、否定的な伝え方をしないということです。希望のデザインのデメリットを伝えるときは、どうしても否定的に受け取られがち。そのため、言葉の選び方にはより注意を払う必要があります。具体的な言い回しの例をいくつかご紹介しましょう。
否定的に聞こえるNGな伝え方の例
まずは、否定的な表現をいくつか見てみましょう。
【似合わない】
まず挙げられるのが、ストレートな「似合わない」という表現。たとえ似合わないと感じても、「この長さのマツエクは、お客様には似合わないかもしれません」などと伝えると、お客様もいい気はしないものです。
【目が小さい・細い】
目が小さい場合や細い場合などは、そのことを内心コンプレックスに感じている人も少なくありません。それをはっきりと「お客様は目が小さいので~」と言ってしまうと、デリカシーがないと思われてしまいます。
この他にも、「やめたほうがいい」「マツエクに目が負ける」といった伝え方も、お客様によっては不快に感じる場合があるので、控えたほうが良いでしょう。
否定的に聞こえない伝え方の例
それでは、否定的に聞こえないようにデザイン提案をするには、どのような伝え方をすれば良いのでしょうか?言い換えの例をご紹介します。
【より素敵に見える】
要望のデザインが似合わないと感じる場合は、「似合わない」ではなく、「こうしたほうが、より素敵に見えますよ」と伝えるのがおすすめ。お客様の要望を否定するのではなく、「より似合うものを提案する」というスタンスで話を進めましょう。
【目をより引き立たせるために】
お客様の目が小さい場合や細い場合などは、「目をより引き立たせるには、このようなデザインのほうが効果的ですよ」といった伝え方をするのがおすすめ。「目を印象的に見せるには、トータルで見たときに、エクステの存在感が出すぎないほうが良いんですよ」とご説明するのも良いでしょう。例として、目の形が似たタイプの女性芸能人などを挙げても良いかもしれません。
このように、お客様にとってプラスに聞こえるような言い換えをすることが、似合うデザインと要望とのすり合わせを上手に進める上でのポイントと言えるでしょう。その他、伝えづらいことをお客様に伝える際の言い回しについては、こちらの記事で詳しく説明しているので参考にしてみてください。
「外からの見え方」をお伝えすることも大切
否定的に聞こえないようにするための工夫として、「外からの見え方」をお伝えするのもおすすめです。
お客様の多くは、自分の顔を鏡で正面から見た印象でしか判断しておらず、正面から見たイメージをもとに希望のマツエクデザインを考えています。ところが実際に要望どおりの長さにすると、横から見た場合に長すぎて不自然に見えてしまうケースも少なくありません。そのような「外からの見え方」についてもきちんと説明し、「こういうデザインのほうが、いろんな角度から素敵に見えますよ」といった提案の仕方をしてみましょう。
要望を否定するのではなく、お客様がそれまで気づいていなかった「周りから見た印象」を上手にお伝えすることで、お客様にもなるほどと思っていただけます。
言葉に説得力をつける
デザイン提案をして要望とのすり合わせを行うには、自分自身の言葉に説得力をつけることも大切です。説得力をつけるために、次のことを意識しましょう。
- 正しい知識をしっかり持っておく
- お客様の話をきちんと聞く
- 身だしなみなどにも気を配る
正しい知識をしっかり持っておく
デザイン提案をする中で説得力をつけるには、まずマツエクに関する知識をきちんともっておくことが大前提。正しい情報をしっかりとお伝えしつつ説明をすることで、お客様にも「詳しい人の言うことなら…」と信用していただけるものです。逆に何の知識や根拠もなく、「お客様はもっと短めのマツエクにしたほうが似合う気がしますよ~」とだけ伝えても、説得力に欠けてしまいます。
これはデザイン提案に限ったことではありません。前処理や施術中なども、お客様に有益なマツエクの情報を小出しにお伝えしていくことで、「マツエクに詳しいアイリスト」として話を聞いていただきやすくなります。
お客様の話をきちんと聞く
知識を持っておくことがまず大事だとお伝えしましたが、それだけでは、お客様を納得させるには不十分な場合があります。ただダラダラと情報を並べ立てても、お客様によっては「こちらの話を聞いてくれない」「知識の押し売り」と感じる場合もあるからです。
このような一方的なカウンセリングにならないようにするために大切なのが、お客様の話をきちんと聞くこと。合間で相づちを打ったり共感を示したりしつつ、お客様の話にきちんと耳を傾ける姿勢を意識しましょう。その上で、お客様がどのような点で悩んでいるのか、どのようになりたいのか、という要望の根本をきちんと汲み取ることができれば、すり合わせも進めやすくなるはずです。
身だしなみなどにも気を配る
話し方に説得力を持たせるには、お客様に人として信頼していただくことも大切です。その上で欠かせないのが、身だしなみや言葉遣い・立ち居振る舞いなど。どんなに腕の良いアイリストでも、身だしなみがだらしなかったり、言葉遣いや仕草が美しくなかったりすると、「この人に任せて大丈夫だろうか?」と思われかねません。お客様にこのような不信感を抱かれないために、身だしなみやお客様の前での行動にも気を配るようにしましょう。
まとめ
マツエクの施術では、お客様の要望を取り入れることももちろん大切です。けれどせっかく施術をするのだから、その人に似合うデザインで、より美しくなっていただきたいですよね。お客様の要望と実際に似合うデザインが異なる場合は、否定的にならないこと、説得力のある話し方をすることなどを心掛けて。カウンセリングの時点できちんとすり合わせをして、お客様に「来て良かった!またお願いしよう」と思っていただけるような仕上がりを目指しましょう。191229Ena