自まつげの抜けやすい秋冬。マツエク装着時の注意点と対処法とは
毛周期の関係で、マツエク施術時にお客様の自まつげが抜けてしまうことがあります。さらに、秋冬は春夏に比べて自まつげが抜けやすい季節です。
しかし、適切な対応と説明をしないと、お客様に「マツエクのせいで自まつげが抜けてしまった…」と誤解を与えてしまう可能性があります。
そこで今回の記事では、毛周期についていまいちどおさらいするとともに、お客様に誤解を与えないための対策についてご紹介していきます。
装着時に抜けるまつげ
秋冬も自まつげは抜けやすい
実は自まつげは秋冬に抜けやすい、と言われているのをご存知でしょうか。秋冬は春夏に比べると非常に乾燥しやすい季節。肌や髪に乾燥が大敵なように、自まつげにとっても乾燥は大敵。自まつげが乾燥してしまうとキューティクルが損傷し、バリア機能が低下するため、自まつげがダメージを受けやすくなってしまうのです。 また、夏にダメージが蓄積され、自まつげに悪影響を及ぼし、結果、秋冬に自まつげが抜けやすくなるのです。
毛周期について
自まつげには自然と抜ける毛周期があります。自まつげが生えかわるタイミングでマツエクの施術に来られると、装着時に自まつげが抜けてしまうことがあります。
ここで毛周期についておさらいしておきましょう。
・成長初期…自まつげが生え始める時期。短く太い産毛状の自まつげが生える
・成長後期…自まつげが伸び、成長する時期。次第に太く長く伸びていき、自まつげにコシが出てきます
・退行期…自まつげの成長が止まり、抜けるまでの時期。マツエクはこの時期につけるのが一番最適です
・休止期…自まつげが抜けて新しい毛が生えてくるまでの時期。目で見ることはできませんが、皮膚の下では新しい自まつげが準備されています
過去には毛周期について以下のような記事を掲載しています。
こちらの記事も参考にしながら、毛周期について正しい知識を身につけ、いつでもお客様に分かりやすく解説できるようにしておきましょう。
お客様に誤解されない対応を
定期的にサロンに来店されるお客様の場合は、いつが毛周期の脱毛時期なのかを把握することができますが、久々にサロンに来られた方、新規で来られた方の場合はなかなか判別しづらいものです。
特に、新規で来られたお客様は、抜けた自まつげを見て
「マツエクを装着したから自まつげが抜けてしまった」
と誤解される方も少なくありません。
実際に「マツエクを装着すると自まつげが抜けやすくなる」と誤解される方はたくさんいらっしゃいます。
さらに、はじめてのマツエクで、自まつげが数本抜けてしまったら…。きっとそのお客様は不信感を抱き、リピーターに繋がらなくなってしまったり、マツエクをやめてしまう可能性も大いにあります。
装着時に自まつげが抜けることを「当たり前」とするのではなく、お客様の立場に立って「どのように説明、対応するべきか」をしっかりと考えられようにしたいものです。
事前対策をしっかりと
では、お客様に不信感を抱かせないためにはどのような対策が必要なのでしょうか?
それは
・お客様にそれを見ていただきながら説明する
の2点。
それぞれの対策を詳しく説明していきましょう。
事前に脱毛期の自まつげを抜いておく
まず、前処理の時点で脱毛期の自まつげを抜いておきましょう。プライマーで目元を拭きとる際、自まつげを軽くしごくようにしてみましょう。力入れずにあくまでも軽く、がポイントです。
そうすることで、脱毛期の自まつげが事前に抜けるので、マツエク装着時に自まつげが抜けてしまうのを防ぐことができます。
このとき、自まつげは引っ張らないように気を付けてください。
お客様に抜けた自まつげを見ていただきながら説明、解説する。
プライマーで拭き取った際に抜けた自まつげを実際に見ていただきながら、お客様に毛周期について説明しましょう。
例
「まつげには『毛周期』と呼ばれる成長の周期があります。これはまつげが自然に生えかわっていく周期のことです。
この毛周期には個人差があるのですが、だいたい30~90日周期だと言われています。
(抜けた自まつげを見ていただきながら)これは、○○様の生えかわりの時期がきた自まつげです。この時期にはまつげが抜けやすくなりますが、それは自然なことです。少し触っただけでまつげが抜けてしまうのでびっくりされるかもしれませんが、新しい毛がはえてくるので安心してくださいね」
「前処理」と「説明」。トラブルを避けるためにもこのふたつは徹底して行うようにしましょう。
ホームケアの注意点
丁寧にマツエクを施術しても、お客様が間違ったホームケアをしてしまうと自まつげに負担がかかり、自まつげが抜けてしまうことがあります。
中には間違ったケアが原因でマツエクと一緒に自まつげが抜けてしまったとしても、「アイリストがあまり上手じゃないから自まつげまで抜けてしまった」と誤解する方もいるかもしれません。
そのような誤解を防ぐためにも、また、自まつげが不必要に抜けてしまわないように、お客様にはケア時に以下の点を注意していただきましょう。
・自分でマツエクをオフしない
・正しいクレンジング洗顔を行う
・目元を強くこすらない
・マツエクを不必要に触らない
自分でマツエクをオフしない
多いのが、お客様が自分自身でマツエクをオフするケース。皆さんご存知の通り、マツエクをオフするには専用のリムーバーが必要です。
しかし、中にはセルフでオフしようとする方もいらっしゃいます。力任せにマツエクを引っ張ってオフしようとすると、当然自まつげに負担がかかり、自まつげが抜けたり切れたりしてしまいます。
例えエクステだけ取れたとしても、自まつげのキューティクルがはがれたり、グルーが自まつげに残ってしまう可能性があります。そうすると自まつげの健康を損なうので、当然抜けやすくなってしまいます。
正しいクレンジング洗顔を行う
クレンジングの際は「マツエクOK」と表記されているクレンジング剤を使用していただくのはもちろんですが、力を入れてゴシゴシと洗ってしまうのも自まつげに負担がかかります。
マツエクに摩擦がかかってしまうと、自まつげと一緒に抜けてしまう可能性が高くなるので、毛の流れに沿って優しく洗っていただくようにお伝えしましょう。
また、マツエクが取れるのが怖いから…目元の汚れをしっかりと落とさないのも自まつげに悪影響を与えてしまいます。
手で洗うのが心配…というお客様には、目元は綿棒で洗うようにアドバイスしましょう。
目元を強くこすらない
目がかゆくなったり、目にゴミが入ったときに目を強くこすってしまうのも、自まつげが抜ける原因のひとつです。
目を強くこすると、マツエクと自まつげに摩擦が起きダメージを与えるからです。
頻繁に目がかゆくなったり、目に異物感や違和感を覚える場合は、医師の診察を受けるようご案内しましょう。
マツエクを不必要に触らない
自まつげを触るクセがあるお客様は、不必要にマツエクを触らないように注意していただきましょう。
あまりに頻繁にマツエクを触りすぎると、マツエクに摩擦が起き、マツエクのモチが悪くなるばかりか、マツエクと一緒に自まつげが抜けてしまう可能性が高くなります。
まとめ
いくら毛周期や季節の関係だといえども、マツエク装着時に自まつげが抜けてしまうことは、お客さまにとってとても不安なことです。
しかし、事前にしっかりと対策、説明をすればお客様の不安は払しょくできますし、信頼にもつながります。
しっかりとお客様の気持ちに寄り添った施術、説明を心掛けてお客様にとって信頼感のあるアイリストを目指してくださいね191215