【アイリストあるある?】お客様の頭からの熱気・マスクの蒸気を避ける対策はある?
新型コロナウィルスの影響で、まだまだマスクをつけて来店されるお客様がほとんどなのではないでしょうか。さらに感染予防にはマスク着用が効果的と言われているため、アイリスト・お客様ともにマスクをつけたまま施術を行うサロンも多いですよね。
しかし、マスクをした状態で、目元という限られた部位を綺麗にするアイリストならではの悩みが…!
それは、「お客様の、頭やマスクをした口元からの熱気が、アイリストの顔や手に当たって暑く感じる!」ということ。施術の体勢やアイリストが座る位置を変えるという物理的な変更はなかなか難しいですが、違った方面からのアプローチ次第では、その悩みは解消できるかもしれません。
今回は、アイリストが抱える可能性のある今特有の悩みにクローズアップしてみました!
マスクをしてもらうことが大切なのは分かっているけれど…
出典:photoAC
まだまだ残暑も続き、じっとしているだけでも日中は汗ばむ日も多い9月。さらにマスクをしていると余計に暑さを感じますよね。
救急医学を専門とする日本体育大学大学院・横田裕行教授が調査した結果によると、マスク着用時、マスク内部の温度は36℃まで上がり、吐く息の湿気で湿度は100%にもなるそう(参考:https://www.ntv.co.jp/news_covid19/articles/5935synzt14ltdjcp9c.html)。
しかもマスク内部はピッタリと肌にくっついて密閉された状態であり、外さない限り換気されることはありません。マスクをつけたままだと高温状態が続くことになり、体温も上昇し、熱中症を発症する危険度も増します。
この時期、来店されたお客様がマスクを着用していた場合、マスク内部は高温多湿の状態となっています。マスクで温められた息はマスクの表面を通って外へ放出されますが、お客様はベッドに仰向けで寝転んでいるため、息は当然上向きに放出されます。すると、お客様の顔の上で作業しているアイリストの顔や手に熱気が当たることに…。これが、アイリストが「熱気が上ってきて暑い!」と感じる原因です。
新型コロナウィルスの影響が多方面で出ている今、マツエクサロンなど対面での施術をマスクなしで行うことは難しくなってきています。マスクをすることは感染予防において重要ではありますが、ただ「マスクをしておけば良い」ということではありません。こういった問題もあるという事実を知っておくことも重要です。
頭からの熱気も「暑い!」…実は頭皮の温度は41℃にもなる!
出典:photoAC
「暑い」の原因は、マスクの熱気が上がってくるだけではありません。実は、日差しを浴びたあとの頭皮の温度も高くなっているんです。
気象情報を提供している株式会社ウェザーニュースが「外気温30℃の中に5分間居たときの頭の温度」を調査した結果では、帽子なしの場合に、41.4℃まで温度が上昇したそうです(参考:https://weathernews.jp/s/topics/201807/110145/)。日本人には黒髪の人が多いですが、黒色は熱を吸収しやすく、短い時間だとしても頭の温度は高温になりやすいです。頭の熱気は上向きにも放出されるため、お客様の頭付近で作業するアイリストはどうしても暑く感じやすくなります。
かといって、マツエクは主に目元の施術を行うためお客様の顔から距離を取って作業することは難しく、距離を取るにも限界が…。そのため、熱を取り除いて早く温度を下げることが悩みの解決につながります。
しかし、お客様に事実を伝えるのはNG。失礼にあたります。まずはサロン側としてできる対策を考えることを優先しましょう。
次項より、アイデアの一例を紹介します!
お客様が来店されて「すぐ」できるアイデア
お客様が来店された直後、そのままカウンセリングや施術に入るのではなく、ほてった体をクールダウンしていただける時間を作ると良いでしょう。低コストでできることも多いため、試してみてくださいね。
マスクを外していただき、クールダウン!
お客様がマスクをされて来店された場合、マスクをいったん外していただきましょう。外すことによってマスク内部に溜まった蒸気が放出され、暑さが解消されます。
ただし、外す前にお客様の周囲に他のお客様やスタッフがいないか、担当アイリスト自身がしっかりと確認してください。パーテーションで区切られた場所や、個室であれば安心ですね。
新しい使い捨てマスクをお渡しする!
出典:photoAC
お客様が来店されたら、新しい使い捨てマスクをお配りするのもアリです。マスクを変えるだけでも多少のクールダウンになりますし、何より衛生的です。
多少のコストはかかりますが、コロナ対策も同時にできるというメリットがあります。
手洗いをしていただく!
肌の表面温度が下がれば、汗も引いていきます。そのため、来店されたらまず水で手を洗っていただくのも良いかもしれません。こちらもコロナ対策ができるうえに費用もほぼかからず、おすすめです。
冷たいタオルやおしぼりをお渡しする!
出典:photoAC
この時期は特に汗をかきやすく、汗をかいた状態で来店されるお客様も少なくないですよね。そこで提案したいのは、冷たいタオルやおしぼりをお渡しして、汗を拭いていただくこと。汗でベタベタのままだと不快感を抱えながら施術を受けていただくことに…。サッと拭くだけでも気持ち良いものです。
クールダウン用の専用ブースを設ける!
さらに汗をかくとメイクもヨレやすいですよね。マツエクサロンに来店されるお客様は美容意識が高く、「メイクヨレが許せない!」という方も多いはず。
メイク直しが思う存分にできるよう、専用ブースを作っておくのも手です。ブース内に制汗スプレーや汗拭きシート、ティッシュや綿棒などのお直し用グッズを置いておき、お客様が来店されたらまずその場所にご案内すれば、お客様も安心してメイク直しができます。
先ほど紹介した新しいマスクや、冷たいタオルなどをこのブース内に置いておくのも良いかも。マスクにシュッと吹きかけて使える、清涼感のあるハッカ油のスプレーなどもおすすめです。
マスクを変えたり手を洗ったりすることは、コロナ対策にも効果的。サロン内の衛生も保てますよ!
ひんやりグッズで熱中症対策も!アイデアを紹介
9月に入っても暑い日はまだまだ熱中症の心配もありますよね。ほてった体を冷やしてくれる「ひんやりグッズ」を取り入れるアイデアはいかがでしょうか。暑さ対策にプラスして、熱中症対策もできますよ。
ウェルカムドリンクをサービスする!
出典:photoAC
ホテルなどのサービスにならって、マツエクサロンでもウェルカムドリンクを出してみては?きっと喜ばれますよ。
メニューの内容にもぜひこだわって。今の時期には冷たい飲み物の種類を増やす、涼しげなガラスのコップでドリンクを出すなど、工夫できるところが多いため、いろいろ試してみてくださいね。
ひとくちサイズのアイスや、冷蔵庫でよく冷やしたチョコなど、サッと食べられるものをドリンクといっしょに出すのも良いかも!また、工夫次第では、夏だけじゃなく冬にも流用できます。
うちわやミニ扇風機を貸し出す!
うちわや、ポータブルタイプのミニ扇風機を用意し、涼んでいただきましょう!小さいサイズならお客様も扱いやすいため、受付の一角などに置いておいても邪魔になりません。
エクステが風で飛んでいってしまうかもしれないため、施術中には遠慮してもらうと良いでしょう。
施術ベッドにひんやりマットを敷く!
この時期はどうしても汗をかきます。「施術ベッドに横たわっていたら、ベッドと密着していた部分だけ汗だらけ…」ということも。
冷感素材を使用した「ひんやりマット」を使えば解消できるかもしれません。触ると冷たく感じる繊維を使ったものや、冷感ジェルが中に組み込まれたものなど、さまざまな種類があります。置くだけでOKのものが多いため、気軽に試せますね!
ひんやりグッズを使うことでお客様の体を冷やし、頭やマスクから発生する熱気を取り除くことができるかもしれません。どれもちょっとの工夫でできます。気になったらLet’s Try!
しかし、女性にとって冷えは大敵。冷やしすぎもいけません。万一お客様が寒いと感じられたときのために、ひざ掛けやタオルケットを用意しておきましょう。
アイデア次第で「暑い!」は解消できる!
アイリストならではの悩みの解消方法について見てきました。
この時期はどうしても体内に熱がこもりやすいため、お客様が横たわったときに上がってくる熱気や蒸気については、多少は仕方のないものです。
ですが、体を冷やす工夫をすることで、なるべく早く熱気を逃がすことができます。暑さを解消することは熱中症対策にもなるため、アイリストだけでなくお客様自身にもメリットがあります。今回お伝えしたアイデアを参考に、あなたのサロンでも暑さ&熱中症対策をぜひ積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか?200710Eiy