【Beautéのアイリスト技術・提案/基礎まとめシリーズ】カール提案を極めよう!

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目元の印象を変えるのにマツエクのカールは重要なポイント。「くるんとカールしたキュートな目元希望」や「ナチュラルにしたいのでカールは弱めで」など、カール感を自分で決めて来店されるお客様も多いですよね。しかし、人によって自まつげの角度は違うので、一般的な知識だけではなく、お客様に合わせたカールを提案することが大切。今回は、自まつげを見極めたカール選定のコツやまつげの層によるカールの使い分けを学んでいきましょう。

自まつげの角度は人それぞれ

まつげが下がっている人、上がっている人、目尻だけ下がっている人など、自まつげの角度は人それぞれ。自まつげの角度によって同じカールのエクステを使用しても、仕上がりに違いがでます。お客様がイメージする理想の目元をつくるために、カール選定はアイリストの腕の見せ所です。
まず、カールの種類と特徴をおさらいしましょう。

出典:@mai.takesue_trumpcosmeさん

【Dカール】
最も強いカール。まつげパーマをかけたような仕上がりに。一重や奥二重の人でもまつげに存在感がでます。お客様が下がりまつげの場合、カールが強いと接着面が確保しづらいので装着にはテクニックが必要です。

【Lカール】
別名「釣り針」。アルファベットのLのような形状で、ビューラーでカールしたような仕上がりに。根本の直線ラインが長いため、接着面が確保しやすいところがメリット。エクステをしっかり装着できるので、モチの良さにもつながります。まぶたが厚い人、まつげが短い人、まつげが下がっている人に特におすすめです。

【CCカール】
CカールとDカールの間のカール。ビューラーでしっかりカールさせたようなパッチリとした目元を好むお客様におすすめ。Dカールと同じく、お客様が下がりまつげの場合、接着面が確保しづらい傾向にあります。

【Cカール】
JカールとCCカールの中間のカール。上がりすぎないキュートな目元を好むお客様におすすめ。Dカール・CCカールと同じく、お客様が下がりまつげの場合、接着面が確保しづらい傾向にあります。

【Jカール】
最も緩いカール。伏し目にするとまつげの美しさが際立ちます。ナチュラルなアイデザインを好むお客様におすすめのカールです。接着面が確保しやすく、モチの良さが期待できます。

どの角度のまつげにどのカールのエクステを装着したら良い具合になるかは、知識に加えて経験によって身につけていく部分です。施術回数をこなしながら、勉強していきましょう。

カール選定のコツ

カール選定のコツは、お客様の自まつげの状態を正しく判断することです。まず、カウンセリングのときにお客様の要望をお聞きし、自まつげの角度を加味したカール選定を行います。ただ、お客様の目元を目視しただけでは、カール具合が分かりづらいときもあるので、テープワーク後も自まつげのチェックを行いましょう。
テープを装着すると、自まつげのカール具合がよく分かるので、カウンセリング時に選定したエクステに間違いがないか見極めることができます。ダブルチェックを行うことで、さらにお客様の理想とするまつげへ近づけていきましょう。

「まつげが上がっている人」と「まつげが下がっている人」では、同じエクステを装着しても仕上がりに違いがでます。そこで、「まつげが上がっている人」と「まつげが下がっている人」の特徴とデザイン別おすすめのカール提案を見てみましょう。

【まつげが上がっている人】
まつげが上がっていると、正面から見たときにまつげの根元まで見えやすく、エクステの長さやカールの印象が強くなる傾向にあります。通常よりも弱めのカール提案がおすすめ。

・エレガントデザイン希望の場合
強いカールと長めのエクステを使って仕上げるエレガントデザイン。まつげが上向きの人は、DカールやCCカールでは角度が強すぎるかもしれません。まずはCカールから合わせてみましょう。長さも出やすいので、少し短めにすると主張しすぎないエレガントな目元になりやすいですよ。

・キュートデザイン希望の場合
人形のようなパッチリとした目元を目指すキュートデザイン。上向きまつげの人には、Jカール~Cカールがおすすめ。Cカールでカール感が強く出て違和感があるときは、エクステの長さを短くしたり、ボリュームを抑えめにしたりすると馴染みが良くなりますよ。お客様の希望により近いものを提案していきましょう。

・ナチュラルデザイン希望の場合
華美すぎない自然な目元を目指すナチュラルデザイン。“ナチュラルな仕上がり”は、「自まつげが長く美しい人」から「マスカラ+ビューラーで仕上げた目元」まで、お客様のイメージに差があるので、カウンセリングの際に「お客様の考えるナチュラル」をすり合わせることが大切です。上がりまつげの人にはJカールがおすすめ。エクステの長さや太さ、質感を見極め、お客様の理想に近づけていきましょう。

【まつげが下がっている人】
エクステは自まつげに沿って装着するため、まつげが下がっている人はカールが弱く見えがちなので、一般的なイメージより一段階強めのカールを提案するのがおすすめ。また、まつげの根元が見えにくいので、アッパーテープでしっかりまつげを立ち上げ、施術しやすい状況をつくると良いですよ。

・エレガントデザイン希望の場合
まつげが下向きの人は、Cカールでは角度が目立たないかもしれません。そこで、CCカールからDカールを合わせてみましょう。接着面を確保しづらい直毛の下向きまつげなら、Lカールもおすすめです。

・キュートデザイン希望の場合
下向きまつげの人には、CCカールからDカールがおすすめ。実際に装着してみると、角度が下がってほど良いカールになりますよ。エクステの長さや太さ、ボリュームでさらにお客様好みのキュートデザインを目指しましょう。

・ナチュラルデザイン希望の場合
上向きまつげの人と同じく、カウンセリングで「お客様の考えるナチュラル」をすり合わせることが大切です。下がりまつげの人のナチュラルデザインにはCカールがおすすめ。装着するとJカールの印象に近くなりますよ。「マスカラ+ビューラー」くらいの目元を希望の場合は、少し太めのCカール、自まつげに近い目元を希望の場合は、細くて柔らかい質感のCカールを選ぶと良いでしょう。

「まつげが上がっている人」と「まつげが下がっている人」に分けて紹介しましたが、部分的にまつげが下がったり上がったりしている人もたくさんいらっしゃいます。まつげ1本1本の角度と向き合って、適切なカール選定を行うようにすると仕上がりに差が出ますよ。

「層」によるカールの使い分け

出典:EYELINE EXTENSION by松風

まつげは、粘膜に1番近い層を1層目とし、4つの層に分かれています。「層」を意識してカールの使い分けを行い、ワンランク上の施術が目指しましょう。
まつげの層には個人差があり、層が分からないほど狭い人もいれば、パッと見るだけで分かるほど層が広い人もいます。ラインが揃わずばらついて見えるのを防ぐため、上がりすぎや下がりすぎといった、極端に角度のある層にエクステをつけないのがセオリーです。
4層目はまつげが飛び出していることが多く、弱いカールのエクステをつけたとしてもばらついて見える可能性が高いため、1~3層の適度な角度のしっかりとしたまつげに装着するようにしましょう。

上の写真のように、1層目の下がっているまつげには強いカール、3層目の上がっているまつげには弱いカールをつけることでカール感が整った綺麗な仕上がりになります。

施術の効率を考えると、すべてに同じカール・同じ長さのエクステを装着する方が施術時間の短縮が可能です。しかし、すべてのまつげが同じ角度・同じ長さで生えていることはありえません。自まつげの層や自まつげ1本にきちんと向き合い、最適なエクステを選択することができれば、お客様の満足度やリピート率のアップにつながるでしょう。

まとめ

カール選定は、お客様の目元を大きく左右する重要な項目です。自まつげの角度は人それぞれ違うため、まつげの層やまつげ1本1本に合わせたカール提案が必要。最適なエクステ選定はすぐに身につくものではありません。コツコツ施術をこなしながら経験値を積んでいきましょう。201010Ekm

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