そもそもまつげエクステのグルーって?成分や粘度についても詳しく解説!
まつげエクステを装着するための接着剤こと「グルー」は、仕上がりを左右する要と言っていいほど重要なアイテムです。さまざまな種類のグルーが販売されているため、どのように選べばいいのか悩んでしまう場合もあるでしょう。そこで今回は、グルーの基本的な成分から、粘度・使用方法・注意点などに加え、人気の高いおすすめのグルーも紹介します。
まつげエクステのグルーの成分について
まずは、グルーを形成する主成分・増粘剤・着色剤・安定剤について詳しく紹介します。
主成分について
まつげエクステ用のグルーの主成分は、「シアノアクリレート」という瞬間接着剤が使用されています。現在主流となっているグルーの多くは、「エチルシアノアクリレート(エチル系)」と「ブチルシアノアクリレート(ブチル系)」が主成分です。それぞれの特徴も見ていきましょう。
【エチルシアノアクリレート(エチル系)】
・硬化速度が速い
・持続性がある
・液状でさらっとしている
【ブチルシアノアクリレート(ブチル系)】
・硬化速度はややゆっくり
・柔軟性がある
・無臭で低刺激
グルーは、主成分以外の配合や化合物によっても適正が変わります。マツエクの種類だけでなく、お客様のメンテナンスの状況によっても相性が異なるものです。そのためグルーの知識を身に付け、施術シーンによって使い分ける必要があります。
増粘剤について
グルーの粘度を調整する成分です。一般的に増粘剤の量が多いほど粘度が高くなり、量が少なければ粘度が低くサラサラしたグルーに仕上がります。グルーの増粘剤には、「アクリル樹脂」が使用されています。
着色剤について
グルーの着色剤には、炭を原料にした黒い色素「カーボン」や透明な色素「アンスラキノン系着色剤」などが使用されています。
主成分であるシアノアクリレートだけでは透明なので、見えやすくしたり、アイライン効果を出したりする目的でカーボンを入れて黒く着色しています。またカーボンを含まないアンスラキノン系着色剤を使用したグルーは、低刺激かつ速乾性に優れているのが特徴です。
安定剤について
グルーの安定剤には、「ヒドロキノン」や「ヒドロキシアニソール」などが使用されています。これらは、グルーの使用期限を調整するために配合されている成分です。
その他
上記で紹介した、主成分・増粘剤・着色剤・安定剤などの他には、柔軟性を与える「ラテックス」などさまざまな複合物が配合されています。主成分だけでなく複合物に対してアレルギー反応が出る場合もあるため、成分表で確認しておくといいでしょう。
ただし、マツエク用のグルーは、雑貨に分類されるため、主成分以外の記載がされていないものがほとんどです。過去記事『今更聞けないグルーの内容成分って??安全性を確認する「SDS」って何?』でも紹介していますが、「SDS」という「安全データシート」を取り寄せれば、安全性の高さを提示することに繋がるでしょう。
▼過去記事では、グルーに含まれる成分が肌に与える影響についても紹介しているので、参考にしてみてください。
まつげエクステのグルーの粘度について
近年のまつげエクステのグルーは、粘度の数値を表示している場合が多く、テクスチャーを数値で把握できるようになっています。では、粘度を表す単位や粘度の違いによる特徴などを見ていきましょう。
mPa・s表記について
物質の粘度を表すのが、「mPa・s(ミリパスカル秒)」という単位です。このmPa・sの数値が高いほど粘度が高いことを、低いほど粘度が低いことを示します。
粘度が高いメリット、デメリット
ミリパスカル秒の数値が高いグルーは、ドロドロとした液状で硬化速度がややゆっくりなのが特徴です。
【メリット】
・自まつげに絡みやすい
・エクステを密着しやすい
・スライド装着しやすい
・初心者向け
【デメリット】
・もちが悪くなる傾向にある
・エクステに絡ませる際に、グルーの量が適量より多くなりやすい
・硬化に時間がかかるため、施術に時間がかかる
粘度が低いメリット、デメリット
ミリパスカル秒の数値が低いグルーは、サラサラとした液状で硬化速度が速いのが特徴です。
【メリット】
・もちがいい
・硬化速度が速いため、施術スピードも上がる
【デメリット】
・グルーの量が多いと液だれする場合もある
・スライド装着するまでに固まりやすい
・エクステに絡ませる際に、グルーの量が適量よりも少なくなりやすい
まつげエクステのグルーの粘度は、施術者の操作スピードやまつげエクステの種類、装着方法などによって使い分けると良いでしょう。
グルーの使用方法について
次に、グルーの使用方法を紹介します。
1.接着面を確認する
点で接着するのではなく、面で接着する必要があります。自まつげの5分の4程度が目安です。
2.グルードームにエクステをひたす
自まつげの5分の4程度分をグルードームにひたしましょう。グルーの量の調整は、プレート上でこすらないように注意!
3.グルーの量を確認する
根元とその上にグルーの玉が2個できるよう取りましょう。接着幅よりもやや短い位置までグルーがついている状態が理想です。
【グルー使用時の注意ポイント】
グループレートにはプロテクトシートを貼ることをおすすめします。グループレートの上に直接グルーをのせるサロンも多いですが、施術後にしばらく経過するとグルーが硬化してしまいます。またプロテクトシートの代用としてサージカルテープやアルミホイルを使用するサロンもあるようですが、プロテクトシートは、硬化速度をゆるやかにしてくれるだけでなく、お客様ごとに毎回取り換えて施術するため衛生的に使用できるのもメリットです。
グルーを使用する際に注意する点
グルーを使用する際に注意しておきたい点をまとめて確認していきましょう。
アレルギーについて
グルーには、「低刺激タイプ」と「速乾タイプ」があります。肌トラブルを防ぐため、アレルギー体質の方や敏感肌、花粉症などのお客様には「低刺激タイプ」のグルーを使用するなどの工夫をしましょう。
保管、保存方法
グルーは、18~23℃を維持できる冷暗所で保管・保存する必要があります。グルーを横にすると液漏れする可能性があるので、グルーは立てた状態で保管・保存しましょう。また、劣化を引き起こす原因のアンモニアガスや湿気を防ぐため、乾燥剤と一緒にアルミ袋に入れて保管・保存してください。
使用前の注意(開封時)
しばらく置いておくとグルーの成分が分離する場合もあります。そのため、グルーを開封する際は、しっかり振って中の成分が均一になるようにしましょう。
使用中・後の注意
グルー使用中は、「温度」と「湿度」を最適な状態にする必要があります。サロン内が、高温でも低温でもグルー独自の「接着強度」を低下させてしまうからです。メーカーにより温度・湿度の最適数値が変わることがありますが、室温=20~25℃・湿度=40~60%に合わせて施術を行えば、グルーの特性を損なうことなく接着できるでしょう。
使用期限
製品によって異なりますが、グルーの使用期限は基本的に「未開封で2ヶ月、開封後は1ヶ月」と言われています。ただし開封後とは、グルーが届いて即日開封した場合。使用期限を過ぎたグルーは、接着力・持続力が低下するだけでなく、眼病や目元のトラブルが発生するリスクもありますので、使用は控えた方がいいでしょう。
おすすめの人気まつげエクステのグルーは?
ランキングでも人気が高い、おすすめのまつげエクステのグルーを紹介します。
Candy Pocket/【PREANFA】強力国産BグルーEX 10g
完全密封型容器の採用のグルーで、保存性が高く劣化しにくい仕様になっています。国産シリーズの中でも、持続性と密着力が高く、セットタイムも速いので上級者向けです。
Miss eye d’or/フレッシュグループロフェッショナル150mPas 10ml
人気のプロフェッショナルグルーが、新たにフレッシュグルーから登場した、耐水試験をクリアしているウォータープルーフタイプのグルーです。完全硬化した後は、水に濡れても強度が変わらないため、安心して使用できます。
Miss eye d’or/プレステージグルー 5ml
セットタイムが1秒程度の超速乾性タイプ。完全硬化までは1時間で、低臭・低刺激を実現。オイルクレンジングも使用可能な上級者から超上級者向けのグルーです。
まとめ
グルーとひと言で言っても、製品によってさまざまな特徴があります。そのため自身の施術スピードだけでなく、お客様の体質や体調、デザイン、装着方法などに合わせて最適なグルーを選ぶことが大切です。お客様に満足していただくため、そしてアイリストとしてのレベルアップのためにも、グルー選びにこだわってみてくださいね。210128Eym
※本記事の内容や価格はすべて、2021年1月時点のものです。最新情報は、公式HP等よりご確認ください。