【動画解説】「まつげの層」を意識したラッシュリフト施術のポイントとは?
みなさんはラッシュリフト施術を行う際、お客様のまつげの層は意識していますか?ラッシュリフトは、ばらつきなくリッジが揃っているかも重要なポイントのひとつ。そのためには、ロッドを置く際や巻き上げる際に、まつげの層を見極める必要があります。今回は、ラッシュリフト施術のスキルアップを目指すアイデザイナーに向けて、まつげの層を意識した施術について動画で解説。失敗しやすいポイントやロッドの選び方についてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
アイデザイナーを悩ます「まつげの層がばらついている状態」とは
まずは、まつげの層について簡単におさらいしておきましょう。
「まつげの層」は平均4層に分かれている
アイデザイナーであれば「まつげが層に分かれて生えている」というのは、新人時代に学ぶ基礎知識のひとつではないでしょうか。層の数はおおよそ4層あり、眼球に近い方から1層目、2層目…と数えます。
ラッシュリフトはもちろん、マツエク施術の際にも、より美しい仕上がりを目指すためには、画像のようなまつげの層に着目することが重要です。
しかし、層と層の間隔には個人差があり、層の境目が分からないほど狭い方もいれば広い方も。また、層と層の間隔は広いけれど、まつげの本数が少ないために層のラインが見えにくい方もいます。そして中には、一番外側の層から数本だけがはみ出して、まぶたの上の方に生えている方もいるでしょう。つまり、4層というのは、あくまで目安。3層~5層に分かれていると考えるアイデザイナーもいるようです。
まつげの層間隔が広いとばらついて見えやすい
ラッシュリフト施術の際、多くのアイデザイナーが苦手に感じやすいのは、自まつげの層の間隔が広く、ばらついて見えるお客様。これは、ラッシュリフトに限らず、マツエク施術においても同様でしょう。
層の間隔が広く、ばらついて見えるまつげ
お客様の中には、生まれつきまつげの層間隔が広く、ばらついて見える方もいるでしょう。しかし、日常的に使用するまつげ美容液の影響で、層のばらつきが目立つようになるケースもあります。それは、まつげ美容液によって上の層(3~4層目)のまつげが太く、健康に育ちすぎてしまうことが原因。何もしなければ細くて短い産毛のはずだった外側の毛が、まつげ美容液によって太く、長くなることで、層がばらついて見えやすくなるのです。
日常的にまつげ美容液を使っているお客様で、層のばらつきがだんだん目立ってきている方には、まつげ美容液の塗布量を少なくする、いったん使用を控えることを提案してみても良いかもしれません。
【動画解説】ラッシュリフトはまつげの上の層と下の層、どちらに合わせる?
ラッシュリフト施術において最もまつげの層を意識するのは、ロッドを置くタイミングでしょう。その際、まつげの上の層(3~4層目)と下の層(1~2層目)、どちらに合わせた方が良いのか、悩んだ経験はありませんか?
どちらの層に合わせるかによるロッドの位置の変化は、たった数ミリに過ぎません。しかし、まつげの層にこだわることは、仕上がりに大きな差が出る重要なポイントです。ここからはそれぞれのケースについて、仕上がりの特徴や施術での注意点を見ていきましょう。
ロッドを上の層に合わせて置いた場合
まずは、こちらのラッシュリフト施術動画をご覧ください。動画では「上の層に合わせてロッドを置いた場合」について解説しています。
ロッドを上の層に合わせて置いた場合は、次のような仕上がりになります。
- 上の層の立ち上がりやカール感が強くなる
- 下の層のカールのかかりが弱いことで、上の層とのリッジ(カールの一番盛り上がった部分)が揃わずばらつきやすい
ロッド位置を上の層に合わせると、立ち上がりやカール感は強く出すことができます。しかし、下の層が上がりきらないことで、全体のリッジが揃いにくくなるというデメリットも。上の層と下の層の角度が合わず、ばらついた印象に見えやすくなります。
また、上の層に合わせる方法ではしっかりカールがつけられる分、まつげがまぶたに当たってしまいやすくなるでしょう。特に、目がくぼんでいる方やまぶたが厚い方に立ち上げ系ロッドを使用すると、まぶたの中間にまつげが接してしまうこともあります。
ロッドを下の層に合わせて置いた場合
一方、こちらの動画では「下の層に合わせてロッドを置いた場合」について解説しています。上の層のときと比べて、どのような違いがあるのでしょうか。
下の層にロッドの位置を合わせると、次のような仕上がりになります。
- 一番高さが出るべきところが上がりきらずに、やや下がった見た目になる
- 層のばらつきが出にくいのでリッジが揃い、きれいに仕上がりやすい
下の層に合わせてロッドを置くと、全体のリッジが揃いやすい点が大きなメリットです。
ただし、ロッドを置いたときに上の層のまつげの根元がその下に押さえ込まれて、斜めに癖づくことがあるので注意が必要。この状態で仕上げると、上の層のまつげは毛先しか癖づけできていないため、根元から下がってリッジが揃いにくくなってしまいます。
上の層のまつげが斜めに癖づかないようにするにはどうする?
ロッドの下に上の層が押さえ込まれる前に、上の層と下の層のまつげをグルーで一度集め、リッジを揃えてから巻き上げると失敗が少なくなります。そのときに使うグルーは仮止めしやすいジェルタイプがおすすめです。
上の層にはあえてカールをつけないという方法も…
上の層のまつげが数本だけしかない、はみ出て生えてはいるものの細くて目立たないという場合には、あえてカールをつけずにおくという方法もあります。この場合には、ロッドの下ではみ出た上の層のまつげをテープで仮止めしておくと安心です。(※アッパーテープでちょうど押さえ込めそうなら別でテープを用意する必要はありません)
ちなみに、はみ出て生えている上の層のまつげが健康毛で目立ってしまう場合には、施術後にカットするケースもあります。ただし、まつげをカットするというのは抵抗があるお客様も多いはず。無断でまつげをカットしてしまうと、お客様からクレームをいただきかねません。そのため、カットする必要がありそうな場合にはその前にお客様へお声掛けし、了承を得ることを忘れずに。もしくは、いったん上の層のまつげまでカールをかけておき、お客様にご自身でカットしてもらうかお任せするという方法もあります。
まつげの層の間隔が広い方におすすめのロッドとは?
まつげの層間隔が広い方には、根元が丸いロッドがおすすめです。具体的にはCカールやUカールを使うと、巻き上げたときにまつげが根元で折れにくく、成功しやすいでしょう。
一方、立ち上げ系のロッドの場合、時間経過によってまつげが伸びてくるとばらつきが目立ちやすくなります。そのため、立ち上げ系デザインをご希望のお客様で来店間隔が空きそうな方、きれいな仕上がりをできるだけ長くキープしたい方には、根元が丸いロッドをおすすめすると良いでしょう。
また、軟化の際には、“軟化用ロッド“と呼ばれるパッド状の薄いロッドを使用するのもおすすめです。軟化用ロッドを下まぶたに設置して使用すると巻き上げる必要がないため、すべての層のまつげを根元からしっかり軟化させやすくなります。すべての層が均一に軟化することで、2剤前の巻き上げをスムーズに行えるでしょう。
また、軟化用ロッドは軟化以外にもさまざまな用途で使える便利なアイテムなので、まだ導入していないアイデザイナーはぜひ試してみてください。
まとめ
ラッシュリフトの仕上がりの質を高めたいなら、まつげの層を意識するというのは基本中の基本です。お客様のご希望に沿いながらも、まつげが伸びてきたときのばらつきまで配慮してデザインのご提案ができると良いですね。ロッド位置を上の層に合わせた場合と下の層に合わせた場合は、それぞれメリット・デメリットがあります。お客様のまつげの長さやまぶたの形状、ご希望のデザインなど考慮しながら、臨機応変にベストなご提案ができるアイデザイナーを目指していきましょう。
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