【動画解説】新人アイデザイナーの初マツエク施術に密着!指導すべきポイントは?【後編】
今の時期、新人アイデザイナーのトレーニングに力を入れているサロンも多いのでは?Beautéでは前・後編に分けて、新人への指導ポイントを動画とともにお伝えしています。今回はその後編として、エクステ装着完了後のトレーナーチェックからアフターカウンセリングまでを解説。新人に対して指導すべきことやチェックポイントをまとめました。今まさに、新人教育に悩んでいる先輩アイデザイナーは一緒に学んでいきましょう。
前編【カウンセリング~エクステ装着完了】までの内容をおさらい!
まずは、前編のおさらいから。前編では、マツエク施術の【カウンセリング~エクステ装着完了】までを動画とともに解説しました。動画に登場していたアイデザイナーはこちらの2人です。
新人スタッフ |
モデルへのマツエク施術は初めて。ラッシュリフト・アイブロウはトレーニングを終えていて、テープワークは習得済み。 |
トレーナー |
アイデザイナー歴10年のベテランスタッフ。トレーナー歴は5年ほどで、新人育成の経験も豊富。 |
新人スタッフは、毛並べ練習などはしてきているものの、モデルへの装着はこのときが初めて。ただ、ラッシュリフトとアイブロウはすでにトレーニングを完了しているため、テープワークの工程はこなせる状態です。
ただ、同じテープワークでもラッシュリフトとマツエクでは意識すべきポイントが異なります。動画では、その点についてもトレーナーから細かく指導が入っていました。
そしてエクステを装着する段階になると、意識しなければならないのが、かき分けとエクステの角度。慣れるまではツイザーでエクステを正しい角度でつかむことが難しいため、エクステの“仮置き場”をグループレート上に作って練習していました。
他にも各工程で指導すべきポイントについて解説しているので、ぜひこちらの前編記事もあわせてご覧ください。
【動画解説】新人アイデザイナーのマツエク初施術で指導するポイントは?
さて今回は、トレーニング解説動画の“後編”として【エクステ装着完了後のトレーナーチェック~アフターカウンセリング】までを見ていきましょう。
装着完了後のトレーナーチェック&指導
エクステの装着が完了したら、トレーナーが仕上がりをチェックします。おそらくサロンによっては、チェックシートを作成しているところもあるのではないでしょうか。
チェックシートにはどんな項目を入れる?
まず、正確でスピーディな施術を目指すために、次の2点は毎回記録しておきましょう。
◆各工程(カウンセリング・テープ貼り・装着など)にかかった時間
◆装着すべき本数に対して実際に装着できた本数
そのうえで、次のような細かいチェック項目について仕上がりを見ながら振り返っていきます。
- エクステの根元が浮いていないか
- 装着位置が根元に近すぎor遠すぎないか
- 産毛の巻き込みがあるか
- エクステ同士がくっついていないか
- 変な向きになっていないか
- テープが眼球に当たったり、半目になったりしていないか
- テープで下まつげが保護できているか
- ツイザーの先端が皮膚に当たっていなかったか
- まつげの真ん中よりも根元側でかき分けられていたか
- かき分けのときにツイザーの先を開きすぎていなかったか
- エクステをツイザーで保持する位置は適切だったか …など
一番チェックしなければならないのは、やはりかき分けとエクステの角度。最初のうちはできないことにばかりに目がいきがちなので、できたことをしっかりと伝えて、新人スタッフに自信を付けてもらうことも大切です。
そして、チェックシートでチェックした後は、トレーナーが数本装着しながら指導していきます。例えば、「装着位置が根元に近すぎる」と言葉だけで伝えるよりも、実際に正解の位置を見せてあげた方が新人も分かりやすいはず。角度や位置などはチェックシートだけではなく、できるだけ目の前で実演してあげましょう。
グルーの取り方もおさらい!
グルーの適量を取る練習はモデル練習でなくてもできますが、実際の施術を想定した緊張感のなかでは、いつものようにできなくなることもあります。
動画の新人スタッフも、グルーの玉がエクステの中央にできていたため指導を受けています。玉が中央にできているということは根元部分の量が少ないということなので、根元浮きしやすくなってしまうのです。グルーの玉は必ずエクステの根元に作ること、これを徹底するように声掛けをしましょう。
テープアウト&仕上げ
トレーナーチェックが終わったら、テープアウトして仕上げていきます。
テープは、顔の産毛が生えている向きに沿ってゆっくりと剥がしていきましょう。目頭側から剥がすと、アンダーテープとサージカルテープを2枚同時に剥がせます。このとき、必ずツイザーの向きにも注意してください。
そして、テープアウトの際に注意しなければならないことが、「テープや下まつげ(テープからはみ出た短い毛)が上まつげとくっついていないか」ということ。この状態のままではお客様の目が開かなくなり、無理に剥がそうとするとまつげを傷めてしまいます。優しく上まつげを引っ張ってみて剥がせそうになかったら、無理せずくっついているエクステをオフしましょう。
テープが無事に剥がせたら、ブラシで仕上げていきます。まつげの根元ではなく中間くらいからブラシで整えるのがポイント。根元からこするとエクステが取れやすくなるため要注意です。
モデルさんと仕上がりの確認
仕上がったら、いよいよモデルさんと確認。今回のモデルさんはメガネをかける方だったため、メガネをかけた状態でレンズにエクステの先が当たらないかどうかチェックします。
アフターカウンセリング
アフターカウンセリングでは、まずトレーナーがお手本を見せています。おそらく多くのサロンではマニュアルに沿って、ホームケアやマツエクの扱い方、リペアの周期目安などを伝えていることでしょう。しかし、すべてのお客様に同じ内容をお伝えするだけでは不十分なことも。お客様の生活習慣によってはマツエクのモチを悪くしてしまうこともあるため、取れやすくなる可能性がある場合には必ず伝えることが大切です。ただ、こうした臨機応変な対応には経験が必要。最初はしっかりとトレーナーや周りの先輩スタッフがフォローしてあげましょう。
初めてのマツエク施術練習、モデル選びのポイントは?
今回の動画では片目40本ずつの計80本で装着していました。おそらく、マツエク施術練習は80本からのスタートが一般的ではないでしょうか。
練習の際には80本装着後にトレーナーが追加装着することも多いため、モデル募集する際には装着本数について80本~100本くらいと幅を持たせておくと良いでしょう。
モデル練習の施術時間は2時間程度が目安ですが、マネキン練習とは違う対人への施術に戸惑い、20本程度ずつしか付けられなかったということもあるのだとか。とはいえ、最初から少ない本数で募集をかけても、モデルはなかなか見つからないですよね。そのため、新人にとっても目指しやすく、モデルにとっても満足感のある80本がちょうど良い本数のようです。
また、モデルのまつげや目元の状態によっては難易度が高くなってしまうことも。
例えば、次のような方は新人にとって施術が難しいでしょう。
- 自まつげが短い方
- 目がぴくぴくしやすい方
- 産毛が多い方
- 自まつげの生え癖が強い方
当然ながら、練習用つけまつげは十分な長さがあり、産毛もなく生え癖もありません。かき分けもモデル練習のときよりスムーズにできていたはずです。
そのため、急に難易度が高くなることがないように、最初のモデルはサロンスタッフや知り合いから施術しやすいまつげの方を選ぶことも多いようです。ただ、目がぴくぴくしてしまうのは、不快感や緊張感が原因となっていることも。その際にはリラックスしてもらえるように配慮することで、ぴくぴくが収まることもあります。
最初のモデル練習では、モデルの選定も大切。ゆくゆくはさまざまなまつげの方を経験する必要がありますが、まずは基本をしっかりと練習できるように、自まつげの状態を見ながらモデルを選ぶようにすると良いでしょう。
まとめ
新人アイデザイナーが一人前になるためには、さまざまなスキルが必要になります。トレーナーも教えるべきことが多く、指導の難しさを痛感することもあるでしょう。そんなとき、役立つのはチェックシート。サロン内のスタッフのスキルを標準化することにもつながります。新人指導で悩んだ際には、ぜひ今回ご紹介したポイントも参考にしてみてくださいね。
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