カラエク×ワンホンで唯一無二のサロンに!セミナーで技術を広めるMays lash&brow design 小野菜摘さんへインタビュー
今やアイデザイナーのみならず、サロンを訪れるお客様にも浸透しているカラーエクステやワンホンマツエク。今回は、そのワンホンというワードがまだ世の中に出る前からワンホンマツエクを施術し、豊富なカラーバリエーションで知られるエクステNUMEROのカラーコラボ第1回目のアーティストでもあるMays lash&brow design 小野菜摘さんにインタビュー。ワンホンマツエクを始めたきっかけや、今後のアイビューティ業界についてもお伺いしました。
【経営者プロフィール】Mays lash&brow design 小野菜摘さんとは
2010年頃 アイデザイナーとしてデビュー
2017年 美容室【AFLOAT SHONAN】にてアイラッシュ部門開設
約5年アイデザイナーとして在籍
2022年 アイラッシュサロン【MAYS lash&brow design】オープン
2022年 BLISS LASH アンバサダー就任
2024年 Miss eye d’or® アンバサダー就任
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美容師・スパニストからアイビューティ業界へ転身
―――アイビューティ業界での仕事は、どのような形でスタートされたのでしょうか?
元々は、美容師免許を持っていたので半年ほどアシスタントをしてから、スパニストをしていました。アシスタント時代にお客様と一対一で向き合えるシャンプーの楽しさに気づき、シャンプー指名を多くいただくようになったことがきっかけでスパニストに…。
その関係でエステティシャンもしていたのですが、サロンがアイラッシュやネイルもしているトータルビューティサロンだったため、美容師免許があることから「まつげもできますよね?」と言われて、その流れで今から15年ほど前にアイビューティ業界に入りました。
それから約4年サロンで働き、友人がオープンする美容室に併設のアイラッシュサロンで2年ほど業務委託という形でも働いていました。
――サロン・業務委託などさまざまな働き方を経て、独立につながったのはいつ頃からなのでしょうか?
たまたま髪を切りに行った美容室「AFLOAT SHONAN」での「アイデザイナーをしている」という会話から「実は、美容室にアイラッシュ部門を開設しようと思っている」という流れになり、その場でオーナーに話を通すことになったんです。
初めて髪を切りに行った美容室でとんとん拍子に話が進み、「独立するなら、ここで始めたら?」ということになりました。
はじめから独立という形に不安があったので、正社員としてスタートして約5年働いてから独立して現在のサロンをオープンしています。
現在はサロン以外にアンバサダーやセミナー開催など幅広く活躍
―――BLISS LASHやMiss eye d’or®のアンバサダーではどんな活動をされていますか?
アンバサダーは、基本的には商品をPRすることが仕事です。Miss eye d’or®のアンバサダーでは、ステージやセミナー、デモンストレーションなどの活動もあります。
基本的には、新商品を使ったら画像をSNSで紹介したり、タグ付けしたり、自由に活動しています。
大切にしているのは、特定のブランドだけをPRするのではなく、一人のアイデザイナーとして正直な使用感や感想などを載せることです。
そのため、アンバサダーをするときは、さまざまなブランドの商材を使うことを前提に引き受けています。
フォロワーさんの信頼を裏切らないことが大切だと思うので、どこかのメーカーに所属するのではなく幅広い商材を扱う中で無理のない範囲でPRをしています。
―――サロンワーク以外にフォトセミナーなども開催されていますよね?
フォトやカラーエクステ、ワンホンなどのセミナーを開催しています。また、過去にはワンホンマツエクの作り方の動画販売もしていました。
今、力を入れているのはカラエクとフォトのセミナーです。基本的にはオンラインで開催しています。
―――Instagramの画像がとても美しいのですが、iPhoneで撮影されているとか?どこかで写真について学ばれたのでしょうか?
いえ、写真に関しては独学です。マクロレンズとiPhoneを使って、撮ったその場でお客様にお見せできるようなクオリティとスピードで撮影しています。
他の方の画像を見ると、影が入っていてもったいないなと思うことがあるんですよね。きれいに撮れるコツを知るとかなり変わるので、照明の工夫やピントの合わせ方などをセミナーではレクチャーしています。
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求めていたカラーを自ら開発!大人が好きそうなピンク「NUMERO rosé」
―――カラーエクステはいつから使用されていますか?
今から約10年前、ブラウンのカラーエクステが発売されたときから使用しています。カラエクを始めた頃は、意外かもしれませんが、どちらかというと年配のお客様のほうが主流でした。
なぜかというと、若いお客様は「マツエク=バサバサ」というイメージが強くてしっかり付けたい、50代くらいのお客様はバサバサにすることは望んでいなくて、メイクがラクになるようにエクステを付けたいという要望の違いがあったのです。
そこで、よりナチュラルに仕上がるブラウンのカラエクを使うようになり、少しずつさまざまなカラーを取り入れるようになりました。
その後、パリジェンヌラッシュリフトなどナチュラル志向が高まったことをきっかけに、若いお客様にもカラエクが広まったように感じます。
―――NUMEROとのコラボ商品、roséの開発秘話を教えてください。
カラエクを50色くらい持っているのですが、ああいった(roséのような)色がなかったんです。シングルラッシュにはピンクのバリエーションがあるのですが、特にボリュームラッシュには求めている絶妙なピンクがありませんでした。
そんなとき「作りませんか?」というお話をいただいたので、理想のピンクを作ることになったんです。ピンクはお客様の要望も多かったので、使いやすくメンズにも使えそうなピンクの開発に至りました。
roséというネーミングは、たまたま近くにスパークリングワインのロゼがあったので、大人が好きそうなピンクのイメージにピッタリだと思って付けました。
―――カラーマツエクのリペアはどのようにされているのでしょうか?
リペアの際に別のカラーを希望されたとしても、基本的にはオフせずプラスでカラーを混ぜることが多いです。
前回ブラウンと紫を付けていたとして、その紫が青っぽい紫ならリペアの際にオフせず青を足して仕上げる提案をします。
基本的には前回のカラエクに足して、少しずつ取れていく経過も楽しんでいただくと良いのではないでしょうか。さまざまなカラーが混ざるとカラーが強く出過ぎず馴染むので、グラデーションも楽しめると思います。
ただ、オフしたほうが良いケースもあって、お客様の要望が「前回暖色で仕上げたけど、今回は寒色で仕上げたい」といったときにはオフをしますね。
つけまつげ再現デザイン!?カラエクとワンホンでオリジナリティを
―――小野さんから見たマツエクやラッシュリフトの魅力とは?
マツエクやラッシュリフトは、メイク映えなどのイメージがあるかもしれませんが、私の中では悩みを解消してくれるもの、という位置づけです。
例えば「左右の目が対象ではないことが悩みだけど、整形まではしたくない」といったとき、悩みを解決してくれる手段がマツエクやラッシュリフトだと思っています。
他にも、老眼でアイメイクが難しい方や、子育てで忙しいママのお助けアイテムであると良いな、と思いますね。
―――では、小野さんが考える、カラーマツエク×ワンホンの魅力とは?
もちろん、ブラックだけでも技術力やデザインで差を付けられますが、そこにカラーが加わることで、よりアイデザイナーの個性が出しやすいのではないでしょうか。
例えば、以前こんなことがありました。サロンのお客様が引越しをすることになり通えなくなったので「では、引越し先で通えるサロンをご紹介しますね」と探してみたのですが、カラエクを使ったワンホンマツエクをしているサロンが見つからなかったんです。
つまり、他にはない特色を出すことで「浮気をされないサロン」になれていたんだと思います。
ただ、自分に何かあったときにお客様が困る、というデメリットもあります。そこで、セミナーで技術を伝えることにしたんです。
―――今ワンホンマツエクが流行していますが、いつ頃から始められましたか?
私自身、ワンホンが流行るずっと前から、このデザインをしていました。
ワンホンの特徴である長さに差を付けるデザインは、元々つけまつげでよく見かけますよね。ということは、元々需要があったとも言えるのではないでしょうか。
ただ当時はワンホンという名前はなかったので「つけま再現デザイン」と呼んでいました。
そこにカラーが入ることでデザインに「抜け感」が出るので、カラエクを使っていましたね。
アイビューティ業界の仕事はAI化できない職人技!これからの時代は「フレキシブルさ」がカギに
―――これから施術を受けてみたいと考えているお客様に、何か伝えるとしたら?
アイデザイナーの施術は万能ではないけれど、お客様のサポートをできると思っています。
例えばメイクに困ったときには、ネットで調べたり美容部員に相談したりしますよね。目元に関しては、アイデザイナーが気軽に相談できる存在になると良いな、と思います。
―――サロンオーナーやアイデザイナーへのアドバイス・メッセージをお願いします!
アイビューティ業界は、仕事に本気で取り組んでいる方が多いと感じます。きっと昔はエステやネイル業界もそうだったのではないかな…と思うのですが、アイビューティ業界は今、歴史の土台の部分を作っている段階です。
そんな中、私の知る限り大きなトラブルや事故は起こっていないと思います。それって、アイデザイナーが本気で仕事をしている証拠なので、すごいことですよね。
その部分を維持したいのと、土台を作っている段階なのでこのままの勢いに乗って業界全体で頑張っていければ良いなと思っています。
―――最後に、アイビューティ業界に携わるにあたり大切にされていることや、今後のアイビューティ業界についてお聞かせください。
いちばん大切にしているのは、嘘をつかないことです。
フォロワーさんが増えていく中で、実力が伴っていないのではないかという不安もありますが、発信することに関して嘘をつかないよう気を付けています。
PR案件のお話もたくさんいただきますが、実はお断りしていることもあります。さまざまな商材を使う中で、良くないと思うものを良いとは絶対に言いたくないので…。
「本当に良い」と思った商品の紹介や、見ていて楽しいと感じられる内容が求められていると思って発信しています。
これからのアイビューティ業界は、私がNUMEROコラボカラーの「rosé」に込めた想いのように「フレキシブルさ」がカギになると考えています。
SNSなどで多くの情報を入手できるようになった今、お客様の美容に対する目が肥えてきていますよね。
そんな中、一人ひとりが「自分らしさを出しても良い」時代になっていると思います。だからこそ、一人ひとりに対応できる「フレキシブルさ」が大切なのです。
フレキシブルに対応できるアイデザイナーは、将来AI化することはない職人のような仕事だと思います。
求められるサロン像としては、お客様一人ひとりが年齢や性別に関係なく「自分がいちばん健やかに過ごせる美容」を追求するためのサポートができるサロン。
将来は、自由過ぎるくらいの発想力と、それに伴う技術力を持ち合わせたアイデザイナーがたくさん目立ってくるのではないかな、と考えています。
まとめ
アイビューティ業界の流行にとらわれず、お客様の需要をキャッチすることで早くからワンホンマツエクやカラエクを取り入れていた小野菜摘さん。自身のサロンを唯一無二の存在にするだけでなく、その技術を惜しみなくセミナーで伝えている姿に胸を打たれるインタビューでした。また、アイデザイナーは「AI化しない職人のような仕事」という言葉も印象的。「フレキシブルさ」がカギになるというこれからのアイビューティ業界、小野さんの今後のご活躍にも注目したいですね。