テープワークをマスター!目の形によってうまく貼れない時のポイント・時間短縮のコツとは
アイリストとして避けては通れない“テープワーク“。「施術中にグルーが染みる」「エクステのばらつきが気になる」「仕上がりが綺麗に揃わない」などのさまざまな悩みも、実はテープの貼り方が原因となっているかもしれません。今回は、そんなテープの貼り方の気を付けるべきポイント、時間短縮のコツについて学んでいきましょう。
目の形を理解しよう
テープワークを極めるためには、まずお客様一人一人の目の形を理解するところから始まります。Beautéではこれまでにも、マツエク施術テクニックについて解説した際に「お客様の目の特徴を正確に把握すること」の重要性についてお伝えしてきました。テープの貼り方においても、それは変わりません。
チェックすべきポイントは、
①目幅の長さ
②まぶたの重なり方(上まぶたが下まぶたに重なっているかどうか)
③眼球の大きさ(横から見たときに、前に突き出して見えるかどうか)
④下まぶたの入り込み具合(下まぶたが内側に入り込んでいるかどうか)
などが挙げられます。特に、③と④は程度が大きければ大きいほど、テープ貼りの難易度も高くなるため注意が必要です。
目の形というのは、十人十色。お客様によっては、左右で目の形が大きく異なる人もいるでしょう。どんな目の形の方でも常に安定したテープ貼りが出来るようになるためには、どんなことに気をつければいいのでしょうか?
目の形別・テープの貼り方
ここからは、実際にテープの貼り方について解説します。先ほどお伝えした、目の形についてのチェックポイントも踏まえながら、正しい貼り方を学んでいきましょう。
アンダーテープの貼り方
アンダーテープを貼る目的は「自まつげを見えやすくすること」と「皮膚や下まつげの保護」。そのためには、目のカーブに沿って、自まつげの際に近い部分にテープを貼るようにすることが大切です。まずは、どのような貼り方が正しいのか、こちらの写真で確認しましょう。
下のNG例では、目頭部分のテープがカーブに沿って貼れていません。テープが目の際から離れてしまうと、自まつげの根元が見えづらくなってしまいますね。
一方、上のOK例の方はどうでしょうか?こちらは、目頭からしっかりとカーブに沿って貼ることができています。このような状態だと、目頭から目尻までしっかりと根元を見ながら装着が出来ますね。根元の浮きがあった際にも、見逃さずに気づくことができるでしょう。
OK例のようなテープ貼りに近づくためには、テープを貼る前に一度カーブに合わせてみることをおすすめします。
こちらが実際に、テープを目のカーブに合わせてみているところ。貼る前に位置を確認するようにすれば、微調整もききますね。シンプルな方法ではありますが、このひと手間がテープ貼りの質を高めることにつながるのです。
また、冒頭でチェックポイントの一つとして挙げた「下まぶたの入り込み具合」についても、注意が必要。頬骨が盛り上がり気味の方や、下まぶたが内側に入り込んでいる方は、アンダーテープを目の際に貼ることで食い込んでしまいやすくなります。
お客様によっては、食い込みによる痛みがひどくて施術を続けられなくなることも…。下まぶたが入り込み気味の方には、テープを貼ったときに痛みがないか必ず確認しながら進めなくてはなりません。
対処法としては、テープで下まぶたを下にやや引っ張るようにする方法がおすすめ。まずは、テープを目の際に合わせてしっかりと貼り、下に引っ張りながらもう一端を貼って固定します。この方法であれば、目の際に沿って貼ることもでき、食い込みも防ぐことができますね。
ただ、目頭から目尻までを一枚のテープで貼ろうとすると、どうしてもカーブに沿わない部分が出てきてしまいます。だからといって、無理やりカーブに合わせようとすると、よれたり、不自然に引っ張られたりしてしまいますよね。お客様がツッパリ感を感じやすくもなるでしょう。このような状態とならないためにも、アンダーテープは2枚のテープを使って貼ることをおすすめします。
<テープを2枚使ったアンダーテープの貼り方>
①目のカーブの頂点を境に、目頭側と目尻側に二等分するようイメージする
②目幅くらいの長さにカットしたテープを2枚用意する
③目頭側と目尻側にそれぞれ際から平行になるように貼る
こちらが、2枚のテープを使って正しくテープを貼った状態です。
貼るときのポイントは、「目の中央でテープが重なる部分を1cm程度にする」ということ。重なる部分が多くなればなるほど、お客様は違和感を持ちやすくなってしまうため、1cm以上重ならないようにしましょう。カットする目安は、目の幅くらいの長さ。この長さでカットすれば、目尻から極端にはみ出ることもなく、重なる部分が多くなりすぎることもありません。
アッパーテープの貼り方
次は、アッパーテープの貼り方について解説します。アッパーテープを正しく貼ることは、仕上がりの質を高めることにもつながるため、ぜひマスターしておきましょう。
そもそも、アッパーテープというのは必ずしも貼らなくてはならないものではありません。例えば、
・自まつげの角度が上がり気味の方
・上まぶたがまつげの生え際を覆っていない方
・眼球が大きめの方
の場合は、アッパーテープを貼らなくても問題ありません。むしろ、貼ることで必要以上にまつげの角度が上がってしまったり、目が開いてしまって刺激を感じやすくなったりしてしまうこともあります。特に、眼球が大きめの方は目が開きやすいため注意が必要。お客様の顔を横から見て、目が前に突き出して見えるようであれば、アッパーテープを控えたほうがいいかもしれません。
仮に、「眼球が大きめだけれど、まつげの角度は下がっている」というお客様がいたとしましょう。このようなケースでは、アッパーテープを貼ったほうがいいのか、悩ましいですよね。方法としては、アッパーテープを貼って、しっかりと自まつげを上げた状態で施術することをおすすめします。ただ、目が開きっぱなしにならないよう、装着する方の目だけテープで引き上げるようにすることがポイント。装着しない方は、目の際の部分だけ貼った状態にしておきましょう。貼り付けたままにしておけば、新たにカットする手間と時間を省くことができ、貼り直しも最小限にとどめることができますね。
アンダーテープもアッパーテープも、「まぶたの際側のテープの端1mm程度はしっかりと固定し、皮膚を引っ張るようにして貼ること」がポイントです。このことに気を付ければ、どんな目の形の方でもあっても、目が開いてしまったり、テープが食い込んだりしてしまうことはありません。引っ張る度合いを調節しながら、最も施術しやすい角度を探ってみましょう。
テープワークの時間短縮のコツ
ここからは、テープワークをより効率的に、短時間で行うためのテクニックについてご紹介しましょう。普段の施術にぜひ取り入れてみてくださいね。
必要枚数分のテープを事前にカットしておく
テープをカットして目元に貼り、またカットして貼り…と繰り返していては、それだけで時間がかかってしまいます。事前に必要枚数を一度にカットして手の甲やワゴンに貼っておけば、ロスタイムを防ぐことができますね。このときのポイントは、「必ず必要枚数分だけカットしておく」ということ。いくら時間短縮したいからといって、多めにカットしすぎると、貼るまでの間にホコリが付いてしまいます。お客様の皮膚に直接触れるテープは、常に清潔に保っておかなくてはならないもの。テープは、必ず使う直前にカットするようにしましょう。
テープカッターを導入する
テープを一枚ずつハサミでカットしているというアイリストは、テープカッターを検討してみましょう。ワンタッチでカットできるテープカッターは、普段のテープカットを格段にスピードアップしてくれるかもしれません。今回は、おすすめの商品をご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
<きるるサージカルテープカッター>
画像元:Amazon
片手で開閉でき、素早くテープをカットすることができる「きるる」のテープカッター。使い方は、テープを伸ばし、フタを閉めてカットするだけ。テープは常にケースの中に入っているため、ホコリもつきにくく、衛生的に保つことができます。
まとめ
テープワークの難しいところは、お客様一人一人の目の形に柔軟に対応しなくてはならないところ。時には、上手く貼ることが難しい特徴を持つお客様を担当することもあるでしょう。どんな時であっても、安全で質の高い施術が出来るようなテープ貼りをするためには、テープをお客様の目に合わせて上手く調節しながら貼れるテクニックが必要です。それもお客様に不安を与えないよう、手際よく行うことが大切。まずは、今回ご紹介した内容を意識しながら、日々のテープ貼りを見直してみてくださいね。
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