まつ毛が目に入る原因は?対処法やケア方法もくわしく解説
まつ毛が目に入るという現象に悩んでいませんか?まつ毛には、目を守ってくれる働きがあります。しかし、まぶたの構造や加齢などが原因で、まつ毛が目にダメージを与えてしまう可能性もあるのです。今回は、まつ毛が目に入ったときの症状や対処方法などをご紹介。アイサロンでのおすすめの施術もピックアップしているので、ぜひ参考にしてください。
まつ毛が目に入ることによる症状と影響
まつ毛が目に入ったことはありませんか?まつ毛が目に入るとチクチクと痛んで不快ですよね。まつ毛の役割は、目をゴミなどから保護すること。しかし、場合によってはまつ毛が目に入ってしまうこともあります。ここではまず、まつ毛が目に入ることで起こりうる症状や影響を見ていきましょう。
目のチクチク感や痛み
まつ毛が目に入ったときに見られる代表的な症状が、チクチク感や痛みです。まつ毛が目に入ると、痛いと感じるほどではなくても、ゴロゴロする、涙が出るなどの症状が出ることがあります。これらは、目がまつ毛により傷つくことで起こる症状です。
赤ちゃんはまつ毛が柔らかいため、目に当たっても傷ができることはほとんどありません。しかし、大人のまつ毛はしっかりしているため、目を傷つけてしまいやすいのです。
目の充血や炎症
まつ毛によって目に傷ができると、充血したり炎症が起こったりする可能性があります。また、涙が止まらない、目やにが出るなどの症状が出ることもあるでしょう。これらの症状が続くと、日常生活にも支障をきたしかねません。目にできた傷が悪化してしまうと感染症につながる可能性もあるため、早めの対処が必要です。
視力への影響
症状が重度になると、視力低下など目の機能に影響が出ることも。子どものころから目の傷を繰り返していると、角膜が白濁したり歪んだりして弱視や乱視などが起こる可能性があります。子どもの弱視に関しては、対応が遅れると視力が発達しなくなってしまう恐れもあるため注意が必要です。
心理的ストレス
常にチクチクと痛んだり、涙や目やにが出たりする状況は、誰にとってもストレスが溜まるものです。ストレスフルな状態が続くと、ネガティブな感情が生まれるなど精神面でも少なからず影響はあるでしょう。そして心理的ストレスを感じるようになると、さらに痛みを強く感じる可能性もあります。
まつ毛が目に入る現象について
まつ毛が目に入る現象と関係のある、逆さまつげや内眼角贅皮などについてご説明します。年齢や性別による違いについても解説するので「目の中にまつ毛がよく入る」という方は参考にしてください。
逆さまつげ(睫毛内反症)とは
逆さまつげ・さかまつげとは、目に向かってまつ毛が生えている状態のこと。正式な病名は、睫毛内反症(しょうもうないはんしょう)です。まつ毛は本来目とは反対方向に、つまり上まつ毛なら基本的に上向きに成長していきます。しかし逆さまつげの場合は、まつ毛が下に向かって生えてしまうのです。なお、逆さまつげになるのは、上まぶたのまつ毛だけではありません。下まぶたのまつ毛が上向きに生えてしまうことも、もちろんあるでしょう。
逆さまつげには、先天性のものと後天性のものがあります。先天性の場合は、しばらく経過を見ることも少なくありません。生まれつきの逆さまつげは、大きくなるにつれて改善されるケースが多いためです。乳幼児は、下まぶたの皮膚・皮下脂肪が過剰にあることでまつ毛の向きが変わって目に入ることがあり、顔が引き締まるにつれて戻ることも少なくありません。一方で後天性のものは、皮膚のたるみや炎症などによって起こるとされています。
内眼角贅皮との関連性
内眼角贅皮(ないがんかくぜいひ)とは、内眼角(目頭)を覆う上まぶたのひだ状の皮膚のこと。日本人をはじめとするアジア系民族に見られることから、蒙古(もうこ)ひだとも呼ばれます。内眼角贅皮はまぶたの皮膚が突っ張っているため、逆さまつ毛になるケースも少なくありません。
年齢や性別による発症の違い
逆さまつげは、子どもに多いとされています。新生児を含む0歳児のうち、約半数が逆さまつげです。ただし、生まれつきの逆さまつげは成長に伴って治るケースが多く、13歳以上になると約2%にまで低下します。
一方、年を重ねることで逆さまつげになることも。加齢によりまぶたを開ける筋肉や靭帯がゆるむと、まぶたが下垂したり(眼瞼下垂症)、内側にひっくり返ったりして、まつ毛が逆さになりやすくなってしまうのです。逆さまつげは他に、性別によっても発症リスクが異なるといわれています。海外の研究報告によると、女性が逆さまつげになるリスクは男性の約2倍です。
まつ毛が目に入る主な原因
ご説明してきたように、まつ毛が目に入る原因としては、まぶたの構造上の問題や加齢などがあります。ここからはそれぞれの原因について、もう少しくわしく見ていきましょう。
まぶたの構造
まつ毛が目に入る場合、原因としてまず考えられるのがまぶたの構造的な問題です。例えば、前述の内眼角贅皮などがこれにあたります。内眼角贅皮は、上まぶたの皮膚が目頭を覆っている状態。目頭に張り出した皮膚が、周辺のまつ毛を目の方向に向けてしまうのです。
加齢によるまぶたの変化
通常まぶたは、その縁にある繊維でできた組織が、筋肉や靭帯により引っ張られることで目にフィットしています。しかし年を重ねると、まぶたの縁にある組織が柔らかく変化。また、目の周りの筋肉や靭帯もゆるんで、まぶたの方向が不安定になります。その結果、まばたきをしたときにまぶたが内側に反って、まつ毛が目に入りやすくなるのです。
アレルギーや炎症の影響
頻度は低いですが、結膜炎やものもらいなどにより、まつ毛の毛根の向きが乱れてしまう可能性もあります。炎症が起こった部分は、まつ毛の生え方がいびつになることがあるのです。
また「抜けたまつ毛が目の中に入ってしまった」という経験をしたことがある方もいるかもしれません。花粉症などのアレルギーにより、まつ毛が抜けて目に入ることもあります。通常まつ毛は約1ヵ月周期で生え変わりますが、アレルギーなどでまぶたをこすってしまうと抜けやすくなり目に入ってしまうのです。この場合、まつ毛が見えているのなら自分で対処しても良いでしょう。まつ毛が目に入るときは、洗眼液で洗うなどの取り方も有効です。
しかし、ときには「目に入ったまつ毛がどこへ行ったのか分からない」「まつ毛が目に入って取れない、痛い」ということも。目にまつ毛が入っても、涙と一緒に外に出る可能性が高いといわれています。そのため、特に症状がなければ放置でかまいませんが、痛む場合は眼科を受診しましょう。
まつ毛が目に入る現象で困っている方必見!病院で受けられる治療
ここからは「上まつ毛や下まつ毛が目に入る」「目頭や目尻のまつ毛が入って目が痛い」という方に向けて、眼科や形成外科で行われている逆さまつげの治療や手術をご紹介します。
まつ毛の除去
さかまつげが一本だけ、あるいは数本の場合は、根元から切除する、電気分解により脱毛するなどの処置が行われます。電気分解術は、まつ毛の毛穴に電極を刺して電流を流すことで、毛根を破壊して生えなくする方法です。基本的には複数回の施術が必要となります。
埋没法
医療用の糸を用いて二重をつくり、まつ毛の向きを変える手術です。美容クリニックなどで二重術として行われています。埋没法は、上まぶただけでなく下まぶたに対しても行われる治療です。まぶたが内側に巻き込まれないようにできるので、逆さまつげの解消につながるでしょう。
切開法
まぶたを切開し、皮膚のたるみなどを除去してから縫う方法です。まつ毛が外側を向くように縫うため、逆さまつげを解消できる確率は高くなります。一方で、埋没法に比べてダウンタイムが長くなるのがデメリットです。腫れなどの症状が出やすく、落ち着くのに3~4週間程度かかります。
目頭切開
内眼角贅皮が原因で目頭側のまつ毛が目に入るケースでは、目頭切開という選択肢も。術式はさまざまなものがあり、もともとの目の形・目指す目頭の形によって決定されます。
眼瞼下垂の治療
人によっては、眼瞼下垂(がんけんかすい)の治療が必要なこともあります。眼瞼下垂とは、まぶたの皮膚が垂れ下がっている状態のこと。この場合は、余分な皮膚を除去して縫い合わせたり、まぶたを持ち上げる筋肉を縫い合わせたりなどの治療が選択されます。
まつ毛が目に入る現象にアプローチできる施術と注意点
まつ毛が目に刺さる現象で悩んでいる場合は、カールを維持できるような施術を受けるという選択肢もあります。上まつ毛が下向きに生えていると、ビューラーできれいに上げられずに気持ちが沈んでしまう方もいるでしょう。また、瞳に影ができて暗く見えてしまうこともあります。では、まつ毛が目に入る場合は、どのような施術がおすすめなのでしょうか?おすすめの施術と注意点をご紹介します。
逆さまつげにはラッシュリフトがおすすめ
逆さまつげで悩む方におすすめなのがラッシュリフトです。ラッシュリフトとは、ラッシュリフト剤を使うことでまつ毛をカールさせる施術を指します。上まつ毛は上向きに、そして下まつ毛は下向きに整えられるでしょう。ラッシュリフトは、まつ毛の向きを整えるだけでなく、はっきりとした印象の目元をつくるのにも役立ちます。まつ毛の生え方によってデザインを変えることが可能なので、悩みを改善できる可能性が高いでしょう。
目元の施術で他によく知られているのがマツエクです。マツエクとは、自まつげにカールのついたエクステを装着する技術のこと。まつ毛のボリュームや長さがアップするため、目元がパッと華やかな印象になります。しかし、マツエクの施術を受けたからといって、土台となる自まつげにカールがかかるわけではありません。そのため、マツエクの施術を受けても逆さまつげの解消にはつながらないでしょう。
注意点
逆さまつげの悩みを解消できる可能性のあるラッシュリフトですが、場合によっては施術を受けない方が良いこともあります。例としては、炎症が起こっているときなどです。この場合は、炎症が悪化してしまう可能性も否定できません。また、逆さまつげの程度が強い場合も、ラッシュリフトが適さないことがあります。眼科医に相談してから、施術に踏み切るようにしましょう。
なお、ラッシュリフトの施術を受けたあとは、目元を水に濡らさないようにすることが大切です。しっかり定着する前に濡らしてしまうと、カールが取れてしまうこともあります。施術後4~5時間は、洗顔・入浴・汗をかく可能性のある運動を避けましょう。また、施術後1週間程度は、まつ毛がダメージに弱い状態です。まつ毛美容液を用いてまつ毛をケアしましょう。
まとめ
まつ毛が目に刺さる・入るときの対処法をご紹介しました。眼科や形成外科などの手術の他に、アイサロンで受けられるラッシュリフトなどもあるので検討してみましょう。なお、逆さまつげの程度が強い場合や炎症が起こっている場合は、ラッシュリフトが適さない可能性もあります。眼科医にも相談しながら、症状に合った治療・施術を受けましょう。
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