アイリストに必要な資格は?美容師免許や民間資格をチェック!
マツエクやラッシュリフトを扱うアイリスト。衛生面やアレルギーに配慮しながらお客様の目元への繊細な施術が求められるため、アイリストになるためには欠かせない資格があります。今回はそんなアイリストに必須の資格や、取得すると就職・転職などでキャリアアップにつながる民間資格についてまとめています。アイリストを目指す人はぜひ参考にしてください。
アイリストの仕事と必要な資格とは
まずは、アイリストの仕事内容と必要な資格を簡単におさらいしていきましょう。
アイリストの主な業務内容と求められるスキルや資質
アイリストとは、人工のまつげを自まつげの根元1本1本につけるマツエクや、自まつげをカールさせるラッシュリフトの施術を行う専門職です。それ以外に、アイデザインのクオリティを高めるために、カウンセリングや提案を通してお客様と関わる接客も大事な仕事の1つ。また、店舗の掃除や宣伝のためのSNS運用といったサロンワークも業務に含まれるでしょう。
お客様一人ひとりに合わせたアイデザインを作り上げていくためには、コミュニケーション能力が求められます。お客様の要望をしっかりとヒアリングして提案したり、施術中にリラックスできる雰囲気を作り出したりすることも大切。お客様との信頼関係を築きながら、「また来たい」と思ってもらうためにも、コミュニケーションスキルが欠かせません。
また、アイリストとして活躍していくためには、手先の器用さや美意識の高さはもちろんのこと、集中力の高さも必要です。マツエクもラッシュリフトも1回の施術時間が長いうえに、お客様の目元近くで細かな作業が求められます。そのため、長時間集中して作業することが得意な人は、アイリストの資質があると言えるでしょう。
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法的に必要な資格・推奨される資格の違い
マツエクやラッシュリフトの施術には、高い技術力が求められます。商材や施術方法だけではなく、衛生学に関する知識も求められるため、アイリストになるためには国家資格である美容師免許が必要です。
一方で、アイリストに関する民間資格もいくつかあります。これらはアイリストになるための必須資格ではありませんが、アイリストとして活躍したい場合のスキルアップや、求職・転職において、技術力や向上心の証明として役立つでしょう。
アイリスト資格の種類と取得方法
アイリストの資格について触れましたが、ここからさらに詳しく見ていきましょう。
必須の資格
アイリストになるには、美容師免許が不可欠です。かつては、無資格でもアイリストとしてマツエクの施術ができました。しかし、美容師免許のないアイリストによる施術後のトラブルが多発。なかには、医療機関にかからなければならないケースや治療に1ヶ月以上かかるケースもあったため、2008年3月からアイリストの美容師免許取得が義務化されたのです。
「アイリスト関連の資格は、ユーキャンのような通信講座で取得できるのでは」と考える人もいるかもしれません。しかし、美容師免許の国家試験を受けるためには、厚生労働省で指定されている養成施設でカリキュラムを経る必要があります。自宅学習と通学を組み合わせた通信制の課程もあるため、アイリストに必要な美容師免許の資格を働きながら取得することも可能です。
民間資格
アイリストになるために、民間資格は必須ではありません。しかし、アイリストとしての技術力を高めていくためにスクールや通信講座で学び、検定試験を合格することでスキルの証明になります。ここからは、アイリストに関する民間資格について、紹介していきます。
JEA『JEAまつ毛エクステンション技能検定』
2008年に設立された一般社団法人日本アイリスト協会(JEA)による「JEAまつ毛エクステンション技能検定」は、マツエク業界の安心安全を徹底し安全基準を統一するために開催。安全な技術を提供していくためには、美容師免許だけでは足りないという考えから、正しいマツエクの技能を身につけることで、より高い安全性を誇れるとしています。
美容師免許を持たないサロンオーナーやレセプション担当でも受けられる「3級JEAベーシックライセンス」では、マツエクの基礎知識があり、施術についての問い合わせ対応ができるスキルを有していることを証明。2級・1級受験には美容師免許の取得が必須条件とし、「2級JEAスタンダードライセンス」では、安心・安全なマツエクの技能習得が証明でき、「1級JEAプロフェッショナルライセンス」では、さらに上級の技術と知識があるアイリストだと証明できます。
JEAでは、マツエクに関する技能検定だけではなく、「JEAまつ毛カール検定試験」や「まつ毛エクステサロン衛生管理士」など、より安全な施術を提供できるアイリストへスキルアップするための検定試験を扱っています。
JECA『まつ毛カール技能検定試験』
一般社団法人日本まつ毛エクステンション認定機構(JECA)は、正しく安全なマツエクの普及と業界の健全な発展を目指して、アイリスト育成のための活動を行う団体です。JECAでは、マツエクに関わる「まつ毛エクステンション技能検定試験」と、ラッシュリフトに関わる「まつ毛カール技能検定試験」を開催。
「まつ毛カール技能検定試験」は、「まつ毛カールスタイリスト 初級」から「認定講師」まで4段階で構成。ラッシュリフトの技術と知識習得や衛生的な施術の実践など、プロとしてのスキル向上を目的として試験を行っています。
JLA『資格認定 5STAR 技術評価試験』
一般社団法人日本ラッシュアーティスト協会(JLA)は、JECAの有志によって発足した団体。JLAによる「資格認定 5STAR 技術評価試験」は、マツエクの基礎知識をはじめ、理論や衛生管理など、安全に配慮した正しいマツエクの知識と技術の習得を目指します。豊富な知識や高い技術を持つアイリストを育成するため、LEVEL1~5までの5段階の検定試験があります。
LEVEL1には受験資格はありませんが、それ以上のLEVELでは美容師免許取得や数年の実務経験など受験資格があるため、段階を踏んで受験していかなければいけません。
美容師免許なしでアイリストになる方法はある?
美容師免許なしのままアイリストとして施術を行うのは、美容師法に違反します。たとえ報酬をもらっていなくても、違反した場合は30万円以下の罰金となる恐れも。健康被害が起こってしまった場合、さらに高額な罰金が求められたり逮捕されたりするケースもあるため、美容師免許を持たないままマツエクやラッシュリフトの施術を行うべきではありません。
無資格で可能な仕事内容と制限
美容師免許なしでもマツエクやラッシュリフトなどアイリストに関わる仕事はできます。たとえば、サロンのオーナーやマツエク講師、サロンで働くアイリストのアシスタントなど。施術をしない前提であれば、美容師免許なしでもアイリストに関わる仕事ができるでしょう。
経験を積みながら資格取得を目指すキャリアパス
働きながら美容師の免許を取得するのであれば、美容専門学校の夜間課程がおすすめ。アイリストの資格を最短2~3年で取得でき、夕方から夜にかけて通学して実技を学べるため、日中の仕事と勉強が効率良く両立できます。ただし、仕事と勉強を両立していくためには厳しい自己管理が必要になるでしょう。より自分に合ったペースで学びたい方は、通学と自宅学習で資格が取れる通信課程もおすすめです。
通信課程であれば、通学制よりも費用が安い点も魅力のひとつ。通学制の学費が昼間課程2年間で200~300万円ほど、夜間課程2~3年間で150~200万円ほどなのに対し、通信課程であれば3年間で50~70万円に抑えられます。
アイリスト資格取得のメリットとキャリアアップ
民間資格はアイリストになるうえで、必須ではありません。しかし、民間資格を取得するメリットも数多くあるのでチェックしておきましょう。
スキルアップ・技術向上の機会
アイリストには、美容師免許が必要ですが、裏を返せば美容師免許さえあればアイリストになれます。そのため、アイリストの民間資格を取得することで、より特化したスキルを磨くための機会を得られるだけではなく、その技術力や向上心の証明にもなるのです。
資格保有による評価・給与への影響
アイリストの民間資格を取得していることで、スキルアップだけではなく給料面でプラスになるというメリットもあります。サロンによっては資格を所有している人を対象とした手当があるため、収入アップも期待できるでしょう。また、なかには資格取得へのサポートがあるサロンも。制度を活用して資格を取得すれば、アイリストとしてのスキル向上と収入アップにつながります。
キャリアの幅を広げる可能性
美容学校やスクールでもアイデザインに関する基本知識は教えてくれます。しかし、アイリストとして仕事を続けていくには、就職して先輩に教わったり研修を受けたりすることでスキルアップしていくことになるでしょう。スキルアップの際に、技術だけでなくカウンセリング力などバランスよく効率的に習得していく手助けになるのが民間資格です。就職や転職の際にも、資格を保有していることで即戦力としての証明になります。また、独立・開業時の自信につながるだけではなく、お客様に対して安心感を与えられるでしょう。
アイリストの就職・転職活動における資格の活かし方
アイリストに特化した民間資格は、就職・転職活動にも有利に働きます。ここからは、就職・転職活動で資格を活かすポイントをチェックしていきましょう。
応募書類での資格アピール方法
応募書類では、自己PRや志望動機が重視される傾向にあります。そのため、アイリストとしてのスキルの証明や向上心のアピールポイントとして、取得している資格に関するエピソードを交えると良いでしょう。ただし、資格や実力だけではなく、サロンの求める人材にマッチしているかも重要です。なぜそのサロンを志望するのか、お店の目指すビジョンとどういった点がマッチしているか、明確に伝えましょう。
面接時の資格に関する質問対策
アイリストに特化した資格の有無は、就職面接時に聞かれやすい質問です。特に、アイリストの資格を持っている人であれば、即戦力になると評価してもらえます。自分の技術力を証明するためにも、所有している資格を明確に答えられるようにしておきましょう。
まとめ
アイリストになるためには、美容師免許が必要不可欠です。さらに、より安全でクオリティの高いサービスを提供していくためには民間資格にも目を向けてみると良いでしょう。アイリストに特化した民間資格は技術力の証明になるだけではなく、給料アップにつながったり、就職・転職活動で有利になったりといったメリットもあります。「アイリストとして活躍したい」という人は、ぜひ資格取得へチャレンジしてみてください。
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