バラバラになったマツエクの向きを直すには?バラつく原因3パターンと直し方
丁寧に施術したはずなのに、後日になって「マツエクの向きがバラバラになった」とお客様から報告されたことはありませんか?
マツエクの向きがバラバラになるのは、お客様のケア不足とアイデザイナーの技術不足が原因です。バラバラになったエクステによって、目や皮膚トラブルを引き起こす可能性もあります。
キレイな扇形をキープするために、今回は「マツエクがバラつくときの直し方」に迫ります!バラバラになる原因についても詳しく解説しますので、アイデザイナーができる対策方法を学びましょう。
マツエクの向きがバラバラになる3つのパターン
マツエクの向きがバラバラになる原因は、大きく分けて以下3つのパターンがあります。
順番にみていきましょう。
パターン①:アイデザイナーの技術不足
マツエクのバラつきを引き起こす原因として、以下のような”アイデザイナーによる技術不足”が挙げられます。
アイデザイナー側に原因がある場合は、技術を見直す必要があります。バラつきを起こす原因を知り、技術向上に努めましょう。
原因①:グルーの付け方が甘い
マツエクがバラバラになる1つ目の原因は、グルーの付け方が甘いことです。グルーの量が多すぎたり少なすぎたりすると、エクステが自まつ毛にフィットせず接着強度が弱くなります。
接着強度が弱いエクステはグラグラと不安定な状態になるため、毛先の向きが乱れてしまうのです。適量のグルーを取って自まつ毛にぴったり沿わせられるよう、練習を重ねましょう。
▼グルーの適量については、こちらの記事をチェック
原因②:装着するエクステや自まつ毛の選定ミス
マツエクがバラバラになる2つ目の原因は、装着するエクステや自まつ毛の選定ミスです。産毛や成長途中の短いまつ毛に装着すると、エクステの重みに耐えられずに倒れてしまいます。
装着するまつ毛の状態をしっかりと見極め、自まつ毛に負担の少ないエクステ選びを心がけましょう。
ただし、なかには「本数を多くしたいから、産毛にもマツエクを付けてほしい」お客様もいます。本数を付けたいお客様には、「産毛にマツエクを付けるリスク」と「バラつきやすくなること」を施術前に説明してくださいね。
パターン②:お客様のケア不足
アイデザイナーが原因ではなく、以下のようにお客様のケア不足によってバラつきが起こるパターンもあります。
マツエクにとって、摩擦や過度な洗顔は大敵。
お客様に正しいアドバイスができるよう、バラつきの原因となる間違ったケア方法を知っておきましょう。
原因①:摩擦による刺激
目をこする習慣がある場合、物理的な刺激でマツエクの向きが変わってしまいます。強くこすりすぎるとマツエクの接着面がダメージを受けるため、持続力にも影響があります。
マツエクを付けている期間は、目をこすらないように伝えましょう。
また、寝るときの姿勢も大切なポイント。うつぶせ寝の習慣があるお客様は、寝具との摩擦でエクステの向きが乱れやすくなります。お客様に質問しながら、日常生活でマツエクへ摩擦を与えそうな要因がないかチェックしましょう。
▼寝姿勢のアドバイス方法については、こちらの記事をチェック
原因②:長時間のお風呂や過度な洗顔
長時間のお風呂や過度な洗顔によって、マツエクのバラつきを引き起こすことがあります。湿度の高いお風呂に長時間いることやシャワーを直接顔にかける洗顔方法は、グルーの劣化スピードを早めるためです。
お風呂はできるだけサッと済ませ、エクステに摩擦を与えるようなゴシゴシ洗いや顔に直接シャワーをかけるのは控えましょう。
パターン③:毛周期の影響
3つ目のパターンは、自まつ毛の毛周期によるものです。まつ毛は、「生える」「成長する」「抜ける」を3週間~4ヶ月の短いサイクルで繰り返しています。
伸びている途中のまつ毛に装着されたエクステは、成長とともに方向が変わる場合があります。毛周期によってバラつきが起こると、事前に伝えておきましょう。
▼まつ毛の毛周期については、こちらの記事をチェック
<アイデザイナー編>施術後のバラバラを直す方法
施術後すぐにバラつくマツエクを見つけたときは、以下の方法で直すのがおすすめです。
順番に解説します。
方法①:ブロアーを長めに当てる
直す方法の1つ目は、仕上げのブロアーを長めに当てることです。施術中にエクステがバラバラになるのは、グルーが十分に乾燥していない状態で仕上げてしまうためです。
グルーをしっかりと硬化させると、エクステの向きが安定します。扇形になるようにコームで向きを整えた後、まつ毛の根元を中心にブロアーを当てましょう。
とくに、湿度が高い時期や環境では、乾燥時間を十分に確保すると向きが定着しやすくなりますよ。
方法②:ポイントリムーバーでオフする
ポイントリムーバーでオフするのも、バラつきを直す方法の1つです。マツエクが1本だけひっくり返ってバラつきが著しい場合は、リムーバーで一度オフしてから再度装着するのが賢明です。
ほかのマツエクに付かないように配慮しながら、慎重にリムーバーを塗布しましょう。ポイントで使うリムーバーは、素早くオフできるジェルタイプがおすすめですよ。
<セルフケア編>マツエクの向きがバラバラになったときの直し方
グルーは徐々に劣化するため、日常生活のなかでマツエクの向きがバラつくことは避けられません。
マツエクの向きが気になったときは、以下のセルフケア方法で対処するのがおすすめです。
お客様自身でできるケア方法を、事前に伝えておきましょう。
直し方①:コームで整える
1つ目のセルフケア方法は、専用のマツエクコームで整えることです。まつ毛の根元から毛先に向かって優しく整えると、バラついたエクステの向きを揃えられます。
毎日コームを使用するとエクステが絡まるのを防げるので、常に美しい状態を保てます。とくに、朝のメイク前や夜のスキンケアの際に習慣化するのがすすめです。
直し方②:コーティング剤で固める
2つ目の方法は、マツエク用のコーティング剤や透明マスカラでエクステを固めることです。エクステ全体にコーティング剤を塗布すると、向きが定着してバラつきを抑えられます。
また、コーティング剤はバラつきを抑えるほかに、マツエクの束感作りにも最適。物販の売り上げにつなげるため、お店で販売している場合はかならずおすすめしましょう。
マツエクの向きが皮膚トラブルにつながる場合も
マツエクの向きがバラバラになると、見た目の問題だけでなく皮膚トラブルの原因にもなります。
具体的なトラブルとは、以下のとおりです。
アイデザイナーは施術後のチェックを徹底し、マツエクの向きがキレイな扇形になっているか確認しましょう。
また、日常生活のなかで万が一違和感やトラブルが発生した場合は、すぐサロンに相談するように伝えてくださいね。
マツエクが下手でバラバラでなりやすいお客様の特徴3つ
マツエクが下手でバラバラになりやすいお客様には、以下3つの共通する特徴があります。
上記の特徴を事前に把握し、適切なアドバイスを行うとバラつきの予防につながります。
特徴①:よく目をこする
1つ目の特徴は、よく目をこすることです。目をこするとまつ毛に強い摩擦を与えるため、エクステの向きを乱す大きな原因となります。
無意識に目をこすってしまうお客様の場合は、できるだけ目元を触らないよう注意を促しましょう。
また、アレルギーや乾燥などで目をこすってしまう場合は、原因の改善についてもアドバイスする必要があります。病院の受診や、花粉がひどい時期はマツエクをお休みすることをおすすめしましょう。
特徴②:うつぶせで寝る
2つ目の特徴は、うつぶせで寝ることです。うつぶせ寝は顔が枕に押し付けられるため、マツエクが不自然な方向に曲がってバラつきにつながります。
マツエクを付けているときは、できるだけ仰向けで寝るように伝えましょう。どうしてもうつぶせで寝てしまうお客様には、以下2つの対策がおすすめです。
「マツエクのバラつきが気になる」とお客様に相談されたときは、うつぶせ寝になっていないかヒアリングしてくださいね。
特徴③:よくサウナやプールに行く
3つ目の特徴は、サウナやプールを頻繁に利用することです。高温多湿の環境はグルーの劣化を早めるため、持続力を低下させてバラバラになる原因となります。
サウナやプールの後は、ドライヤーの冷風でマツエクを丁寧に乾かすのがおすすめです。
前述したセルフケア方法も、忘れずに伝えておきましょう。
セルフケアで直らないときはサロンでのオフを促す
自分でマツエクの向きを整えようとしてもバラつきが改善されない場合は、サロンでのオフを促すことが重要です。
バラつきを直そうと無理にエクステを引っ張ったり、誤った方法で手入れをしたりすると、自まつ毛にダメージを与えます。
マツエクを長く楽しむためにも、自まつ毛に負担をかけないようにしましょう。
まとめ:バラバラを直すためには技術力を上げてケア方法を伝えよう
マツエクのバラつきを直すためには、アイデザイナーの技術力向上や正しいケア方法を伝えるのが大切です。
アイデザイナーができることは、「正しいグルーの量」「エクステの選定」「施術後のチェックを徹底」の3つ。
また、施術後の美しい状態をキープするためには、お客様自身のセルフケアも重要です。技術を見直し、マツエクの正しいケア方法を伝えてバラつきを抑えられるようにしましょう。