マツエクの本数を徹底比較!アイデザイナーなら知っておきたい仕上がりイメージの違い

マツエクの本数は、ナチュラル〜ゴージャスまで、仕上がりの印象を大きく左右します。しかし、マツエク初心者のお客様にとって、本数による仕上がりイメージの違いはなかなか想像しにくいもの。お客様の理想に近づけるためには、アイデザイナーが本数別の仕上がりイメージをしっかりと理解しておく必要があります。そこで今回は、マツエク本数別の仕上がりを比較し、それぞれが与える印象をご紹介します。
マツエク本数の基礎知識
マツエクは、装着するエクステの太さ・長さ・カール・本数をお客様の希望に合わせて選定し、デザインを作ります。ここでは、本数がもたらす効果や、オーダーが多い平均的な本数について見ていきましょう。
本数によって密度が変わる
エクステの本数を増やすと、その分まつげ同士の密度が高くなります。エクステの太さによって違いがあるものの、密度が高くなることで濃さが増し、より華やかな印象になるのが基本。しかし、「目の幅が広いお客様の120本」と「目の幅が狭いお客様の120本」では印象が大きく変わります。本数ごとのイメージを把握しておくことで、お客様の目の幅や大きさに合わせた提案がしやすくなるでしょう。
オーダーで多い本数は120本
サロンの客層による違いはあるものの、オーダーの多い平均本数はシングルラッシュなら120本。片目60本ずつの適度なボリューム感で、幅広い年代に人気です。現在のトレンドである「濃すぎないナチュラル感」を叶えます。マツエク本数が同じでも束感の有無で仕上がりの印象は変わるので、「束感のあるまつげが好み」というお客様にはマツエクで束を作ることを前提としたデザインの提案が必要です。
上まつげのマツエク本数を比較!同じ目元で見る印象の違い
出典:@eyeplus.eyelashさん
平均的な目幅である3cmの目元で、シングルラッシュ80本・100本・120本・140本のマツエク本数別の仕上がりを比較してみましょう。
80本<自まつげαのナチュラル派に人気>
片目40本ずつの80本は、自まつげよりもわずかにボリュームアップした自然な仕上がりです。以下2つのような希望のあるお客様へは、80本をおすすめしましょう。
- 自まつげより濃さが欲しいけど、エクステをつけてる感は出したくない
- できるだけナチュラルに仕上げたい
80本は自然な仕上がりになる反面、目幅が広いお客様には物足りない可能性もあります。
100本<ナチュラルだけどやりすぎない>
80本と100本を比較するとわずかに印象が強くなるものの、派手さを感じないナチュラルな仕上がりに。100本がおすすめのお客様は以下のとおりです。
- マツエクをつけている感はほしいけど、やりすぎはイヤ
- すっぴんでもエクステが馴染む仕上がりがいい
ナチュラルを希望する目幅が広いお客様には、100本を提案しても良いでしょう。
120本<適度なボリューム感>
120本は、80本や100本よりもまつげの印象がよりハッキリとします。濃さとしてはマスカラ1回塗り程度。ほどよいボリューム感の120本は、以下2つの希望のあるお客様におすすめしましょう。
- エクステをつけるなら、ある程度のボリュームは欲しい
- エクステをつけてる感を出したい
ナチュラルさを残しつつ、エクステの存在もわかるのが120本です。「濃すぎず、薄すぎず」という絶妙な仕上がりが希望の方には120本をおすすめしましょう。
140本~<印象的な目元にしたい>
140本以上になると、目元の印象はさらに強くなります。根元の密度が高くなり、アイライン効果もばつぐん。バサバサにしたい!というお客様は、160本~200本の装着を希望することもあります。
140本以上をおすすめする場合は以下のとおりです。
- 目元の印象を強めにしたい
- しっかりメイクが好き
目幅による印象や本数選定についてはこちらの過去記事が参考になります。
下まつげのマツエク本数を比較!24本〜50本の仕上がりイメージ
サロンで装着する下まつげエクステの平均本数は40~60本です。ただし、下まつげは上まつげと比較して毛が少ないため、数本つけるだけでも目元の印象は大きく変わります。続いて、24本・30本・40本・50本の本数別で、装着イメージを見てみましょう。
24本<さりげないのに効果あり!>
出典:@eyeplus.designさん
自然な仕上がりの上まつげに合わせて、下まつげは両目24本とナチュラルに。濃さはあるものの抜け感があり、透明感たっぷりの目元に仕上がっています。片目12本のマツエクがバランス良く配置されており、目元の印象を高めてくれていますね。
30本<太めなら立体感が高まる>
出典:@eyeplus.designさん
両目30本のエクステで、顔の立体感がより高まります。華やかな印象があるものの、すっぴんでもエクステが浮かない絶妙な仕上がりです。
40本<バランスの良い配置でアイライン効果絶大>
出典:@eyeplus.designさん
両目40本の仕上がりはエクステの密度が上がり、アイライン効果がバッチリ。アイメイクなしでも目元の印象が強くなります。
50本<下まつげを強調して目の印象を変える>
両目50本の装着でより濃さが増すと、中顔面(下まぶた〜上唇まで)の短縮効果があります。上まつげの本数が少なくても、下まつげをしっかり装着することで、目元の印象が強くなることがわかりますね。
下まつげのデザインセオリーについては、こちらを確認してみましょう。
下まつげエクステは、全体のバランスを考慮した本数の提案が大切です。少ない本数でも目の印象がガラリと変わるため、お客様の希望を汲み取って提案できると良いでしょう。
ボリュームラッシュで本数(束数)を比較
1本の自まつげに対し複数のエクステを束にして扇状に装着するボリュームラッシュは、自まつげが少ない・短い方でもボリューム感を出せるところが魅力。やわらかく軽いエクステを使うので、自まつげへの負担が気になるお客様にもおすすめしやすいデザインです。ボリュームラッシュを120束、140束、180束装着した場合の仕上がりを見てみましょう。
120束<目元が華やかにボリュームアップ>
出典:@belinda__akiyamaさん
目尻にボリューム感のある、120本装着したデザイン。まつげ全体に華やかさが出るのはもちろん、目尻にボリュームを持たせることで目の横幅も広がったように見えます。
こちらは濃いネイビーのカラーエクステを装着しており、室内と屋外で見え方が変わるのが特徴。室内ではブラックのようにしっかりと濃さが感じられ、屋外では自然光に当たってネイビーの色味が分かるだとか。色味の変化を楽しみたいお客様には、ボリュームラッシュ×ネイビーのカラーエクステを提案してはいかがでしょうか。
140本<よりボリュームのある仕上がりに>
出典:@belinda__akiyamaさん
ボリュームラッシュの140束は、120束よりも全体的に華やかさがアップした仕上がりに。画像の上側はボリュームラッシュを140束装着、画像の下側はボリュームラッシュ130束とラッシュリフトを組み合わせたもの。ボリュームラッシュの束の数が少し減っても、ラッシュリフトと組み合わせることで目元の印象がより華やかに仕上がっています。
180本<密度アップ!繊細なボリューム感>
出典:@belinda__akiyamaさん
ボリュームラッシュを180束装着した仕上がりがこちら。120束、140束と比べてまつげの密度がぐっと上がっています。
ボリュームラッシュの束の数を増やすと「濃さが増してバサバサな仕上がりになりそう」というイメージのあるお客様もいるでしょう。こちらのように繊細なボリューム感に仕上げることもできるので、「目元にしっかりボリュームを出しつつ、抜け感も欲しい」というお客様の要望を叶えられる仕上がりと言えます。
ボリュームラッシュについてはこちらの記事でもご紹介しています。お客様に提案する際のヒントにもなるので、ぜひチェックしてください。
フラットラッシュでマツエク本数を比較!120本と140本の違い
断面の形状が平たいフラットラッシュは、通常のエクステと比較して毛先まで濃さが出やすくなっています。フラットラッシュを装着した120本と140本の仕上がりを見てみましょう。
120本<上品なボリューム感>
出典:@u7_eyelashさん
フラットラッシュを120本装着した仕上がりイメージです。通常のエクステと比較して、毛先まで濃さが出ているのがわかります。とはいえ120本であればバサバサとした印象ではなく、上品なボリューム感です。
140本<毛先まで密度しっかり>
出典:@eyelash_sorte_uminoさん
フラットラッシュの120本よりもさらに濃さが出ており、根元の密度も高いためアイライン効果が抜群です。フラットラッシュは1本1本がやわらかく軽いため、140本以上つけても重みを感じずにボリュームアップできます。
フラットラッシュについては、こちらの記事で詳しく紹介していますので、参考にしてくださいね。
一重・奥二重、二重別!おすすめのマツエク本数
目幅だけでなく、一重や二重、奥二重など、まぶたの形は人によってさまざま。お客様の好みや要望に合わせることを前提に、カウンセリングをじっくり行っておすすめするマツエク本数を見極めましょう。ここでは、一重・奥二重、二重別におすすめのマツエク本数をご紹介します。
一重、奥二重さんは抜け感を意識した本数を
出典:@eyeplus.designさん
一重や奥二重の場合は、本数を付けすぎないことがおすすめです。一重や奥二重の場合は120~140本が目安。目の印象を強くしたい一心で、できるだけ本数を多く装着したいとオーダーされることもあるでしょう。しかし、狭い目幅に多くの本数を装着すると抜け感が出ず、エクステが悪目立ちしやすくなります。一重や奥二重の場合は、まぶたがまつげの生え際にかかりやすく、影ができて目に光が入りにくいのが特徴。影を作って目を小さくみせないために、控えめの本数でバランスを取りましょう。
二重さんは目幅と好みのデザインで調整
出典:@eyeplus.designさん
二重のお客様の場合は本数よりもデザインを意識しましょう。、二重の場合は80~140本が目安です。まぶたの生え際がしっかり見えており、ボリュームがあってもなじみやすいのが二重の特徴。ナチュラルにしたいのか、華やかにしたいのか、好みのデザインをしっかりカウンセリングして本数を提案しましょう。
マツエクの本数はライフスタイルに合わせた提案を
マツエクの本数を提案するときは、お客様のなりたいイメージはもちろん、ライフスタイルも考慮することが大切です。ここでは本数提案のコツを見ていきましょう。
多めの本数をおすすめする場合
多めの本数を提案する場合は以下のとおりです。
- サウナやジムなどでよく汗をかく
- 花粉症で目をこすりやすい
- 海やプールに行く予定がある
マツエクのグルー(接着剤)は水や摩擦によって劣化するため、上記の場合は取れやすくなります。お客様のライフスタイルで取れやすいシーンが多い場合はその旨を伝え、すこし多めの本数の提案がおすすめです。本数を増やした場合でも、エクステ1本の太さを細めに選定することで自然さもキープできます。
少なめの本数をおすすめする場合
少なめの本数をおすすめする場合は以下のとおりです。
- 初めてマツエクをする
- 学校や職場の規定がある
希望よりも濃くなってしまったり、肌トラブルがあったりした場合はマツエクのオフをする必要があります。お客様への負担を減らすためにも、上記のような場合は少ない本数からのスタートがおすすめです。本数別のイメージをしっかりと伝えたうえで、徐々に増やしていく提案をするとリピートに繋がるでしょう。
モチを良くするためのお手入れの基本
お手入れの基本としてまず知っておきたいのが、施術直後のまつげはデリケートな状態になっていること。エクステのグルーは水分や油分、熱などに弱いので、完全硬化するまでは注意が必要です。少なくとも4~5時間は洗顔を避ける、目元を触らないようにするなど、お客様に施術後の過ごし方をお伝えすると良いでしょう。ただし、LEDマツエクはLEDライトを当てると数秒で完全硬化するため、施術後すぐの入浴やオイルクレンジングの使用もOK。お客様のライフスタイルに合わせたLEDマツエクの提案も選択肢の1つです。
その他、マツエクのモチに影響するお手入れの基本をチェックしていきます。
お手入れの基本その1│洗顔・クレンジング
洗顔やクレンジングの油分は、マツエクのグルーの劣化につながります。オイルフリーまたはマツエクへの使用OKとしているものを選びましょう。
顔を洗うときのポイントはマツエクへの刺激を意識すること。目元をゴシゴシこすると、マツエクはもちろん自まつげにも負担がかかってしまいます。すすぐときもシャワーの水圧に気を付け、マツエクがタオルの繊維に引っかからないよう優しく拭き取りましょう。
お手入れの基本その2│まつげケア
マツエク装着後のホームケアとして、コーティング剤を使うのもモチを良くする1つの方法です。コーティング剤のメリットを見てみましょう。
- 水分や油分、摩擦からの保護
- マツエクの補強(くずれ予防)
- マツエクの毛流れを整える
被膜を作るコーティング剤は、マツエクを水分や油分、摩擦から守るアイテム。時間経過によりグルーが劣化してきたときの補強にもなります。他にも、きれいな見た目を保つ効果もあるので、施術と合わせてお客様に提案してみてはいかがでしょうか。
まとめ
同じマツエクの本数でも、お客様の目幅や顔立ちによって仕上がりの濃さは異なります。何本装着すべきか悩むお客様に対して、的確な提案をするのがアイデザイナーとしての腕の見せどころ。初めてマツエクを付けるお客様へは特に、本数別の仕上がりイメージの違いをしっかりと説明し、おすすめすることが大切です。今回ご紹介した本数ごとの仕上がりイメージを把握し、目幅やライフスタイルをふまえたお客様にベストな本数を見極めましょう。
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