生え変わり周期は6か月?一度ポッカリと抜けてしまったまつげ… 美容液を使ってももう生えてこないの?
アイデザイナーをしていて、お客さまの自まつげにすっぽりと隙間が空いていてマツエク装着ができずに困った、という経験はありませんか?
他の部分は自まつげが生えそろっているのに、2~3本の間隔分がなぜか抜け落ちている状態で来るお客さまもいますよね。
一度抜け落ちてしまった部分には、まつげはずっと生えてこないのか不安を感じる方も多いのですが、まつげの生え代わりの周期は3~6か月といわれています。
本記事では抜け落ちてしまう原因と対処法について、まつげ美容液を使った検証も交えて詳しく解説します。
3~6か月の生え代わり周期ではないのにまつげが一部生えてこない原因を調査
まつげは個人差はありますが、1本1本が毛周期という一定のサイクルで「生える→抜ける」を繰り返しながら、3~6か月周期で生え変わるといわれています。
周期内で抜け落ちることは自然現象で、その時期にまつげが抜け落ちても何も問題ありません。
ただ、成長途中のまつげが抜けてしまったり、切れたり、広範囲にわたって抜けてしまうときは注意が必要です。
成長途中のまつげが抜けたり、切れるのは毛周期とは関係なく別の要因があるために抜け落ちていると考えられます。
まつげが抜け落ちる原因である内的要因と外的要因を予防することが重要です。
それでは、内的要因と外的要因を詳しく解説していきます。
まつげが抜ける内的要因
内的要因として挙げられるのは、ストレスや生活習慣の乱れ、栄養不足などです。
髪の毛も、栄養バランスが偏った食事や睡眠不足の状態では、健康的な髪の毛は生えてきません。
傷みが目立ち、パサつくことはまつげも同じで、ストレスや生活習慣の乱れなどの健康状態の影響を受けます。
不健康な生活はまつげが抜ける要因となる ことを覚えておきましょう。
まつげが抜ける外的要因
外的要因には、アイメイクやクレンジングなどがまつげに与えるダメージがあります。
特にビューラーを日常的に使う方は要注意です。
ビューラーの力加減や使い方によっては、成長途中のまつげが抜けたり切れることがあります。
力の強さや使い方は適切なのに、ビューラー自体が劣化していてまつげに悪影響を及ぼすこともあります。
ビューラーが劣化していてゴム部分に亀裂が入っていたり、不衛生な状態だったりすると、まつげにダメージを与えてしまいます。
また、クレンジングの際に強い力で擦りながら洗ってしまうと、まつげへのダメージは相当なものになります。
まつげが部分的にポッカリ抜ける理由
まつげが全体的に抜けている場合、ストレスなどの内的要因や、メイクやビューラーの使用が影響した外的要因だと考えられますが、一部だけ生えてこない場合は別の要因があるようです。
まつげの一部が生えてこない理由を紹介します。
- 寝相による摩擦
- まつげをさわりすぎる
寝相による摩擦では、まつげが寝具にずっとふれている状態で寝ていることが原因で、まつげが抜け落ちると考えられます。
または、花粉症などでかゆみや違和感から目頭や目尻を触ってしまう人もいるかもしれません。
この場合は目頭や目尻のまつげに繰り返し刺激が加わり、その部分のまつげがぽっかりと抜け落ちてしまうのです。
まつげの一部が生えてこないことがある?!
毛周期によって自然に抜けたまつげは、基本的にはまた生えてきます。
また、何らかのダメージを受けて不自然に抜けてしまったとしても、時間が経てば再び生えてくることがほとんどです。
しかし残念ながら、二度と生えてこなくなる可能性もゼロではありません。
次に、まつげ成長に影響を与え、まつげの寿命を左右する毛母細胞について説明していきます。
まつげの寿命を左右する毛母細胞とは?
出典:脱毛の基礎知識、脱毛の原理 | 松戸のみやた皮膚科クリニック
まつげの毛根には、毛母細胞があります。
毛母細胞はまつげや髪の毛など、体毛すべての毛根にあり、毛母細胞の周りには毛の発育を促す「毛乳頭」が存在します。
毛母細胞と毛乳頭があれば、ダメージを受けて弱っていたとしても、毛は再び生えてきます。
しかし、毛母細胞が何度もダメージを受け続けると、いずれ消失し、毛は二度と生えてこなくなります。
お客さまの目元に「まつげがポッカリと抜けた部分」を見つけたら、まずはヒアリングし、まつげが抜けてしまった原因を特定していきましょう。
重要なのは、
- いつから
- どのようなダメージか
- どのくらいの期間受けていたか
上記について把握することです。
仮にお客さまのまつげの隙間が、毛母細胞が消失したことによる脱毛であれば、この先もその部分にマツエクを装着できません。
仕上がりの質にも影響してくるため、毛母細胞の状態を把握することはアイデザイナーの大切な仕事です。
まつげの生え変わりがスカスカにならない3つの方法
まつげが抜け落ちた原因を突き止めたら、お客様のまつげを復活できる方法を考えていきましょう。
脱毛の程度にもよりますが、まず試すべきは次の3つです。
- 育毛環境を整える
- まつげの育毛剤を使う
- まつげがない部分をつけまつげで補う
ひとつずつ詳しく解説していきます。
方法①育毛環境を整える
健康的なまつげを育てるためには、まつげが生えやすい環境を整えます。
- まぶたに適度な潤いがあるか
- まつげやまぶたは清潔な状態か
- ホルモンバランスは乱れていないか
上記のポイントをチェックしてください。
◆まぶたに適度な潤いがあるか
まずは、まつげにとって乾燥がよくない存在であることは過去の記事でもご紹介しました。
まぶたは肌の状態と同じく加齢、または生活習慣や季節によって乾燥しやすくなり、目元の乾燥はまつげの質にも直結します。
まつげの育毛環境を整えるためには、その土台となるまぶたに潤いを与えることも必要です。
◆まつげやまぶたは清潔な状態か
次に清潔であることは、育毛環境として大前提です。
まつげやまぶたに残る汚れは、メイクオフに気を配ることで解消できるため、落ちやすいアイメイクを選んで使いましょう。
さらに詳しいまつげのメカニズムが知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
◆ホルモンバランスは乱れていないか
最後に気を付けたいのはホルモンバランスです。
髪の毛やまつげなどを元気にするのは「エストロゲン」と「プロゲステロン」という2つのホルモン。
このバランスを良好に保つためには、早寝早起きや栄養バランスのとれた食事など、生活習慣を整えることが大切です。
まつげと食事のバランスについて詳しく解説している記事はこちらです。
方法②まつげの育毛剤を使う
育毛環境を見直しても効果がないときや脱毛箇所が広範囲に及んでいる場合にはまつげ育毛剤を検討してください。
まつげ育毛剤は「睫毛貧毛症(しょうもうひんもうしょう)」の治療目的で使用される薬剤で、医薬品の認定を受けた商品であるため、目元の症状によっては保険適応で入手することができます。
厚生労働省からの認可を受けているまつげ育毛剤は、アメリカで生まれた「グラッシュビスタ」と「ルミガン」が代表的で、グラッシュビスタは睫毛貧毛症のために作られた薬です。
保険適応外の医薬品に分類されており費用も高額になる一方、ルミガンは緑内障の治療用に開発されたため、緑内障治療であれば保険適応で購入できます。
ただ、睫毛貧毛症のために使用するにはこちらも保険の適応外です。
まつげ育毛剤は基本的に継続塗布により効果が得られるものなので、塗布をやめるとまつげは元の状態に戻ります 。
方法➂まつげがない部分をつけまつげで補う
人前に出なければいけないときなど、どうしても気になる場合は、一時的につけまつげでまつげのない部分を補うという方法もあります。
ただし、つけまつげを装着する際に使用するグルーでまぶたの皮膚にダメージがあることもあるため、まつげが育つまでは一時的に使用するようにしましょう。
つけまつげを使用する時間は使用したいタイミングに合わせて短時間で使用するとまぶたやまつげへの負担が少なくなります。
日常的に使用してしまうとまつげが育ちにくくなるため、注意が必要です。
まつげが一部なくなる原因は【まつげ脱毛症】
実際に、まつげが抜けてしまう病気に「まつげ脱毛症」というものがあります。
まつげ脱毛症は、まつげが自己免疫力の低下によって、どんどん抜け落ちていってしまう病気で、原因についてはまだはっきりと解明されていない状態です。
自己免疫力の低下が原因なので、目だけに症状が現れるというよりは、他の自己免疫力の疾患と合わせて現れることもあります。
まつげが抜けていく原因が病気の可能性もあるため、気になる方は医療機関を受診しましょう。
まつげ脱毛症の症状
まつげの根元周辺の毛母細胞に対する自己免疫反応によって引き起こされる症状です。
そのため、まつげの生えている毛包に炎症が起こり、まつげが次第に抜け落ちてしまいます。
まつげが次々に抜け落ちて、一部が完全になくなる状況になったときは、病気の可能性もあると考えます。
まつげ脱毛症の原因
まつげ脱毛症の原因を詳しく解説していきます。
- 遺伝的な要因
- 環境要因
- 免疫系の異常
- ストレス
- 感染症
上記に心当たりのある方は、注意が必要です。
病気の可能性がなければ、これまで通りのまつげのケアを続けていくと新しいまつげが生え変わります。
原因を特定することも大切です。
まつげ脱毛症の治療
まつげ脱毛症には適切な治療が必要です。
まつげ脱毛症の治療法を紹介します。
- ステロイド軟膏
- 局所的な免疫抑制剤の使用
- 光線療法
- 抗炎症薬
- ビオチンやミノキシジルを含むサプリメント
- 内服薬
まつげの育毛を促進するためにサプリメントを勧められることもあります。
まつげ脱毛症ではない方でもサプリの効果は実感できるため、サプリの使用もおすすめです。
まつげの生え変わり時期におすすめのまつげ美容液4選
まつげの生え変わり時期におすすめの育毛効果が期待できる美容液を紹介します。
まつげ美容液を選ぶポイントは、使用方法が簡単で日常的に使えるものを選ぶことです。
自分に合った美容液を使うとスカスカになったまつげを復活させることもできます。
おすすめの美容液①
まつ毛★デラックス WMOA(根本用:2ml/まつ毛用:3.3ml入り1本)
バランスの取れた成分で傷んだまつげをケアしながら育てる美容液です。
生え際用とまつげ用の一本二役で、忙しい方のケアに最適です。
おすすめの美容液②
優れた成分を持ち、まつげの育毛に効果的な美容液です。
まつげを守り整える効果と、ハリ・コシを根元からサポートする効果、さらにダメージをケアしてくれる効果が期待できます。
ブラシがまつげとまつげの根元の両方をケアしてくれる構造で圧倒的な使いやすさです。
おすすめの美容液③
LoveLiner | ラブ・ライナー オールラッシュセラム プレミアム
まつげパーマやエクステを繰り返し、傷んだまつげを補修してくれる成分が含まれています。
まつげにハリやコシを復活させてくれる効果が期待できます。
まつげが細い方や、抜けやすい方、ハリ・コシが弱い方にお勧めです。
おすすめの美容液④
再生医療から生まれたヒト歯髄幹細胞順化培養液を含む成分で力強いまつげを育ててくれる美容液です。
弱ったまつげを修復してくれる効果が期待でき、くりかえしマツエクやまつげパーマをしている方におすすめ。
自分にあった美容液を使って傷んだまつげを育ていきましょう。
6か月で生えてこないまつげに悩む方には適切なアドバイスをしていきましょう
まつげの生え変わりは3~6か月ということでしたが、それ以上待ってもまつげが生えてこないときは要注意です。
もし、エクステに通われるお客さまにまつげが生え変わっても一部がスカスカで生えてこないと悩む方がいれば、適切なアドバイスをする必要があります。
医療機関の受診や、生えてこない期間のまつげの対処法を伝えるとアイデザイナーとしての信頼度も高まります。
まつげが一部ない原因がわかればお客さまの努力でまつげを復活させることも現実的です。
お客さまの悩みに寄り添い、理想の目元が作れるようアイデザイナーとしての腕の見せどころです。
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