「そういえば最近…」ずっとマツエクに通っていたお客様が急に来なくなる心理とは
マツエクサロンにとって、いかにリピーターを増やすかということが大きな課題とも言えます。お客様を大切にしているつもりでも、避けられないのが“失客”。特にクレームを受けたわけではないのに、いつのまにか来られなくなったお客様もたくさんいることかと思います。そこで今回は、サロンに来られなくなるお客様の心理について深掘り。リピートしていただいていたお客様がサロンに来られなくなるのには、どのような理由があるのでしょうか。
新規のお客様と常連のお客様、失客の理由は異なる
新規客がリピートしなくなる理由をおさらい
まずは、過去記事でも取り上げた“新規客の失客理由について”をおさらいしていきましょう。
新規のお客様がリピートされない理由はさまざまです。
・カウンセリングで教えられた時期よりも、早くマツエクが取れてしまった
・マツエクに対してメリットよりもデメリットのほうが多く感じた
・他のサロンへうつってしまった
…などなど。
新規のお客様に長く通っていただくには、カウンセリングに時間を費やすことが大切です。質のいいカウンセリングを行い、お客様からの情報をしっかりと引き出すことによって、新規客の失客率はグンと下がります。
一方で、今回重点的にチェックしたい“常連客の失客”については、新規客の失客理由とどのような違いがあるのでしょうか。
常連客が離れて行ってしまう心理とは
長く通っていただいているお客様も、何かをきっかけに突然来店されなくなることがあります。新規のお客様と違い、サロンについてよく知っておられるお客様なので、なぜ失客してしまったのかはよく分析しておかなければいけません。
常連客が失客してしまう理由は、大きく以下の5つがあります。
①引っ越しや転勤などでそもそもその土地から離れて行ってしまう場合。
②来店周期の開きによるお得感不足・気持ち離れの場合
③マツエク自体をおやすみしたいと考えている場合
④今のサロンに対する不満がある場合
⑤大きな不満はないが、なんとなく他のサロンが良く見えて浮気してしまう場合
それぞれ、裏側にはどのような理由・心理が隠されているのでしょうか。
理由と、心理は?
新規で来店されるお客様と、長年通っていただいているお客様とでは、失客につながる理由が違うということがわかりました。では次に、お客様がサロンから離れて行ってしまう心理について深掘りしていきましょう。
施術の質や接客態度に不満がある
失客の理由として最も多いとされているのが施術の質や接客態度に不満があるというもの。ネガティブな内容なので、なかなか直接サロンに申し出る人がおらず、サロン側も把握しにくいのが現実です。
お客様はサロン側から提示された金額を支払って、マツエクの施術を受けています。しかし、支払っている対価に見合うサービスは受けられないとお客様ご自身が判断された場合、同じサロンへ通う必要がなくなってしまうのです。
失客理由の中でも一番シンプルなのが、このパターンです。しかし、お客様側から「金額に見合うサービスが受けられないのでお店を変えます」などと申し出てこられるケースはごくごくまれなケース。
サロン側のサービスや技術にご満足いただけているかどうかをしっかりと見極めることが、失客を防ぐ一番の策。定期的にアンケートを実施したり、施術の度にサロンを評価いただけるような制度を設けるなどして、お客様の心が離れないようチェックしていきましょう。
前回の来店からしばらく間があいて行きづらくなった
マツエクサロンでは、施術が終わったあとに次回の予約をうかがうところがほとんどかと思います。しかし、お客様の予定とサロン側の空席状況がかみ合わず、中には次回予約を取れないままお帰りいただくケースも。実は、お客様ご自身で予定を調整して予約の電話やメールなどを入れるのは、想像しているよりもエネルギーが必要となる行動なのです。予約を入れようと思いながらも日にちがすぎ、気づけばリペアの周期を越えてしまっていた…ということも珍しくありません。サロンに寄ってはリペアの周期内での予約特典などをつけている所も多いので、「お得感」も損なうことになります。
前回施術を受けた日から日が経てば経つほど、お客様の心の中に「間があいてしまったから行きづらいな…」という気持ちが芽生えてしまいます。これは、届いているメールやLINEの返信を先延ばしにしすぎたあまり、逆に返信しにくくなってしまったという心理と同じ。
お客様が持つサロンに対する配慮の気持ちから、ご来店いただけなくなるケースも存在しているのです。
自まつげケアのためマツエクをおやすみしたい
先にご紹介した2つの心理については、マツエクサロンのみならずお客様を相手とするところであれば、どんなお店にもあてはまるもの。しかし、“自まつげケアのための失客”については、マツエクサロンに通っているお客様ならではの心理と言えます。
マツエクをつけてきれいな目元を作るためには、自まつげのケアが欠かせません。今はネットでもマツエクについて調べることができるため、お客様のほうから「自まつげをケアしたいからマツエクはおやすみしたい」と申し出てこられるケースも。
自まつげを守るために、マツエク自体を辞めたいと考えている人がいるのも事実です。自まつげケアにはマツエクのおやすみor辞めることが必須だと考えているお客様には、アイリストの立場から正しい自まつげケア方法をお伝えして、失客対策を行いましょう。
人は誰しも、「他の人のもののほうが良く見えてしまう」という心理を持っているもの。実はこれ、マツエクサロンにも同じことが言えるのです。星の数ほど…というのは言い過ぎでも、巷には数えきれないほどのマツエクサロンが存在しています。ひとつのサロンに通い続けていたお客様も、ついつい他のサロンが良く見えて浮気してしまう場合があるものです。いろいろなところを転々とした結果、何年ぶりかで元のサロンに戻ってくるケースも珍しくはありません。アイリストの立場からすると“浮気”に思えるかもしれませんが、それは“本気”にさせられなかっただけのこと。「このサロンだ」と決めてもらえるよう頑張りましょう。
明日から真似できる対策、心構えとは
失客に関しては、防ぎようがないものもあればサロンとしてしっかり対策を練ることができるものもあります。ケースバイケースで対応していくのが、失客を減らすためのベストな方法と言えるのです。
最新技術を遅れず導入しておく
マツエク業界では、新しい商材や新しい技術がどんどん誕生しています。決まったマツエクサロンへ通っているお客様も、マツエクに関する新しい技術には敏感になっているものです。
ネットでマツエクの最新技術について簡単に知ることができるので、自分が通っているサロンにその技術が導入されていなければ、サロンを変えようと考えるのは自然なこと。お客様の浮気心をくすぐらないためにも、新しい技術や商材、デザインなどを常にチェックして、早めに導入できるよう意識しておきましょう。
常連のお客様にも緊張感を持って接する
良くも悪くも、長年通っていただいているお客様とは、距離が縮まっているもの。なぁなぁとまでは行かずとも、初めてサロンへ来られるお客様よりフレンドリーな対応になっているケースも見受けられます。
信頼関係が築けているからこそのフレンドリーさですが、時にはそのフレンドリーさが裏目に出てしまう可能性も。長く通い続けていただいているお客様にも、「いつ離れていってもおかしくない」という緊張感を持ちながら対応するようにしましょう。
割引やクーポンを活用して失客を防ぐ
2回目以降来店されたお客様への「リピート割引」や、お久しぶりのかたに向けた「おかえりクーポン」なども、失客対策として活用できる方法。リピートしようか迷っている人や、間があいて行きづらくなってしまっている人の背中を押してあげることができます。
“割引”はどんなお客様の心にも響きやすく、誰でも手を出しやすいのがメリット。活用しない手はありません。
まとめ
失客の原因はさまざま。サロン側に問題があるケースもあれば、お客様の心理が影響しているケースもあり、簡単に「これ!」と突き止められないものです。サロンに来られなくなった本当の理由は、正直なところお客様自身にしかわかりません。しかし、常連のお客様を失客しないためにあらかじめ対策を練っておけるかどうかは、サロンの固定客を増やすために重要なポイントとなります。お客様から長く愛されるサロンを目指すなら、失客の心理と対策についてしっかりと落とし込みをしておきましょう。190506Eue