上級編!下まつげのマツエクにもデザイン・セオリーがあるの?
Beautéでは過去にも、下まつげのマツエクについて取り上げてきました。上まつげと比べるとやや難易度が高いと言われる下まつげエクステですが、アイリストの腕次第ではお客様の目元をより美しく、魅力的に見せることができるもの。今回は、上級編として下まつげエクステの“セオリー”を追求しています。早速、見ていきましょう。
下まつげのマツエクデザイン・カウンセリングセオリー
お客様によって、自まつげの長さや太さ、量などにかなり個人差がある下まつげ。そのため、下まつげエクステは、お客様の要望を忠実に再現することが難しく、実際の仕上がりとの間にギャップが生まれやすい傾向にあります。その方の自まつげの特徴をしっかりと把握したうえで施術に入らないと、満足してもらえる仕上がりにはなりにくいでしょう。
さらに、正面から見えやすい下まつげエクステは、少しの違和感や仕上がりの乱れがどうしても目立ちやすくなってしまうもの。上まつげよりも施術の質が問われるため、新人アイリストにとってはやや難易度が高く感じられるのではないでしょうか。
下まつげのデザインで気を付けなくてはならないのは、「ナチュラル感」。下まつげエクステを望まれるお客様からも「ボリュームは欲しいけれど、派手になりすぎないようにしたい」「違和感がないようにしたい」という要望が多く聞かれます。
もちろん、上まつげ同様に
- 自まつげに負担の少ないエクステを選定する
- お客様の理想とその方に似合うデザインを上手くすり合わせる
といったポイントも、デザインを決めるうえでは重要。ただ、根元までしっかりと見える下まつげは、“エクステを付けている感”が強く出やすい傾向にあります。そのため、ボリュームを出すことを優先してしまうと、不自然な仕上がりとなってしまうでしょう。お客様の求めるイメージやバランスに合わせて、一部分だけ長さや間隔を変えることは可能ですが、基本的には同じ長さ、カール、太さで統一するデザインがおすすめ。違和感のある仕上がりとなっていないかどうか、常に意識するようにしましょう。
下まつげエクステデザイン・お薦め方法
お客様に満足いただく仕上がりとするためには、カウンセリングでいかに自まつげの特徴を掴めるか、お客様の要望を聞き込めるかにかかっています。ここからは、下まつげのカウンセリングについて詳しく掘り下げてみましょう。
下まつげカウンセリングのポイント
まず、カウンセリングの中でお客様に聞いておきたいポイントについて。
下まつげを望まれた際には、
- 普段、マスカラをしっかり塗ることが多いかどうか
- 下まつげが上まつげと絡まりやすいかどうか
といったことをヒアリングするといいでしょう。
まず、「マスカラの程度」について聞く目的は、どのくらいのボリュームや長さを好まれるのかを確認するためです。例えば、普段はマスカラをあまり塗らない方の場合は、ナチュラル感を重視し、自まつげが自然に増えたようなデザインが適していると判断できます。
一方、しっかりとマスカラを塗ってボリュームを出すメイクが好きという方には、自まつげよりもやや太い0.15mm程度のエクステを選ぶといいでしょう。(ただ、自まつげの太さにはかなり個人差があるため、0.15mmというのは平均値に過ぎません。実際には、お客様の自まつげの太さを見て判断することになります。)
下まつげのカウンセリングで丁寧にすり合わせなくてはならないのは、「お客様の求めるボリューム感をどこまで尊重するのか」です。冒頭でもお伝えした通り、下まつげエクステはナチュラル感が重要。そのため、“ボリュームを出す”と言っても、マスカラの一度塗り程度までの範囲であると考えた方がいいでしょう。もちろん、中には、「しっかりと濃く見えるようにしてほしい」というお客様もいらっしゃいます。その場合には、お客様の要望を尊重し、負担のかかりすぎない程度に本数や太さを増やしてあげる方が喜ばれるはずです。“ナチュラルな方がいい”という考えは、お客様に強制するものではなく、あくまでアイリストの提案のひとつに過ぎません。お客様の求めるボリュームをできる限り活かす方向で、美しく見せるにはどうしたらいいのか、アイリストからの意見もお伝えしてあげるといいですね。
また、「上まつげと絡まりやすい」と答えられた方についても要注意。このような特徴を持つ方は、下まつげが上向きに生えているために、上まつげと引っかかりやすくなっている可能性が高いです。特に、目尻や目頭が引っかかりやすいと言われる場合が多いでしょう。このような場合は、引っかかりやすい目の端のギリギリまでつけることはせず、少し広めの間隔でつけるようにします。ただ、「目幅がしっかりと欲しい」と言われる方には、多少モチが悪くなっても端までつけてあげた方が喜ばれるはず。お客様に納得いただいたうえでデザインを決めるようにしましょう。
下まつげを望まれていない方に対しても、要望次第では下まつげエクステを提案することができます。
例えば、
- 目を大きくぱっちりと見せたい
- 結婚式に向けて華やかな目元にしたい
- 小顔に見せたい
- パンダ目やメイク崩れが気になる
- メイク時間を短縮したい
といったお客様には、下まつげエクステがおすすめ。特に、ボリュームを増やしたくても、上まつげの健康毛が少ないために本数を増やせそうにない方には、ぜひ提案してあげるといいでしょう。
下まつげデザインの提案テクニックとは?
ヒアリングを十分に行った後は、いよいよエクステの長さや太さ、カールを選んでいきます。その際に取り入れたい、下まつげデザインの提案テクニックをご紹介しましょう。
お客様の要望に合わせて、複数のエクステを組み合わせる
冒頭で、「下まつげには、基本的に同じ長さのエクステをつける」とお伝えしましたが、お客様の要望次第では、違う種類のエクステを使い分けた方がいい場合もあります。
例えば、“可愛い雰囲気”を望まれる場合は、黒目の下を目頭や目尻より長くすることで目の縦幅を強調してあげるといいでしょう。一方、“クールな雰囲気”や“セクシーな雰囲気”を望まれる場合は、目尻の部分に長い毛をつけて切れ長な目に見せるデザインがおすすめです。ただ、そもそも、全体的に短くて細い毛質の下まつげにとって、長いエクステを付けるデザインは不向き。負担がかかりすぎて、長いエクステをつけた一部分だけ取れやすくなってしまうというデメリットがあります。どうしても長いエクステを付けたいというお客様には、
- モチの悪さを納得してもらった上で、長いエクステを装着する
- 長さを出したい部分以外のエクステを短くする
といった方法をとることも出来るでしょう。ただ、お客様の自まつげの長さや太さ次第では、希望されるデザインをお断りすることもあるということを覚えておいてくださいね。
上まつげのデザインを活かすような下まつげデザインにする
下まつげのデザインを考える際には、上まつげがどのようなデザインになっているかについても意識しましょう。例えば、上まつげは中央を長くしてキュートデザインになっているにもかかわらず、下まつげは目尻を長くしてセクシーデザインになっていた場合、それぞれのデザインを活かすことはできません。お客様が目立たせたい部分をより強調できるように、上まつげに合わせたデザインになっているかどうかも考えてみましょう。
カウンセリングに使える!「下まつげエクステデザイン集」
ここからは、カウンセリングの際に参考にしてもらいたい、下まつげのデザイン例をご紹介します。今回ピックアップしたのは、基本のデザイン。これらのデザインをベースに、カラーエクステを使ったり、太さを変えてみたり、応用させることもできます。お客様と相談しながら、さまざまな下まつげデザインを楽しんでみてくださいね。
①ナチュラルデザイン
まずは、基本のナチュラルデザイン。自まつげに見えるくらいのエクステを使うことで、自然な目元に仕上がっています。このデザインなら、下まつげエクステに初めて挑戦する方にもおすすめしやすいですね。さまざまな上まつげデザインにも合わせやすい、定番のデザインです。
②中央を長めにしたデザイン
こちらは、中央を長めにして、縦幅を強調したデザイン。ぱっちりとした目元に見せることができます。長めといってもこの程度であれば、一本一本が浮きすぎることもなく、自然な仕上がりになりますね。可愛らしい雰囲気を好まれる方におすすめのデザインです。
③目尻を長めにしたデザイン
こちらは、目尻を長くすることで目の横幅を強調しています。②のデザインと比較すると、目尻を強調するために目の端ギリギリに寄せて付けているところがポイント。大人の女性にぴったりのセクシーな目元に仕上がりますね。
まとめ
マツエクと言えば、上まつげが主流といったイメージを持つ人も多いですよね。しかし、下まつげエクステには顔のバランスを美しく見せる「小顔効果」をはじめとした、さまざまな魅力があります。ただ、変に悪目立ちすることなく、お客様の要望を上手く取り入れたデザインにするためには、それなりのテクニックが必要。下まつげだけでなく、全体のバランスを考慮したデザインを提案できるようになりましょう。
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