強いカールや長めのエクステの場合、アイラインが引きづらい…その問題、どう解決する?
マツエクをしていると根元の密度が増すため、ボリュームアップだけでなく、アイライン効果も期待できるのは周知の事実ですよね。しかし、普段からばっちりメイクがお好みの人のなかには、マツエク中もアイラインを引きたいといった人も。そんな方からよく耳にするのが、「マツエクが邪魔をしてしまい、アイラインが引きづらい…」といった声です。担当しているお客様からも、実際にこのような相談を受けたことがあるアイリストもいるのではないでしょうか。そこで、今回は、マツエク中でもアイラインを引きたいというお客様への対策法やアドバイスの仕方について検証していきましょう。
マツエクをしているとアイラインが引きづらいのはなぜ?
マツエクをしているとある程度のアイライン効果が期待できますが、普段よりしっかりとしたメイクが好みの人のなかには、さらなる目元の印象アップを求めてアイラインをプラスしたいと考える人も。このような背景から実際、マツエクに対応しているアイライナーがたくさん販売されていますよね。
しかし、「アイラインが引きづらい」、「うまくラインが引けない」と、マツエク中のアイラインの引き方に戸惑いを感じている方も多いようです。では、なぜマツエクをしているとアイラインが引きづらくなってしまうのでしょうか。
エクステが邪魔をして、目のキワや筆先が見えづらい
もともと自まつげが上向きに生えている人でよくあるケースなのが、まつげが邪魔をしてしまい、目のキワや筆先が見えないといった問題です。まつげの生え癖が下向き加減な人であれば、目をつぶると目のキワがしっかり見えるもの。しかし、まつげが上向きでくるんとカールしていると、目をつぶってもキワ部分が見えづらくなってしまうことがあります。
この観点はマツエクを装着している時も同様です。比較的緩やかなJカールや接着部分が直線に近いL字カールであれば、まだ目のキワは見えやすいですが、ぱっちりカールになればなるほどキワが見えにくくなってしまいます。また、エクステのカールが邪魔をしてしまい、キワだけでなく、アイライナーの筆先も見えづらくなってしまうことがあるかもしれません。
目のキワや筆先がしっかり見えないと、ラインがガタついてしまったり、思うようなラインが描きづらくなってしまったりすることもあるでしょう。
エクステに触れないように引かないといけないためがブレやすい
たとえば、目のキワの上側にラインを入れる場合。このケースでは、普段であれば利き手を頬に添えて固定しながら書くことができますが、マツエクをしているといつものこの角度ではエクステにアイライナーが触れてしまったり、筆先が引っかかってしまったりすることも。
また、エクステのカールが強まるほど、瞼とエクステの毛先との距離が近くなり、その隙間から筆を入れ込んで描く必要があるため、よりアイラインを引くのが難しくなってしまいます。そうなると、利き手の添える位置を工夫するなど調節しなければならず、普段描きなれた方法ではないことから、手がブレやすくなってしまうこともあるかもしれません。
マツエクとアイラインのバランスを取るために慣れが必要
マツエクは、まつげをボリュームアップさせる技法のひとつ。マツエクを施すだけでも、目元の華やかさを十分アップさせることができます。そのため、そこにアイラインをプラスするとなると、いつもの引き方では濃い印象となってしまい、不自然な仕上がりとなってしまうことも。たとえば、マツエクだけでもアイライン効果が十分発揮されているのに、さらに太いアイラインを付け足してしまうと、不自然に根元の印象が強調されてしまいます。
また、エクステデザインは根元に長さが出るタレ目でオーダーしたのに、アイラインの目尻を跳ね上げてしまうと、せっかくのマツエクデザインを台無しにしてしまうことにもなりかねません。そのため、マツエクとのバランス感を見ながらアイラインを引くことが重要ですが、感覚を掴むまで苦戦する人も多いようです。
以上の理由から、マツエク時にアイラインを引くことを苦手としている女性が多いと考えられます。では、このような悩みを持つお客様にアイリストとしてどのような解決策を提案することができるでしょうか。
アイライン効果を求めるお客様にどう対応すればいい?
まず、アイリストとしてできる対策のひとつとして挙げられるのが、マツエクのデザインでアイライン効果を作り出してあげることです。冒頭でも紹介したように、もともとマツエクにはある程度のアイライン効果が期待できますが、デザインを工夫することでさらにアイライン効果をアップさせることも可能です。具体的には、つぎの方法が有効です。
①最新技術の「アイラインエクステ」を提案する
アイラインエクステとは、エクステの太さと長さ、カラーを組み合わせてアイラインの形を作る、マツエクの大手商材メーカー『松風』が開発した新技術のことです。
この技法を行うには松風が開催する無料セッションを受けなければなりませんが、
もう少し技法について詳しく説明すると、これは1by1(シングルラッシュ)を応用したテクニックであり、1層目には自まつげよりも短くて濃さの出るエクステを装着。2~4層目には、1層目より細く長いエクステを装着することで、まるでアイラインを引いたかのような仕上がりに近づけることができます。
では、実際にアイラインエクステで施術を行ったこちらの画像をご覧ください。
画像元:@tsutsui_natsukiさん
左がマツエク施術前のもの、右がアイラインエクステの施術後で、どちらもメイクは一切行っていません。パッと見ただけでも、施術後の方は、目のキワにしっかりと濃いアイラインができているのが分かります。
さらに、アイラインエクステはリフトアップ効果が期待できるのも魅力。施術前と比べると、まつげやまぶたがリフトアップされ、目の大きさが1.5倍ほどの大きさになっているように見えますよね。
マツエクにアイラインをプラスさせたいというお客様の根源にあるのは、目力をアップさせたいといった想いのはず。アイライン効果とリフトアップ効果の両方を叶えるアイラインエクステであれば、満足していただける方も多いのではないでしょうか。
装着方法についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
②短いエクステを間に入れる
アイライン効果をアップさせるためには、長いエクステと短いエクステをミックスして装着する方法も有効です。その効果の違いが分かるのがこちらのイラスト。
こちらの2つの画像はどちらも同じ本数のエクステを装着したもので、上はエクステの長さを統一して装着。下の画像では、短いエクステと長いエクステを混ぜて装着したものとなっています。
それぞれを比較してみると、下の短いエクステをミックスさせて装着させているデザインの方が、根元側の密度が高くなっていることが分かります。この方法であれば、毛先に軽さが出ている分、同じ本数でもナチュラルな仕上がりとなり、かつアイライン効果もしっかり演出することが可能に。また、短いエクステだと自まつげにかかる負担も軽減できるため、健康毛が少ないお客様でも対応できますね。
アイライン効果をアップさせるためには、単にエクステの本数を増やせばよいわけではありません。アイライン効果を求めるお客様のなかには、ナチュラルな仕上がりを希望されている方や、自まつげの状態によって希望されているエクステの本数が装着できない場合もあるでしょう。そのようなケースでは、短いエクステをミックスしたデザインを提案してみるのも方法です。
異なる長さのエクステをミックスさせるテクニックについては、こちらの記事でも詳しく説明しています。
悩みにアドバイス!こんなひき方がおすすめ
お客様のなかには、普段はナチュラルな仕上がりがお好みでも、結婚式などの華やかなシーンにおいては、一時的にアイラインをプラスしたいといった方もいらっしゃるでしょう。また、施術してすぐのときはアイラインが強調できていても、時間経過とともにエクステが取れてしまうことでアイライン効果が薄れてしまい、次回施術までアイラインでしのぎたいといった方もいらっしゃるかもしれません。そんな方には、うまくラインを引くためのポイントをアドバイスしてあげましょう。
①リキッドタイプのアイライナーを使用する
アイライナーには、さまざまなタイプがありますが、マツエクと相性がよいのは、リキッドタイプです。
ペンシルタイプのものは、1回で濃いラインが引けない分、何度も瞼をなぞってしまいがち。筆先も太いものが多いので、その分まつげの根元に触れてしまう可能性が高くなります。また、ジェルタイプも同様で、筆先が太く大きいものが多く、扱いづらい一面があるでしょう。そのため、ペン先が細く1回で濃いラインが描けるリキッドタイプのものがおすすめです。もし、マツエク中のアイラインの引きづらさに困っているお客様がいらっしゃったら、使用しているアイライナーの種類をまずはヒアリングしてみるようにしましょう。
②まつげの隙間を点で埋めるようにしてアイラインを描く
マツエク中のアイラインの引き方は、「線」ではなく「点」で描くのがポイント。まつげとまつげの隙間を点で塗りつぶしていくようなイメージで少しずつ描いていけば、アイライナーの筆先がまつげに触れたり、引っかかったりしてしまうことを避けられます。
③ナチュラルに仕上げたいのであればブラウンのアイライナーを選ぶ
「アイラインを強調したいけれど、濃いメイクになるのは避けたい」そんな人は、使用するアイライナーのカラーをブラウンやグレーなどに変えてみるのも方法です。黒に比べると肌になじみやすいカラーのため、ナチュラルな仕上がりとなります。
まとめ
マツエクは、なりたい目元に近づけるための技術ですが、マツエクをしていることでアイラインが引きづらいと感じている方も実は少なくありません。施術して任務完了となるのではなく、マツエクを活かしたメイク法まで提案できると、お客様の満足度向上や信頼度アップにもつなげられるはずです。お客様に相談されたときに的確にアドバイスできるよう、しっかりと今のうちに備えておきましょう。190713Emm