だんだん気温&湿度が高くなる時期…グルーの保管方法は変えなきゃダメ?
これからの梅雨や夏に向けて、気温や湿度が高くなる日が増えていきます。気温や湿度が高くなると、気を付けなければならないことが「グルーの保管方法」です。気候の変化によって保管方法も変えていく必要がありますが…サロンでの対策はきちんとできているでしょうか?本格的な梅雨や夏が来る前に、グルーの保管方法について一緒に再確認していきましょう!
グルーはなぜ劣化してしまう?原因と基本の保管方法をおさらい!
グルーはどんなに適切に保管したとしても、開封した時点から劣化が始まります。もし間違った方法で保管してしまうと、劣化が早まってしまう可能性があり注意が必要です。どのアイリストも十分理解していると思いますが、グルーの最適な状態と基本的な保管方法、そして劣化してしまう原因を今一度確認していきましょう。
グルーを使用するときのベストな状態
グルーは適切な状態でなければ、その特徴を最大限生かすことができません。まずは使用時のベストな状態をおさらい!
・温度:20~25℃
上の数値の範囲外だと、グルーの劣化が進んでしまい、扱いづらい状態に…。保管の際は、この数値をキープしましょう。
グルーの基本的な使用後の流れと保管方法
◆使用後はボトル内の空気を抜き、ノズルの先端についたグルーをふき取る
◆キャップをしっかり閉める
◆気温や湿度が適切に管理されている冷暗所(化粧品用冷蔵庫など)に保管する
こちらがグルーを使用したあと~保管するまでの基本的な流れです。気温や湿度の他、紫外線に反応して劣化が進んでしまうため、窓から差し込む日光を当てないよう、冷暗所で保管しましょう。
グルーの劣化原因
今度はグルーが劣化する原因を見ていきましょう。以下のようなものが主な原因とされています。
・使用期限が切れた
・気温や湿度
・紫外線
・保管方法が間違っている
・ボトル内に結露が発生している
・使用後のノズルの先端の拭き忘れやキャップの閉め忘れ
「チェックを怠って使用期限が過ぎてしまった…」「サロン内の温度が思ったよりも上がっていた」など、ついついやりがちなミスからグルーの劣化につながってしまった、ということもあるかもしれませんね。
グルーの保管方法、季節によって変えるべき?
グルーが劣化する原因についておさらいしたところで、次は「季節によって保管方法を変更するべき?」ということに焦点を当てていきたいと思います。
気温・湿度の変動は意外と大きい!
夏場でもサロンの中であれば、気温や湿度に大した変化はない、と思っている人もいるのではないでしょうか。ところが、屋内であっても気温や湿度は意外と変化しているようです。
朝・晩と日中では、気温・湿度に違いがある
1年を通して、朝・昼・晩で気温・湿度が変わるのは、あまり珍しくないことです。しかし、夏場はその傾向がより顕著になります。「朝出社したときやサロンのオープン作業をしているときは気温・湿度が低くて動きやすかったのに、昼になったら暑くてエアコンがないと作業できない…!」ということも多いのではないでしょうか。また晩には朝と同じくらいまで気温が下がり、再び過ごしやすくなりますよね。このように、1日のうちでも気温と湿度の変化は意外と大きいんです。
日中は屋内でも気温が上がりやすい
夏場気温が上がるのは屋外ばかり、と思っていませんか?確かに屋外よりは上がりにくいかもしれませんが、室内でも気温は上がるもの。
東京都環境科学研究所の調査によると、真夏日で無降水だった26日間の平均で、住宅が密集しているところでは屋内の気温は屋外の気温と同じくらい上がるという結果が出ており、屋外と屋内での暑さのピーク時間に少し差があるということも分かっています(調査対象区域は東京都、2018年の記録。参考:https://www.tokyokankyo.jp/kankyoken/wp-content/uploads/sites/3/2019/10/5-1.pdf)。
いくつものビルが建ち並んでいる都市部に店舗を構えるサロンだと、建物の周りの環境に影響されて気温の変化がみられる場合もあるかもしれません。
特に夏場は保管場所を変えるべき!
梅雨時期などは特にそうですが、夏は日によって雨が降ったり快晴だったりと、天気が変わりやすい季節です。「昨日は25℃だったけれど、今日は30℃」「昨日は雨が降ってジメジメしていたけれど、今日はそれほどでもないかも?」なんてこともあるかもしれません。
梅雨に湿度が高いことはご存じのとおりですが、日本の場合、夏も気温だけでなく湿度も高め。夏のあのジメジメとした暑さが苦手という人も多いのではないでしょうか。実はあの夏の環境は、グルーにとっても苦手なようです。
グルーは25℃以上の高温だと気化しやすく、湿度60%以上の状態だと硬化速度がより速くなるという特徴を持つため、特に気温・湿度ともに上がる夏場は、保管の際に注意が必要です。できればより涼しい場所へと保管場所を変更しましょう。
ちなみに、夏場でも気温・湿度が一定で涼しいところなら、保管する場所は変えなくてもOK!「本当にこの場所で大丈夫?」など心配に思うときは、温湿度計で計測してみてくださいね。
冷蔵庫保管の際、注意してほしいこと
グルーの最適な温度・湿度が保ちやすいため、冷蔵庫で保管しているアイリスト・サロンも多いと思います。しかし、冷蔵庫から取り出す際の注意点が2つあるんです。
1.使用する15分前に冷蔵庫から取り出しておく
2.ボトルが冷えた状態でキャップを開けない
グルーのボトルよりも室温のほうが高いと、グルーのボトル周辺に漂う冷気の影響で、室温が冷やされ、ボトル内部に結露が発生します。
発生した結露=水分がグルーと結合し成分が変化することで、劣化へとつながる可能性があります。劣化を防ぐには、ボトル内部に結露を発生させないような以下の工夫が必要です。
- 施術前に前もってグルーを冷蔵庫から出して必ず室温に戻した状態でキャップを開ける
- 冷蔵庫と室温の温度差をなるべく少なくする
- 乾燥剤を使用し湿度をコントロールする
結露の発生条件を意識することで、グルーの劣化を最大限防ぐことができるでしょう。
グルーの保管におすすめのグッズを紹介!
グルーの保管におすすめのグッズを紹介します。これから導入するサロンは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【Angelic】グルー真空密閉容器(大)
グルーを真空状態で密閉できる専用の保管容器です。中に入れ、容器のフタについているプレススイッチを押すことで真空状態にし、グルーの鮮度をキープ。15mlのボトルが3つ収納できます。
【テクニコ】《日本製》クリアボディ温・湿度計(ホワイト)
シンプルなクリアタイプの盤面で、設置する場所を選ばないデザインの温湿度計です。壁掛けも卓上にも置ける兼用タイプで使いやすいですよ!
【アイビル】防滴大画面タイマーT-163WT ホワイト
大きなデジタル表示で時間が見やすいタイマーです。10分・1分・10秒のセットが簡単にできます。施術時間のタイマーセットはもちろん、グルーを冷蔵庫から出す際の時間を計るときにも役立ちます。
【EENOUR】冷温庫
出典:Amazon
-2~60℃まで1℃単位で温度が設定できるコンパクトタイプの冷蔵庫です。温度設定の操作も簡単でシンプル。持ち運びに便利な取っ手がついています。おしゃれなデザインでサロンに置いても違和感がありません。
まとめ
今回は、グルーの保管方法についておさらいしました。
グルーは劣化してしまうものですが、もうすぐやってくるジメジメした梅雨&暑い夏は、グルーにとってはあまり良くない時期…。気温や湿度が高いと、劣化を早める原因になってしまいます。
紹介したグッズなどもうまく活用し、気温や湿度を上手にコントロールして、グルーの劣化を防ぎましょう。201419Eiy
※本記事の内容や価格はすべて、2021年4月時点のものです。最新情報は、公式HP等よりご確認ください。