梅雨時期は多い?白化現象についておさらいしよう!
梅雨時期や夏に起こりやすくなるグルーの白化現象。十分気を付けているつもりでも起こってしまうことがあり、中には「いつも通り施術しているのにどうして?」と感じる人もいるでしょう。白化現象を引き起こす原因には、さまざまなケースがあり、1つの原因で起こることもあれば、複数の要因が合わさって引き起こされる場合もあります。そこで今回は、白化現象を引き起こさないために、原因や対策をおさらいしていきましょう。
白化現象とは?
そもそもマツエクのグルーにおける白化現象とは、グルーの接着面(主にマツエクの根元部分)が白くなるなどの現象のこと。グルーが硬化する際に多量の水分に触れたり、不衛生なエクステを使用したりすると発生するといわれています。白く見える部分は、グルーに含まれるシアノクリレートそのものであり、具体的にはシアノクリレートポリマーやシアノアクリレートモノマーという状態のもの。
本来、黒や透明などグルーそれぞれのカラーに仕上がるものが、白化現象によって白くなると、まつげにゴミやホコリが付いているように見え、仕上がりが悪くなります。また通常よりもモチが悪くなったりかゆみの原因になったりすることも…。
このような施術をされた場合、お客様はどう思われるでしょうか?「まあ仕方がない」と思うでしょうか。やはり「きれいにしてもらおうと思ったのに、もうこのお店に行くのは、やめよう」などとなるはずです。
つまり白化現象をそのままにしてしまうと、お客様の満足度が下がり、リピーターを逃してしまうでしょう。それだけではなく、口コミの評価が下がりご新規のお客様も遠のいてしまうかもしれません。このようなことを防ぐためにも、次の項目では白化現象の原因について探っていきましょう。
梅雨時期は起こりやすい?
白化現象を起こす主な原因は8つあります。まずは、どうして梅雨時期や夏場に起こりやすいといわれるのか説明していきます。
梅雨時期に起こりやすい要因は?
・室温や湿度が高い
・ブロア乾燥が不十分だった
白化現象は、過剰な水分がグルーの急速な硬化を促し、理想的な硬化条件を崩してしまうことで発生。室温や湿度が高いと、白化現象が起こりやすい環境を作り上げてしまうことになります。
梅雨時期や夏場は、空調などでしっかり管理しなければ、サロン内の室温や湿度が高くなりやすく、自分が考えている以上のスピードで硬化する可能性もあるでしょう。このようなことから、梅雨時期や夏場は他の季節と比べて白化現象が起こりやすくなるといわれているのです。
前処理の問題
・前処理が不十分だった
施術中何らかの影響でお客様が涙を流されるケースがあります。また室温が高い場合には、汗をかく人もいるかもしれません。「ほんの少しだから気にしなくても良いか」という考えはNGです。白化現象は、わずかな水分でも発生する可能性があります。
その他に、前処理によっても白化現象が起きることがあるようです。前処理は、施術をしやすくしたり、マツエクのモチを良くしたりするためには欠かせない重要な工程です。しかしスピードを求めるがゆえに、雑になっていませんか?まつげに汚れやクレンジング剤などが付着している場合も白化現象を起こす原因となります。
施術の問題
・グルーの量が多い
・不衛生なエクステを使用した
次に、施術シーンで白化現象を起こしかねない原因を紹介します。前処理後にお客様の自まつげに触れていませんか?白化現象には水分以外に、皮脂の影響も受けます。指には皮脂や水分があるので、注意が必要です。
次にグルーの量に関してですが、まれにモチを良くしようとグルーの量を多めに取るアイリストがいます。グルーの量が多いとその分硬化に時間がかかり、中心部分が完全に硬化しないうちに入浴や洗顔などで水分に触れることで、白化現象が起きる可能性があります。グルーの量を増やしてもモチは良くなるとは限りません。
その他、不衛生なエクステを使用することでも白化現象が起きる恐れがあります。基本的に、サロンで不衛生なエクステを使用することは問題外ですが、ごくまれにエクステを指で触ってしまうアイリストがいます。このケースも指についた皮脂や水分がエクステに付着して、白化現象の原因となるため注意してください。
お客様への案内不足
グルーの種類によって要する時間はさまざまですが、グルーが完全に硬化するまではマツエクを水で濡らすことのないよう注意が必要。そのため、使用しているグルーの完全硬化時間を確認し、それを目安として何時間後から入浴OKかお客様に伝えするのが今のスタンダードです。
ただそのご案内が不十分だったり、時間を置いてもらう理由を説明していなかったりすると、お客様もつい忘れて洗顔や入浴をしてしまう可能性があります。
白化現象を防ぐ対策はある?
白化現象は、ここまでご紹介してきた原因のひとつによって起こる場合もあれば、いくつかの原因が複合的に関与することもあります。そのため白化現象を防ぐためには、アイリストが気をつけることだけでなく、お客様に気をつけていただきたいこともしっかりと認識する必要があります。そこでここからは、アイリストとお客様自身の注意ポイントを分けてチェックしていきましょう。
アイリストが気をつけること
室温や湿度の管理
一般に、グルーの硬化に最適な室温は22~25℃、湿度は40~60%といわれています。人にとって快適な温度も大切ですが、白化現象を起こさないためには、グルーにとって最適な温度管理も重要なポイントです。梅雨時期は、湿度が高くなり室温も上がりがちなので温度管理に努めてください。
お客様の汗や涙をそのままにしない
お客様が汗や涙を流した場合は丁寧に拭き取り、ほんの少しでも水分を残さないようにしましょう。
少しでも指で触れたエクステは使わない
ツイザーを使わず指で触ったエクステは使用しないでください。これは前処理後の自まつげにもいえることで、指で触れてしまうと、自まつげもエクステも指の皮脂や水分が付着してしまうからです。
前処理を丁寧に行う
前処理は、汚れやクレンジング剤などが残らないように丁寧に行いましょう。
グルーの適量を守る
グルーの適量を守ることが白化現象を起こさない近道です。またグルーの成分が均一になっていないと、分離しやすくなるため白化現象を起こす可能性があります。グルーを使用する際には、しっかり振ってから使いましょう。
ブロア乾燥をしっかり行う
施術後はブロアを使用し、しっかりと乾かすようにしてください。
お客様に気をつけていただくこと
・施術直後の洗顔や入浴を控えてもらう
マツエク経験のあるお客様であれば、ある程度のことはご存知かもしれません。しかしマツエク初心者のお客様の場合、カウンセリングで施術後の生活における注意点をお伝えしても、すべてを実践いただけないこともあります。そのため施術後には、再度、施術後の生活における注意点をお伝えするよう心掛けてください。
また注意点を紹介する際には、その理由も併せて説明しておくとお客様の印象に残るのでおすすめです。グルーによって硬化時間が異なるので、使用しているグルーの硬化時間に合わせてお客様に伝えましょう。 たとえば、「施術後はしっかり乾燥させていますが、グルーが完全に硬化するには時間がかかります。少なくとも〇時間ほどは洗顔や入浴は控えてください。万一、洗顔したり、多量の蒸気に触れたりすると、マツエクが取れたり白く変色する可能性があります」といった具合です。ホームケについてお客様に丁寧にお伝えすることも、白化現象を防ぐ有効な手段のひとつといえるでしょう。
まとめ
日常的にはあまり起きることのない白化現象ですが、高温・多湿になる梅雨や夏時期には起こりやすくなります。もし白化現象が起きてしまった場合には、その原因を突き止め、再発防止に努めましょう。その原因は施術中だけでなく、施術後のお客様の生活の中にあるかもしれません。施術中の対策を取ることはもちろん、白化現象を起こさないための注意点を丁寧にお伝えすることも大切です。210424Eyn