マツエクサロン業界・アイリスト業種は人手不足?未経験者にチャンスな転職シーズンとは?
美容業界での就職や転職を考えている人のなかには、「アイリストの仕事に興味がある」という人も少なくないでしょう。そこで気になるのが、専門的な技術力が問われるアイリストの仕事に、未経験者でも挑戦できるのかということ。最近はもっぱら人手不足とも言われているマツエクサロン業界。実際のところはどうなのか、未経験者にもチャンスの時期はあるのか、詳しくご説明します。
伸び盛りの業界だからこそ…!マツエクサロン・アイリスト業界は人手不足?
まずは、マツエクサロン業界の現状について見てみましょう。マツエクサロン業界はここ数年、アイリストが慢性的に不足している状態だと言われています。実際にアイリストとして働く人に質問してみても、「求人を出しても以前よりは応募が集まりにくい」「慢性的な人手不足を感じる」といった声が聞かれました。
この人手不足の原因としては、主に次の2つが挙げられます。
- マツエクサロンの店舗数が増加したこと(業界全体での採用数の増加
- アイリストは誰でもすぐに就ける職業ではない(参入障壁が高い)こと
マツエクサロンの店舗数が増加したこと
もともとは韓国で生まれたマツエク。やがて日本にも伝わり、2003年頃からは国内でも徐々に浸透してきた歴史を持ちます。マツエクの詳しい歴史については、こちらの記事もぜひチェックしてみてくださいね。
その後マツエク技術はどんどん改良が重ねられ、現在ではより自然にまつげのボリュームアップができるようになりました。マツエク人気の広まりとともにマツエクサロンも急激に増加。2006年頃には都内でも数えるほどだったと言われるマツエクサロンですが、今ではHotpepperBeautyで「マツエク」と検索すると1万件以上がヒットします(2019年12月現在)。
出典:HOT PEPPER Beauty(ホットペッパービューティー)
このようなサロンの増加にともないアイリストのニーズも一気に高まったことが、人手不足のひとつめの原因です。
アイリストは誰でもすぐに就ける職業ではないこと
もうひとつ原因として挙げられるのが、アイリストは誰でもすぐに就ける職業ではないということです。そもそも、アイリストとして働くには国家資格である美容師免許を取得する必要があります。
美容師免許は他の国家資格と同様、取ろうと思ってすぐに取得できるものではありません。まず試験を受けるための前提として、厚生労働大臣指定の美容専門学校などに、最低でも2年間は通う必要があります。そのうえで試験に合格し、人によってはさらにアイリストの専門スクールなどに通う場合も。このため「アイリストとして働きたい」という人がいても、美容師免許を持っていなければ、すぐにアイリストとしては採用できないのです。実際、求人を出しているマツエクサロンに「アイリスト志望だけど、美容師免許がないとダメですか?」といった問い合わせがあることも少なくないそう。
このように、マツエクサロンが急増したこと、それに対してすぐに働ける人材の育成が追い付いていないことが、現在アイリストが不足している大きな要因と言えます。
「人手不足」はアイリスト志望者にとって有利
マツエクサロン業界が人手不足であるということは、アイリスト志望者にとっては有利な状況と言えます。求人件数が多い分だけ競争率が低くなるうえ、さまざまな選択肢のなかから、自分の希望によりあった職場を選べる状況にあるからです。
特に美容師免許をすでに持っている人や、美容師からアイリストへの転職を考えている人などは、技術さえきちんと身に付ければすぐにでも働くことができる人材。そのため、即戦力不足に悩むマツエクサロン業界において、ニーズは高いと言えるでしょう。
未経験から始めるチャンスの時期・季節はあるの?
現在のマツエク業界が人材不足であるとは言え、まったくの未経験者でも就職できるの?と感じる人もいるでしょう。そこで、未経験からアイリストの仕事に就く場合について、よりチャンスと言える時期も含めてご説明します。
そもそも未経験でもアイリストは目指せる?
マツエクサロンの求人を見てみると、「未経験者歓迎」としているお店は少なくありません。実際に求人サイトのindeedで、「未経験歓迎 アイリスト」というキーワードを入れて求人検索してみると、6千500件以上がヒットします(2019年12月現在)。
このことからも、美容師免許を持っていて「アイリストになりたい」という気持ちさえあれば、経験がなくてもアイリストとして就職することは可能と言えるでしょう。
未経験でマツエクサロンに就職した場合
「未経験歓迎」としているマツエクサロンではたいていの場合、就職してから最初の1~6ヶ月は研修期間にあてられます。美容師免許を持っている人は、このような研修制度のあるサロンにまず就職して、そこから技術を身に付けていくのも良いでしょう。
未経験からアイリストになる場合の詳しいステップに関しては、過去のこちらの記事も参考にしてみてください。
美容師免許を持っていない人に関しては、まず専門学校などに通うか通信課程を利用するなどして、美容師免許を取得する必要があります。ただしサロンのなかには、働きながらの美容師免許取得をサポートしてくれるお店も、探せばあるよう。その場合、もちろん免許を取得するまでお客様への施術はできませんが、受付スタッフなどとして働きながら知識や技術を学び、アイリストへの道を目指すことができます。
未経験から始めるチャンスの時期や季節は?
マツエクサロン業界は慢性的に人手不足なため、「やりたいと思ったときがチャンス」と言えるかもしれません。「そうは言っても、少しでも就職しやすい時期がいい」という人は、次のような時期を狙うと良いでしょう。
- 新卒者が辞めやすい5~6月
- 年度末退職者が出てくる10~11月
新卒者が辞めやすい5~6月
5月から夏ごろにかけては、新卒で就職したスタッフが退職しやすい時期のひとつ。このため5月から6月頃にかけては、マツエクサロンに限らず、退職希望者の欠員分を補充するための求人が多く見られます。もともと新卒者の枠なので、そこまで経験値が求められない場合もあり、未経験者にとってはより就職しやすい時期のひとつと言えるでしょう。
年末年始の退職者が出てくる10~11月
もうひとつ退職者が増えてくる時期として挙げられるのが、12月から1月にかけて。これは、「どうせ仕事を辞めるなら、年末のボーナス支給の後で」といった理由で退職時期を選ぶ人も少なくないためです。サロン側としても「繁忙期にあたる12月まではなんとか勤務を続けてほしい」と伝えるケースも多いよう。この時期の退職者が分かるのが10月頃であるため、10~11月頃になるとその分の求人が増え、未経験者にとってもチャンスと言えます。
年度末は競争率がやや高くなる場合も
年度末に退職する人も多いので、多くの会社で新年度が始まる前の3月頃も、求人が増えてくる時期です。ただしこの時期は転職者の数も増えてくるため、求人が多い一方で、競争率もやや高くなる可能性も。そのためアイリスト未経験者にとっては、やや不利な場合もあるかもしれません。その他、新卒の採用が多い時期なども競争率は高くなるので、可能であれば避けても良いでしょう。
まとめ
マツエク人気によるサロン数の増加などが原因で、マツエクサロン業界は慢性的な人手不足になっています。そのためたとえ未経験でも、美容師免許さえあればアイリストの仕事に就くことは可能と言えるでしょう。未経験者が就職しやすい時期もありますが、「アイリストになりたい」「せっかくの美容師免許を活かしたい」と思ったときがいちばんのチャンスです。アイリストの仕事に興味がある人は、未経験OKの求人や研修制度が充実しているサロンを調べて、さっそく行動に移してみてくださいね。191031Ena