【マツエク基本技術講座】圧倒的に違う!マスターしたい「かき分け」のコツとは?
技術アップしたいと考えるアイリストの方々は、装着スピードやデザイン力を上げることに夢中になっていませんか。もちろんそれらの技術を上達させることも大切です。しかし他にも注目しなれればならない技術があります。それは、かき分け。今回はアイリストの基本であるかき分けを解説していきましょう。かき分けのコツをマスターすれば、スピードも仕上がりも格段にアップしますよ。
マツエクサロンの基本技術、自まつげの「かき分け」の重要性
これまでにもたくさんの知識や技術について解説してきたBeautéですが、今回はツイザーを使ったかき分けに特化して説明していきたいと思います。かき分けについて細かく解説されている記事は少なく、これまで自己流でされていた方もいるかもしれません。しかしツイザーでのかき分けはコツをおさえることで、施術のスピードアップやきれいなマツエクデザインの完成へと繋げることができます。
今回は次の4つのポイントに絞って解説していきます。
◆刃先の開く幅
◆刃先の位置
◆ツイザーの角度
◆ツイザーの安定
各ポイントをなぜそうしなければならないのか、理由とともに、コツをしっかりと学んでいきましょう。
自まつげの「かき分け」のコツをマスターしよう
かき分けのコツを4つ詳しく解説していきます。
かき分けのコツその①:刃先の幅を狭く保つ
ツイザーの刃先の開く幅はいつも一定に保てているでしょうか。そしてその幅はできるだけ狭く保てていますか。ツイザーの刃先は幅を一定に狭く保つことで、次のようなメリットがあります。
刃先の幅を狭く保つメリット
◆装着済みのエクステが他の毛にくっつくことを防ぐ
◆デザインが乱れない
例えば下の写真のように、広くツイザーの刃先を広げているとしましょう。
刃先を広くした場合、装着する自まつげが見えやすくなります。しかしツイザーの横のまつげを見てみると、何本もまつげ同士が当たってしまっていることが分かります。このように何本ものまつげ同士が触れてしまうと、グルーがまだ乾ききっていない箇所があった場合にまつげ同士がくっつく原因となるのです。また乾ききっていない箇所は、エクステの装着位置がズレてしまう可能性もあり、マツエクデザインがきれいに仕上がらない原因にもなってしまいます。
「仕上がりを確認すると、まつげ同士がくっついていることがある」「きれいに装着したはずなのに、エクステがズレている」という経験がある人は、かき分け時のツイザーの刃先が広くなっていないかチェックしてみましょう。
ではどれくらい刃先は狭く保てば良いのでしょうか。
3〜5mm程度のかき分け幅であれば、自まつげが見えやすい・まつげの重なりが最小限になるという2つのポイントをクリアできています。狭すぎて自まつげの根元が確認しづらいのは、もちろんNG!“まつげ同士をくっつけないこと”と“施術のしやすさ”の両方を満たすためには、根元を確認できる最小限の開き幅を心掛けましょう。
刃先を狭く保つことと自まつげを見えやすくすることの両方を満たすことが難しいケースに、まつげが密集している目元があります。まつげの本数が多い方の場合の練習方法として、つけまつげを2つ重ねて練習する方法がおすすめです。その場合はまつげ同士が上下で重ならないように、少しズラし、よりかき分けが難しい状態にすると良いでしょう。
さらに何度練習してもかき分け幅を狭く保つことが難しい、という人もいるかもしれません。その場合はツイザー選びを間違えているのかもしれません。ツイザーもかき分けを左右する要因です。それぞれの役割に合ったものを選ぶようにしましょう。
かき分けのコツその②:刃先の中央にまつげを置く
装着する自まつげを決定しツイザーでかき分けを行う際、広いた刃先の中央にまつげを位置付けできていますか。
選定したまつげが刃先の片方に寄っていたり触れてしまっていたりする場合は、グルーが他のまつげにくっついてしまう原因となってしまうことも。そのため選定したまつげがツイザーの刃先の中央になるように、刃先の位置を固定する必要があります。
しかし狭い幅でツイザーの刃先を保とうとするほど、ツイザーを持つ手に力が入ってしまい、刃先の位置を固定することが難しいかもしれません。そこでかき分けのコツとして、ツイザーを持つ手の力を抜くことを意識してみてください。ツイザーを軽く持つことで、操作性が良くなり手も疲れにくくなります。もしツイザーを持つ手が疲れる・痛くなるという方は、ツイザーを持つ手に力が入りすぎている証拠です。力を入れずにかき分け用のツイザーを操作する練習を重ねてみましょう。
かき分けのコツその③:ツイザーはまつげにまっすぐにする
まずはこちらの写真を見ていただきましょう。
刃先の幅を狭く保てていますが、ツイザーが横から入っていることが分かるでしょうか。手の位置を動かさずに手先だけでかき分けを行う、または癖で斜めからかき分けをしているという人は注意が必要です。斜めにツイザーを入れたかき分けでは、エクステを装着する自まつげが見えにくくなってしまいます。特に自まつげの根元が確認しにくいことが、写真から分かるでしょう。
ツイザーが斜めに入るかき分けのデメリット
◆装着する自まつげが見えにくい
◆エクステ装着時にツイザーにグルーやエクステが触れてしまう
ツイザーを入れる角度は、上の写真のように“まつげとまっすぐに”がポイントです。まっすぐにツイザーを入れることで、刃先の幅が狭くても自まつげの確認がしやすくなります。エクステ装着のスピードアップのためにも、自まつげが見えやすいかき分けを心掛けましょう。ただし先ほど述べたように、“刃先の幅は狭く”を忘れてはいけません。いくら自まつげが見えやすくても、幅広く刃先を保っていては、まつげ同士がくっつく原因となってしまいます。
かき分けのコツその④:ツイザーがブレないように安定させる
かき分けする手は、きき手と逆の手で行うのが一般的。そのためかき分けのツイザー操作は、慣れるまでブレてしまうことがよくあります。ある程度のブレは慣れるまで仕方ないですが、マツエク施術ではブレが大きいとお客様の目を傷つけてしまう危険も。そのため可能な限り刃先がブレないように、ツイザーを安定させる必要があるのです。
ではどうすればツイザーの刃先がブレないようにできるのでしょうか。その答えは、以前Beautéで紹介しています。
お客様のおでこに手を置かせてもらうことで、ある程度手元を安定させることができます。ただしあくまでお客様に置かせていただいていることを忘れてはいけません。
おでこに手を置く注意点
◆ソフトタッチを心掛ける
◆自分のベストポジションを見つける
◆お客様にとってもベストポジションにする
手の重さは500g程あるそう。手全体の重さをお客様のおでこにかけるのではなく、10~20%程の負担となるよう、ソフトタッチを心掛けましょう。マツエク施術がしやすいベストポジションを見つけることも大切です。手の大きさやツイザーの種類、ツイザーを持つ位置などによって、適切な手の位置は異なります。自分で探し当てるしかないため、練習あるのみです。またお客様のおでこの形や目の位置でも異なるため、お客様個々に合わせてベストポジションを見つけることも必要になります。
そして手の置く位置を決めたら、お客様にとって不快でないかお声がけをして確認をしましょう。施術中もお客様の負担になっていないか、気にかけるようにしておくと安心です。
かき分けの手元を安定させる練習には、一定時間ツイザーの位置と幅をキープする練習がおすすめ。
②まつげは刃先の中央に
③まつげに垂直にツイザーを入れる
上記3点をおさえて、ブラさずに3秒キープする練習を始めてみましょう。手の力を抜いて、自分が楽にかき分けできる姿勢や手の位置が見つかれば、3秒も難なくキープできるようになるはずです。
まとめ
かき分けのポイントは「刃先の幅・刃先の位置・ツイザーの角度・ツイザーの安定性」の4つです。かき分けのコツをおさえて、力を入れずに行えるようになるまで、何度も練習を重ね試行錯誤してみてくださいね。