梅雨時期・湿気でジメジメ…気温や湿度別マツエクグルーの選び方

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梅雨から夏にかけての時期は、「マツエクグルーが扱いづらくなる」「ドロっとしやすい気がする」など、グルーの変化を感じる人も少なくない季節です。ベテランのアイリストなら、その時期のグルーの状態を見極めたうえで、グルーの扱いづらさを技術力でカバーできることもあるでしょう。しかし、技術だけではどうにもならない場合は、使用するグルー自体を見直してみる必要があるかも。今回は、気温や湿度によってどのようなグルーを選べば良いのか解説します。これからの季節の参考にしてみてくださいね。

気温によるグルーの選び方

みなさんご存知のように、マツエクグルーは、気温や湿度の変化によって影響を受けやすいのが特徴です。まずは、気温の変化に応じたグルーの選び方・見直し方についてご説明しましょう。

そもそもグルーは、25〜28℃前後の環境下で使用することを前提に、完全硬化時間を設定されています。そのため、この温度の範囲からあまりに逸脱すると、グルーの状態や硬化速度も変わってくる可能性があると考えましょう。

気温が高い場合

梅雨から夏場にかけては、室内の気温が高くなりやすいばかりか、開店中のみ冷房をつけることで、グルーが置かれる環境に気温差が生じやすくなります。グルーは気化点が非常に低く、気温の高い環境では蒸発しやすいのが特徴。また、急激な気温変化も、グルーが劣化する原因のひとつでもあります。
グルーが劣化してしまうと、当然、そのグルーが持つ100%の力が出せなくなるので、グルーの硬化速度やモチも変わりかねません。そこで、気温の高い季節に使用感が変わったと感じたら、まずはグルーの劣化を疑いましょう。劣化を防ぐため、グルーの保管方法を見直すこともおすすめです。

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気温が低い場合

一方、室内の気温が低い場合は、通常より硬化しにくくなる可能性があります。たとえば夏場でも、サロン内で冷房の温度を下げていたり、グルーを冷蔵庫保管したりすることで、グルーの置かれている空間の気温が下がるケースは考えられるでしょう。
もし、「グルーがいつもより固まりにくい気がする」と感じたら、普段使っているグルーよりも、硬化速度がやや速いものを試してみてください。

湿度によるグルーの選び方

まずは気温がマツエクグルーに与える影響についてご説明しましたが、それ以上にグルーの状態を左右しやすいのが、室内の湿度です。ご存知のとおりグルーは、主成分のシアノアクリレートが、水分に反応することで硬化する性質を持ちます。
なお、グルーは湿度40~70% の環境で使用するのが理想。そのため、サロン内の湿度がこの基準の範囲から逸脱したり、それまでと大きく変わったりすると、グルーの使用感にも影響してきます。

湿度が高い場合

室内の湿度が高いということは、グルーがそれだけ空気中の水分に反応しやすくなるということです。そのため、湿度が高いとグルーは粘り気が増し、硬化速度も通常より速くなります
もし梅雨時期に、「グルーがドロっとしている」「硬化が速すぎて扱いづらい」と感じるようであれば、普段使っているものより、硬化速度が遅めのものを試してみましょう。湿度が高いと、もともと硬化速度が遅いグルーでも硬化が速まるため、結果的には“いつもと同じくらいの硬化速度”になり、違和感なく施術ができます。

湿度が低い場合

一方で湿度が低い場合は、空気中の水分量が少ないということなので、グルーの硬化速度は遅くなります。そこで、梅雨に「グルーがサラサラしていて、硬化も遅い気がする」と感じたら、普段使っているグルーより硬化が速めのものを試してみましょう。
なお「なぜ梅雨時に湿度が低くなるの?」と疑問に思う人もいるかもしれませんが、梅雨や夏の時期は、エアコンを効かせすぎるせいで、室内が乾燥してしまうこともあります。そのため梅雨から夏にかけての時期でも、硬化が遅いようであれば「室内の乾燥」も疑ってみて、グルーを選ぶことをおすすめします。

その時期に合ったグルーを探すには

ここまで、気温と湿度の変化に着目して、グルーの選び方をご説明してきました。けれど中には、「今のグルーより硬化が遅いものと言われても、メーカーによっても差があるし、どれを試せば良いのか分からない」という人もいるでしょう。
そこで、希望に近いグルーを手早く見つけたい場合は、グルーのポジショニングマップを活用するのもおすすめです。

出典:アイラッシュガレージ 2019年版カタログ

グルーマップでは、さまざまなグルーの粘度や硬化速度が数値順に並べられているのが特徴。さまざまなメーカーから出ているグルーを比較しているものもあるので、求めているグルーに近いものを、ひと目で見つけることができます。

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まずは環境を整えることも大切

梅雨時期にマツエクグルーの扱いづらさを感じた場合、状況に応じてグルーを変えてみる方法についてご説明しました。ただしそれ以前の大前提として、「サロン内の環境を一定に保つ努力をすること」が何よりも大切です。
もちろんどちらのサロンでも、気温や湿度のコントロールには気をつけているでしょう。それでも、スタッフが揃ってグルーの微妙な変化を感じる場合などは、今一度、サロン内の環境管理がきちんとできているかも見直してみてください

グルーにとって最適な環境とは

前述のように、グルーを使用するには、以下の環境が望ましいとされています。

温度:25℃~28℃

湿度:40~70%前後

ただしもちろん、グルーのことだけを考えてサロン内の気温や湿度を設定するわけにはいきません。実際には、お客様やスタッフが心地良いと感じる気温・湿度も意識する必要があります。
人が快適に過ごすという観点で見ると、梅雨から夏場にかけての場合、室温25~28℃、湿度55~65%に設定するのが理想的です。サロン内のエアコンや除湿器の設定がこの範囲内になっているか、今一度見直してみてください。さらに、施術スペースの近くに室温時計を置き、室内の温度や湿度が本当に適切に保たれているかどうかを毎日確認すると、より安心です。

グルーの保管方法を見直す場合は

気温の上昇によるグルーの劣化を防ぐには、グルーの保管方法の見直しが必要な場合もあります。グルーは18~23℃の冷暗所で保管することが望ましいので、梅雨から夏場にかけては、化粧品用の冷蔵庫を活用するのもおすすめです。ただし化粧品用冷蔵庫を使用する場合は、グルーの容器内に結露が発生しないよう、冷蔵庫内と室内との気温差に注意する必要があります。

まずはこれらのことに注意し、施術環境を万全に整えましょう。それでも気温や湿度の影響で「グルーが扱いにくい」と感じる場合は、グルー自体を見直し、その時期に合ったグルーに変えてみてください

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まとめ

毎日のように雨が続いて湿度が高くなるうえ、気温も上がったり下がったりしがちな梅雨の季節は、マツエクグルーの使用感も変わりやすい季節です。まずはサロン内の環境を一定に保つ努力が大切ですが、それでも万全ではない場合は、使用するグルーを季節に応じて変えてみましょう。商材の力を上手に借りることで、施術レベルが保てることもあります。お客様に、いつもと変わらないレベルの施術を提供するためにも、環境や商材を一度見直してみてくださいね。200517 Ena

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