マツエク後にお風呂に入って良いタイミングは?グルーのメカニズムを把握しておこう
主婦の方から学生さんまで、さまざまなお客様が来店されるマツエクサロン。その生活スタイルは十人十色で、毎回オープン時間に合わせて予約をし、その後お出かけを楽しむお客様もいれば、仕事や学校帰りに施術を受けられるお客様もいますよね。しかし、どの時間の施術でも気になるポイントといえば、「マツエク後、いつからならお風呂に入っても良いの?」という問題。今回は、グルーのメカニズムから、マツエクを濡らさないようにすべき時間について勉強していきましょう。
マツエク後、お風呂に入るタイミングは?
早速ですが、マツエク施術後、どのくらい時間が経てばお風呂に入っても良いのでしょうか?これまでは施術後24時間以内は顔を濡らさないよう推奨していましたが、今はメーカーによりグルーの硬化時間が多様化しています。マツエクを長持ちさせるために重要なのは、使用したグルーの硬化時間の目安をお客様にきちんとお伝えし、その間は顔を濡らすことがないよう徹底してもらうことです。まずはお店で使用しているグルーの硬化時間を把握し、お風呂に入っても大丈夫な時間を適宜ご案内してあげるようにしましょう。
ただ、
「なぜ、マツエク後のお風呂は時間を空ける必要があるの?」
「できればすぐ入りたい…」
「シャワーなら大丈夫ですか?」
など、注意喚起する理由を尋ねられたとき、あなたなら知識のないお客様に対して、きちんと理由を説明できるでしょうか。みなさんご存知の通り、その理由はグルーの硬化時間と関係があります。次の項目で、改めてグルーのメカニズムによる硬化時間について振り返ってみましょう。
施術後マツエクを濡らしてはいけない理由とは?
マツエク装着後は、グルーが完全硬化するまでに数時間を要します。もし、完全に硬化するまで待てず、お風呂に入ってしまった場合に考えられるリスクについて、確認していきましょう。
1.マツエクの持続力低下
グルーは、まつげや空気中の水分と反応することで徐々に硬化が進みます。水分と反応しやすい表面部分から硬化していくため、
◆グルーの表面部分が硬化する中期硬化
◆グルーの中心部分まで硬化する完全硬化
という2つの段階があります。
中期硬化の間に大量の水分が付いてしまうと、グルーの表面が必要以上に固まってしまうため、内部まで乾きません。内部までしっかり硬化できていないと、マツエクのモチに影響を及ぼすのはもちろんのこと、向きが変わることでデザインに差異が出てしまったり、向きによっては眼球にエクステが刺さったりといった可能性も考えられます。そのため、施術後完全硬化するまではお風呂に入ったり顔を洗ったりするのを避けてもらう必要があるのです。
さらに詳しく理解するなら、グルーの硬化原理についての過去記事をチェック!
2.白化現象発生の可能性
出典:いつもは大丈夫なのに、突然グルーが白くなるのはなぜ??『白化現象』を理解しよう
白化現象とは、マツエクのグルーが白くなってしまうこと。白化現象が起こる原因はいくつかありますが、硬化前に水分が付着することでも起こり得るため、完全硬化前にお風呂に入ることが原因になることもあるでしょう。グルーは意外とデリケートで、顔を濡らさなくても、お風呂の湯気などでも起こる可能性があります。一度白くなると、もう元の色には戻せません。自まつげや通常のグルーは黒っぽいケースが多いため、グルーが白いと不自然で、見栄えも悪くなってしまいます。せっかくお金と時間をかけて美しく仕上がったはずのマツエクが、当日お風呂に入っただけで崩れてしまうなんて、お客様自身はきっと想像もしていません。カウンセリング時にはグルーの硬化時間と併せてご案内する必要があります。
白化現象についてはこちらの過去記事が参考になります。
お客様にはどう伝える?
施術後すぐのお風呂を避けて欲しい理由を尋ねられた場合、上記の内容を簡潔に伝えてあげましょう。どのお客様に対しても、
「グルーが完全に乾いていない状態で水に濡らすと、持続力への影響はもちろん、グルー自体の色が変わることもあります。マツエクを長期間綺麗な状態で楽しんでいただきたいので、〇〇時間はできるだけお風呂に入ったりシャワーをしたり顔を洗ったりしないようにしてくださいね」と説明しておくと親切です。
施術当日の洗顔の必要性も伝えよう!
完全に硬化するまではお風呂に入るべきではありませんが、施術当日お風呂に入らないことは衛生上良くありません。マツエク施術当日は、目元の衛生上、きちんと洗顔してもらうのがベストです。しかし、硬化時間を気にするあまり「マツエク当日はクレンジングや洗顔しないようにしている」というお客様もいるかもしれません。しかし、目元が不衛生な状態が長くなればなるほど、目元トラブルのリスクも高くなります。完全硬化時間をお伝えすることと合わせて、施術当日のクレンジングや洗顔の必要性をお客様にきちんと伝える必要があるでしょう。
マツエクをより長持ちさせるために
最後に、さらにマツエクが長持ちする方法をご紹介します。カウンセリング時や施術中に、お客様へお伝えし、アフターケアの重要性を意識してもらいましょう。
こすらない
マツエク中は摩擦がNGということは、アイリストには常識ですよね。クレンジングや洗顔時も目をこすらないよう、優しく力を入れなければいけません。特に横方向への力にマツエクは弱いため、上から下に向かって、丁寧に指を動かすことがポイントです。見落としがちなのですが、うつぶせ寝も要注意!寝ているときに圧力がかかったり、無意識にベッドや布団に顔をこすりつけたりしてしまい、マツエクが取れやすくなるでしょう。寝ているときの姿勢は不可抗力な部分もあるかもしれませんが、寝るときの向きを意識してもらうことも大切です。
クレンジングはマツエク対応品を使う
マツエクにオイルクレンジングがNGだったのは少し前のこと。最近はマツエクに対応できるオイルクレンジングがたくさん販売されています。お客様にはその旨もご案内したうえで、サロンで販売しているマツエク専用のクレンジングやドラッグストアで購入できるクレンジングをご紹介すると良いでしょう。
マツエク対応のクレンジングについてはこちらの記事をチェック!
シャワーを直接顔に当てて流さない
洗顔やクレンジングの際、シャワーを直接顔に当てないようにすることもポイントです。シャワーの水圧によりマツエクが取れやすくなったり、向きが変わりやすくなったりしてしまいます。手のひらや洗面器にお湯を溜め、優しく洗い流してもらうようお願いしましょう。
洗顔料の選び方や洗い方…グルーが乾いたあとの洗顔についてはこちらから!
お風呂の後はドライヤーで乾燥
硬化後はお風呂に入って顔を濡らしても、問題ありません。しかし、濡れているまつげは、マツエクの重さにより向きが変わりやすくなります。お風呂から上がったら、髪の毛を乾かすついでに下から軽くドライヤーを当ててもらうよう、お客様にアドバイスしてみましょう。その際、熱風だとマツエクにダメージがかかるため、必ず冷風に切り替えることが重要です。
定期的にブラッシング
アイリストのみなさんも、朝起きたときにマツエクがバラついていた経験はありませんか?そのままだとマツエクのカール力が弱まってしまいます。スクリューブラシを使ってブラッシングしてもらうと、長い期間綺麗なカールを楽しんでいただけるでしょう。スクリューブラシは、100均やドラッグストアでも簡単に購入できるアイテムです。ぜひおすすめしてみてください。
ホームケアアドバイスについてはこちらの記事もチェックしてみてください。
まとめ
お風呂に入るタイミングとその理由について、詳しく紹介しました。マツエクの持続力は、アイリストの技術はもちろん、お客様自身のアフターケア次第で大きく変わります。せっかくお金や時間を費やして手に入れた美しい目元を、綺麗な状態で長く楽しんでいただきたいですよね。アフターケアの大切さをきちんと伝えられるよう、意識していきましょう。「ここのサロンは、知りたい情報をきちんと伝えてくれる!」と信頼してもらえることが、ワンランク上のサロンに成長する秘訣です。201008Ess
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