【接客の悩み】反応や表情が読み取れないお客様の対応方法とは?
サロンにご来店くださるお客様の中には、反応や表情から気持ちを読み取ることが難しい方もいるのではないでしょうか。どう思っていらっしゃるのかが分からずに、接客に困ってしまったという声を聞くことは少なくありません。では、こうしたときには、どのように対応すれば良いのでしょうか。今回は、反応や表情が読み取れないお客様の対応方法について解説していきましょう。
お客様の反応が薄い…その理由は?
アイリストがお客様に投げかけた質問に思ったようなリアクションがない場合もあります。では、そんなお客様の心理状態はどのようになっているのでしょうか、考えてみましょう。
緊張している
初めての来店で緊張しているというお客様は少なくありません。どのように施術が進んでいくのか、どんな人が担当してくれるのか、不安や緊張から反応が薄くなってしまうという場合もあるでしょう。また、初対面は誰しも多少の緊張はするもの。経験の少ないアイリストの場合は自身が緊張していることで、お客様にリラックスしていただけていない可能性もあるかもしれません。
要望の伝え方が分からない
マツエクデザインに限らず、自分のイメージを相手に伝えることはなかなか難しいもの。その日の施術でのご要望を伺ったときにお客様の反応が薄い場合は、どのように伝えようか考えている可能性もあります。また、お客様によっては全くイメージがわいていない場合もあるため、どのような状態なのか見極めも必要でしょう。
サロンなどでは最低限の会話で済ませたい
サロンでの過ごし方はお客様によって異なります。話をたくさんしたいお客様もいらっしゃれば、会話はできる限り最低限で済ませたいという方もいるでしょう。どんな時間の過ごし方をするかはお客様の自由なため、アイリストはできるだけご要望にそった対応を心掛けたいところです。
ニーズと合っていない提案をされている
アイリストからの提案を受けてもお客様の反応が薄いときには、ニーズにそえていない可能性があります。お客様からいただける情報が少ないと、正確なイメージの疎通は難しいもの。正確にニーズが汲み取れていないときには、会話のキャッチボールもうまくかみ合わないことが多いため注意しましょう。
お客様が話しだすタイミングがない
接客の基本はお客様のお話を聞くことですが、言葉数が少ない方とは会話が思うように続かず、矢継ぎ早に話を進めてしまう場合もあるでしょう。こうしたときには、会話の主導権がお客様にないため、話しだすタイミングを逃してしまっている可能性も考えられます。不自然な沈黙でなければ、多少の間も大切でしょう。
表情から反応が読み取れないときに心掛けたい、接客ポイントは?
接客方法には正解がありません。しかし、反応が読み取れないお客様への接客の場合には、次のようなポイントをぜひ心掛けてみてください。
距離感は少しずつ縮めていく
コミュニケーションにおいて、心地良い距離感は人それぞれ異なります。そのため、ご来店いただいたお客様がどういった対応を好むのかは、すぐには分からないものです。もちろん、これまでに数多くのお客様に接している熟練のアイリストであれば対応力もあり、適切な距離感も素早く見つけられるでしょう。しかし、対応力に不安が残るアイリストの場合はカウンセリングから施術、クロージングとサロンに滞在いただく時間全体を使って少しずつ距離を近づけて信頼関係を築いていっても良いでしょう。
思い切って聞いてみるとスムーズに進むことも
お客様がアイリストの問いかけに対して思っていることは、お客様自身にしか分かりません。そのため、きわめて単純な方法ですが、お客様から返答がない場合には考えを直接聞いてみるとスムーズに進む場合もあります。「今どのようなことを考えていらっしゃいますか?」と、できるだけ語尾はやさしく質問すると、意外にお客様の考えを知れるかもしれません。お客様のニーズを正しく把握する上でも、ときにははっきりと聞いてしまったほうが良いでしょう。
クロージングでも焦らない
新規でご来店くださったお客様から、次回のご予約を入れていただけたらプロとしては嬉しい気持ちになりますよね。サロンによっては、次へとつなげるセールストークを必須としている店舗もあるでしょう。しかし、コミュニケーションが密に取れていないお客様に次のご予約を求めすぎると、かえって気持ちが離れてしまう場合もあります。そのため、まずはご満足して帰っていただくことを優先したほうが良いクロージングもあるでしょう。ご満足いただければ、その後のご来店や口コミでお客様の友人や家族がご来店くださる可能性も残されます。ご来店後のアフターフォローなども有効に利用していきましょう。
お客様からニーズを引き出すためにできることとは?
ここからは、反応が読めないお客様からニーズを引き出すために心掛けたい姿勢や事前の準備にはどのようなことがあるのか確認していきましょう。
お客様に興味・関心をもつ
どんな人でも自分に興味や関心を持ってもらえることは嬉しいものです。たとえ気持ちを率直に言葉にしないお客様だったとしても「知りたい」という気持ちで接すれば、さまざまな情報が目に入ってきやすいでしょう。たとえば、お客様がお持ちのバッグや身に着けているアクセサリーなどの外見情報も人となりを語るひとつのツールです。また、「今日のグレーのセーター素敵ですね。普段からモノトーンなコーデが多いのですか?」など、アイテムをきっかけとして、パーソナルな情報へと会話を進めていくことも可能です。話しやすいところから会話をスタートさせることで、お客様主導の会話も進めやすくなるでしょう。
視線をそらせる場所をつくる
会話のきっかけを生む方法として、サロン内に季節のディスプレイを置いたり、おすすめの商品を飾ったりするスペースを設けることも効果的です。お客様が商品のほうへと視線を移せば、商品に関心があることが分かり「ケア商品などにも興味がありますか?」などのお声掛けも可能です。また、キャンペーン情報などもテーブルや壁など目に入りやすい場所に掲示しておくと、気になったお客様の方からアイリストへ質問しやすくなるでしょう。お客様から尋ねてくださることで、アイリストもニーズに的確に応えていきやすくなります。お客様主導で会話を進められるひと工夫として取り入れてみると良いでしょう。
お客様の話やニーズを引き出す質問力を磨く
人は自分の話を聞いてもらえた、分かってもらえたと感じると信頼する性質があるといわれています。サロンにご来店くださる以上、どんなに反応が読み取れないお客様であっても、まったくお話をしたくないということはあまり考えられません。そのため、できるだけお客様に気持ちよくお話していただけるような質問力を磨いておくことは大切です。「かわいい系にしたいです」というお客様であれば「かわいい系ですね。たとえば、芸能人や著名人の中だとどんな方に近いイメージでしょうか?」と伺えば、より具体的にかわいい系について話が膨らみます。お客様が発した言葉の先にある、より具体的なニーズに注目するような質問ができると会話もはずみやすいでしょう。
まとめ
どんなお客様にもぴたりとはまる接客テクニックというものはなかなかありません。そのため、一人一人のお客様と向き合っていく経験を重ねて、洗練させていくことが大切です。マツエクの技術と同じように接客スキルもすぐに身につくものではありませんが、さまざまな工夫を繰り返しながら、焦らず上達させていきましょう。201221Etm