目元がかゆくなりやすいお客様の施術、気をつけるべきポイントは?
目元が敏感、アレルギーがあるなど、マツエクはつけられるけど目元がかゆくなりやすいというお客様も少なくないですよね。アレルギー症状が出ているときには、マツエク施術を控えていただくのが基本。ただし、目のかゆみという症状は花粉症によるものだけではなく、その他のアレルギーや単に装着したエクステへの違和感から起こる場合もあるごくありふれた症状です。目がかゆくなりやすいお客様への装着の知識として、気をつけるべきポイントについて押さえていきましょう。
目がかゆくなりやすい人への施術①根元の距離
装着したエクステがまぶたを刺激する、またはエクステそのものの装着感などによって、かゆみや違和感を引き起こすこともあります。根元の位置が近い場合、
- 根元が浮くとまぶたに触れ、チクチクしやすくなる
- 根元まできれいに洗いにくく、アイシャドウやアイラインのカスが残りやすい
というデメリットがあり、目元が敏感で元々かゆくなりやすいお客様には避けておきたいところです。まずは、エクステを装着する位置について見ていきましょう。
根元の距離を広くとってエクステを装着する
まず気をつけたいのが、マツエクを装着する位置。まつげの根元に近ければ近いほど、違和感につながりやすい可能性があるため、根元の距離を通常装着時よりも少し広めにとりましょう。どのくらい離すかは、根元がどれくらいまぶたにかかっているかにもよりますが、通常装着時のベストな位置よりもプラスに0.5mmほどが目安です。
ちなみにBeautéでは、根元から1~1.5mmほど離してエクステを装着するのが通常装着時の適切な間隔としているため、広くとる場合の距離は1.5~2.0mmといったところ。あまり広くし過ぎると、カールがだれやすくなったりデザインが崩れやすくなったり、ときには違和感の原因になることもあるため、微妙な調整が必要になるでしょう。お客様の目元とのバランスを考慮しつつ、間隔を普段よりも少し広めにとるようにしてください。離して装着することで、クレンジング剤や洗顔料がまつげの根元に届きやすくなり、清潔さを保ちやすくなるのもメリットのひとつです。
目頭を空けてエクステを装着する
特に目頭部分がかゆくなりやすいというお客様もいるかもしれません。かゆみを感じやすいお客様には、目頭部分を空けたデザインを提案してみるのもひとつの方法です。通常は目頭から5mmほど離して装着しますよね。その理由は、産毛が多い目頭はエクステを装着すると、産毛が引っ張られたような感覚となり、かゆみや違和感につながりやすいから。
目のかゆみが出やすいお客様なら、通常よりも長めに空けるようにすると良いでしょう。具体的に〇mm空けるというのではなく、目頭にある長さが十分でハリやツヤのある健康なまつげから装着し始めるのがポイントです。目頭の違和感を軽減できるうえ、目をかくことで傷んでしまった目頭周辺のまつげをお休みさせることができます。目頭が空いていても違和感のないデザインを提案できると良いでしょう。
目尻側はデザインに影響を与えやすいため、ある程度は装着しなければならないかもしれませんが、目頭と同じく、目尻側にある健康なまつげを一番端の装着毛とすることが違和感軽減のポイントになります。
目元がかゆくなりやすい人ヘの施術②本数や長さなど
続いては、装着するエクステの本数や長さです。
本数や長さは控えめにしたナチュラルデザインがベスト
ダニやホコリ、花粉が原因でアレルギーが起こるお客様の場合、まつげにアレルゲンが付着することで、アレルゲンが目に入り、かゆみが生じます。その場合、本数が多い、長いなど、目元にボリュームがあればあるほど、まつげの密度が高くなる、つまりアレルゲンの付着する箇所が多くなり、洗いにくくもなってしまうでしょう。また、自まつげに対してボリュームのあるエクステを装着した場合、目をかいてしまったときに抜ける自まつげの量も多くなるなど、ダメージが大きくなってしまいます。
アレルギー反応が収まっても、目をこすりすぎてたくさんの自まつげが抜け落ちてしまっていると、今後マツエクが楽しめなくなってしまうかもしれません。目元がかゆくなりやすいお客様は、無意識にかいてしまうことを前提として、本数や長さは控えめにしたナチュラルデザインにしておくのがベストです。お客様の希望を考慮しつつ、できるだけナチュラルなデザインを提案してみると良いかもしれません。
目元の清潔も重要!アイシャンプーを習慣にするのもおすすめ
目元のかゆみは、もしかすると目元が不衛生になっているのが原因かもしれません。マツエクをしていると、まつげの根元まで洗うのが難しい、取れてしまいそうで不安などの理由から、しっかり洗っているつもりでもアレルゲンやアイシャドウ、アイラインなどが目元に残り、完全にきれいになっていない可能性も十分にあります。マツエクをしているお客様には、アイシャンプーでまつげの根元まできれいにしてもらうのがベスト。
アイシャンプーには、
- まつげの根元まできれいに洗える
- 目にしみない処方で作られている
- マツエクのモチを高める
- まつげダニを防止する
といった役割があり、マツエクを装着するうえでのメリットもたくさんありますよね。アイシャンプーのメリットをカウンセリングの際にきちんとお伝えすることに加え、視覚でアイシャンプーの良さを訴えるPOPなども用意しておくと良いかもしれません。マツエクを装着する前にはアイシャンプーで目元の汚れを除去するオプションメニューを、さらに自宅でのスキンケアにアイシャンプーを取り入れてもらえると、目元の清潔さを保ちやすくなるでしょう。
▼アイシャンプーを提案する方法についてはこちらの過去記事が参考になります。
目が敏感になっている時期はグルーアレルギーを発症する可能性も!
グルーが硬化するときに発生するホルムアルデヒドに対するアレルギー(グルーアレルギー)を発症する可能性もあります。マツエクのあとは毎回目がかゆくなるというお客様は、もしかするとグルーアレルギーかもしれません。また、普段のマツエク施術でグルーアレルギーを発症していないお客様でも、花粉症の時期の敏感な目元にマツエク施術することで、グルーアレルギーが誘発されることもあるようです。アレルギー反応は体調によっても左右されるため、アレルギー反応が出ている時期は、アレルギー発症のリスクのあるマツエク施術は避けた方が良いでしょう。お客様の状態を鑑みたうえで、ときには施術をお断りする必要もあるかもしれません。
▼花粉症×マツエクについてはこちらの過去記事をチェック!
▼グルーアレルギーについてはこちらの過去記事が参考になります。
まとめ
カウンセリングの際に「これまでの施術で違和感があったことがある」と回答されたお客様には、目元にかゆみについても確認し、それに対応した施術をしてあげる必要があるでしょう。もちろん違和感の軽減だけでなく、限られた条件下でお客様が希望されるデザインにどこまで近づけられるかがアイリストの腕の見せどころです!とはいえ、アレルギー反応の症状が出ているときには、リスクを考慮してマツエクをお休みしてもらうのがベスト。お客様の状態により、臨機応変に対応できると良いでしょう。210330Ess