カラダが資本のアイリストだからこそ!絶対に入っておきたい保険・年金とは?初級編
アイリストはカラダが資本。厚生年金や健康保険など、会社勤めなら保証されるものでも、個人サロンだときちんと加入できていなかったり、「本人で自由に」というサロンも多い現状。カラダを壊してしまったら、働けなくなったら…そんなときに入っておくべき「保険」の種類や考え方を学んでおきましょう。
年金・保険とはなにか?どれくらいもらえる?
最初は基礎知識から。年金と保険、どちらも聞き馴染みのある単語ですが、本当のところをご存知でしょうか。年金・保険とはなにか?から解説していきます。
公的年金保険は2種類ある
年金とは、年金受給年度になると国から支給される金銭のこと。
年金は「国民年金保険」と「厚生年金保険」に加入していれば支給されます。
国民年金保険
「国民年金保険」は20~60歳まで、全国民が加入を義務付けられており「いつの間にか入っていた!」という人もいるかもしれませんね。その通り、年金は働いている人しか受給できないイメージがありますが、無職・フリーターでも専業主婦でも受け取れます。
「国民年金」は別名、基礎年金。年金制度のベースはここにあると考えましょう。
実際に受け取る年金には、基礎年金に厚生年金がプラスされています。
厚生年金保険
厚生年金は前述の「厚生年金保険」に加入している人が受け取れる年金のこと。対象者は会社員やサラリーマンなどとなります。「厚生年金保険」は企業が加入する保険であるため、個人加入はできません。とはいえ、個人事業主でも従業員が常時5人いる場合は加入が義務付けられており、従業員が4人以下でも2人以上が加入に同意すれば、申請の上任意加入ができます。
相当小規模なサロンでない限りは、ほとんどの勤務先が「厚生年金保険」に加入していると考えてよさそうです。アイリストに限れば、「個人サロンを経営し、従業員が自分しかいない」場合は厚生年金保険に加入できません。一般的には手続きなしで加入しているもの。こちらも「いつの間にか入っていた!」といった保険ですが、加入のある・なしで年金額が変わってきます。個人サロンをこれから経営もしくは予定するアイリストは留意しておきたいですね。
実際にいくらもらえるのか?という話はのちほど説明しましょう。
健康保険も2種類ある
次は、健康保険についてお話しします。年金と同様、国民全員が加入を義務付けられている健康保険。こちらは日本国籍を取得している人であれば、年齢・職業関係なく全員が加入している保険です。
では、自身がどのような健康保険に加入しているかご存知ですか?
健康保険は大きく分けて「社会保険」と「国民健康保険」の2種類あります。
「社会保険」は、企業が加入する保険です。個人で働くアイリストや勤務先が社会保険に加入していない場合は「国民健康保険」に加入します。
健康保険に加入するとどうなるの?という疑問ですが、病院などの医療機関にかかった際、みなさんは加入者であれば所有する保険証を提示しますよね。すると、医療費が全額支払いではなく、3割負担になり安く済みます。
どれくらいもらえる?
では、年金保険と健康保険に加入していればもらえる金額についてご紹介しましょう。まずは、【健康保険】の項目でお話した国民健康保険と社会保険ですが、もらえる金額はありません。医療費控除(医療費が少なくなっている)という形で保険の恩恵を受けていると考えましょう。
もらえるのは年金の方。
国民年金保険・厚生年金保険それぞれの合算が支給年金額となります。原則65歳が支給開始年齢であるため、65歳からこちらの金額がもらえますよ。
・国民(基礎)年金→約5万円
・厚生年金→約15万円
ちなみにこちらは平均額。20歳から60歳まで途切れることなく年金を納めた場合で、途中「学生だったから」という理由などで年金を納めない“学生納付特例”を適用していれば、この平均額から減額されます。厚生年金は、厚生年金保険に加入が必須。
未加入者であれば、この額はすべて受け取れません。途中、結婚などで配偶者の扶養に入り、厚生年金を被扶養者として支払ったとしても、上記の平均より少ない金額となるのです。
「少ない…」と不安に思う人も多いでしょう。その通り、実は何もしなければ老後のお金はこの程度しかもらえません。また、このデータは2016年に厚生労働省から発表されたもの。少子化の影響もあり、今の若い人たちがいざもらうときには、これからさらに減額されていることが予想されます。
そこで、今回お話したいことが「アイリストにおすすめしたい個人加入する保険」です。個人加入の保険に入っていれば、年金を増やせたり、例えば働けなくなったときにも給与の代わりとなるお金を手に入れることができます。
ここまでは公的な年金・保険についてご紹介しました。
次は個人加入する保険の概要を説明しましょう。
個人加入する保険
その名の通り、個人で加入する保険のこと。先ほどから説明している「企業が加入する保険」ではないため、自分自身の働き方・給与・ライフスタイルに合わせた保険が選べます。
保険の種類は医療保障を手厚くする「生命保険」、年金額が増やせる「年金型保険」など多種多様。支払い方法も複数種類から選択でき、それぞれで「利率」が変わってきます。
「利率?年金型保険…?」保険に関連した言葉は、普段聞きなれないため難しく感じますよね。かみ砕いてお話ししていきます。
保険料金の支払い方法の種類
支払い方法にはいくつか種類があります。くわしく以下にまとめました。
・月払い
・半年払い・半年一括払い・ボーナス払い
・年払い・年一括払い
・予納・前納
・一時払い
こちらが主な5種類。ここでは、この中でも一般的とされ、さらにアイリストが支払う種類として選ぶケースが多い3種類を説明します。
月払い
月に一回、保険料を支払う方法です。月額払いともいわれます。アイリストに限らず、多くの保険を利用する人が支払い方として選択するものがこの方法。文字通り、毎月保険料を支払っていきます。
年払い
月払いに対して、年単位で支払う方法がこちら。年一括払いともいわれ、年に一度その一年分の保険料を損保・保険会社に支払います。
月払いと異なる点は、1年分を一括で納める分、月払いよりも利率が高いため、総支払額が安くなります。まとめて支払うことによるデメリットはなく、年の途中で保険を解約した時にも、未経過分の保険料が返ってくるので安心です。
一時払い(一括払い)
この支払方法は、保険加入を行うと同時に支払いを済ませる方法。払う機会を一度きりに抑えたものが、一括払いです。一括払いは主に貯蓄タイプの保険商品で多く使われる支払い方法。この支払い方が最も利率が高く、トータルの支払額を抑えることが出来る方法です。
そして説明の中にある「利率」ですが、これは高ければ高いほど保険加入者にメリットがあります。つまり、お得な保険という仕組みです。
利率については説明すると長くなるので、簡単なポイントを押さえておきましょう。
・利率が高い=返送額が高い
・利率が高い=保険料が安い
まずはこれだけを知っておくと、保険の仕組みが把握でき、さらにたくさんの種類がある保険から自分にぴったりのものを選べるようになります。
アイリストが入っておくべき保険・年金とは
個人で加入できる保険があり、支払い方法の種類も押さえた、となればアイリストが入っておくべき保険・年金が気になりますよね。次は、入っておきたいおすすめの保険・年金を「こんなときに便利」というケースとともにご紹介します。
女性特有の医療保険
病気や怪我をした際に保険金が受け取れる医療保険。
この中には女性特有の医療保険というものがあり、女性ならではのがんや病気に罹ったら通常の医療保険よりも高額な保険金がもらえる仕組みとなっています。
とある保険会社の、一般的な医療保険と、女性特有の医療保険のプランを並べて、その差を比較してみましょう。心筋梗塞と乳がんを患い、入院した場合に支給される保険金です。
|
一般的な医療保険 |
女性特有の医療保険 |
心筋梗塞の場合 |
日額10,000円 |
日額10,000円 |
乳がんの場合 |
日額10,000円 |
日額15,000円 |
一般的な医療保険でも、「乳がん」や「子宮頸がん」などの女性が罹る病気のカバーはできますが、女性特有の医療保険だとそれが手厚くなることが分かります。
2012年に独立法人「国立がん研究センター」が作成したデータによると、乳がんは日本女性が罹るがんの中でもトップ。14人に1人は乳がんになると言われています。アイリストに限らず、女性であれば加入しておくべき保険ではないでしょうか。
また、女性特有のがん・病気の他に妊娠時に役立つこともあります。重度のつわりや赤ちゃんが早く産まれそうになってしまう切迫早産、帝王切開での出産には、医療費・入院費補填として保険金がもらえることも。
先ほどの説明にもあった通り、健康保険では医療費負担が軽減されるだけで、お金をもらえるわけではありませんよね。とはいえ、いざというときにはお金が必要です。そのため病気になったら、何かあったら、お金が手に入る医療保険は加入をおすすめします。
就労不能型保険
こちらはトレンドの保険といえるほど、今話題となっているもの。比較的新しい保険で、「働けなくなったときに備える保険」です。
次のケースを想像してください。
生活費はすべて給与でまかなっている。しかし、突然の交通事故で怪我を負い、治るまで出勤できなくなった。
はじめは有給を使っていたが、やがてそれも尽きサロンを退職…。
実家に帰り、生活費はしばらく両親のお世話になることに。
怪我の後遺症で、いつまたサロンワークに戻れるかわからない…。
いかがでしょうか。このようなパターンになる可能性は誰しも持っており、決して他人事ではありません。アイリスト生命にも関わってくる事項ですよね。働けなくなったときに無給となるところを、保険金でカバーしてくれるものが、「就労不能型保険」です。
この保険では就労が不能になり一定の期間が経過したのち保険金がおりますが、期間はプランによって選ぶことができ、さらにもらえる金額もプランによって異なります。怪我や病気による一時的な無給状態を救うために、「傷病手当」というものもありますが、これは社会保険に加入していた場合の話。そのため、個人事業主である個人サロンのアイリストは受け取れません。その際は期間を短めに設定し、すぐに保険金をもらえるよう組めば良いですね。雇用形態が複数種類あるアイリストにとって、自由にプランをカスタマイズし“自分にぴったり”の保険を選べるのはうれしいポイントです。
年金型保険
さて、何もしなければ受け取れる年金額が少ない、というのは前述の通り。これに強い不安を感じた人もいるのではないでしょうか。そんなときは、個人で加入する「年金型保険」で退職後の生活に潤いを持たせましょう。本来であれば、退職後はそれまでの貯蓄と支払われる年金で生活したいところ。しかし、少子化が進んでいく時勢において年金支給額は今後減少を辿ると予想されます。今の時代は、自分で年金にはお金をかけておくことが必要です。
年金型保険は保険料の支払期間が決まっており(一般的には60歳まで)、契約時に定めた年齢になると一定期間、または一生涯に渡って年金が受け取れる仕組みになっています。
「個人年金」とも呼ばれる年金型保険。長く支払い続けてようやく保険金がもらえるため、働ける若いうちに「老後の生活資金を積み立てる」保険と考えておきましょう。ここが、“何かが起こった時にお金がもらえる”女性特有の医療保険・就労不能型保険との違いです。
まとめ
アイリストが入っておくべき保険についてご紹介しましたが、これは一例。保険はさまざまな種類があり、各社でバリエーション豊かに展開されています。アイリストの生活がそれぞれ個人で異なるように、入っておくべき保険も違ってくるのです。保険・年金の基本的な考え方も知った上で、自分に合ったものを選び、加入しておきたいですね。カラダが資本のアイリスト。そのカラダに何かあったときのために、今あなたは備えられていますか?この記事をきっかけに、一度見直してみてはいかがでしょうか。180714E3s