サロン様の悩みに応える“身近な存在”を目指して│株式会社RITA代表・奥村さんにインタビュー

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サロン様の悩みに応える“身近な存在”を目指して│株式会社RITA代表・奥村さんにインタビュー

今回お話を伺うのは、美容商材のディーラーとして多くのサロン様とつながりを持ち、さまざまなお悩み解決をサポートする『株式会社RITA(リタ)』代表・奥村さんです。インタビューを通して、異なる業界からアイの世界へ入ったきっかけや現在の事業への想い、業界の将来に対する考えを教えていただきました。

【経営者プロフィール】奥村忠之さん

株式会社RITA 代表・奥村忠之(おくむら ただゆき)さん

  • 熊本県八代市出身
  • 24歳で友人と通信事業会社を設立。2年で廃業し、0からスタートするために上京。
  • セールスプロモーションをメインとする広告代理店にて、営業職やBPO業務に従事。
  • 美容商材メーカー勤務
  • 2020年4月『株式会社RITA』創業。

―――『RITA』の事業について教えてください。

アイゾーンやフェイシャル商材などを、お客様であるサロン様へ卸しています。サロン様の新店立ち上げ用に商材を卸したり、それに伴う勉強会やメニュー案を一緒に考えたりする仕事を請け負うこともあります。
『RITA』の一番の特徴は“サロン様に近い存在”を目指していること。今後も商材の卸だけでなく、メーカー商品に込められた想いとサロン様が知りたい情報の架け橋となるような存在でありたいと思っています。

▷株式会社RITA 公式HPはこちら
▷株式会社RITA 公式Instagramはこちら

人とのつながりに魅了されアイ業界へ。サロン訪問を重ねて“自身の仕事”を見つける

――――起業を経てサラリーマンへ。その後アイ業界に入るきっかけとなった出来事は?

一度起業に失敗した経験を生かし、「もう一回基礎から死ぬ気でやり直そう」と過ごしたサラリーマン時代。当時は最優秀営業賞を受賞するなど、サラリーマンとしての栄光を経験した一方、さまざまな挫折も経験しており、まさに血を吐くような社会人生活を送っていました。
その頃「アイ業界で一緒に仕事をしよう」と誘ってくれたのが、同じ地元の友人だった住吉まり子さんです。美容商材OEM会社『株式会社BULK(バルク)』の代表としてアイ業界で活躍する住吉さんの姿はとても素晴らしく、魅力的な存在で。そんな住吉さんへの憧れの気持ちがアイ業界に入るきっかけとなりました。業界自体に興味を持ったというより、“人とのつながりに興味を持った”というほうがしっくりきますね。

▷株式会社BULK代表・住吉さんについて、詳しくはこちら

―――アイ業界に入ったばかりの頃、大変だったことは?

アイ業界自体にはまったく興味がなく、あくまで“仕事”としてスタートを切りました。最初は異業種ならではの専門用語に苦戦し、サロン様に言われたことの意味が分からないシーンも多くて。そんなときは住吉さんに確認を取り、答え合わせをしておさらいする…などまるで国語辞典のような形でフォローしてもらうこともありました。

―――当時の奥村さんの仕事について教えてください。

アイ業界の知識がまったくなかったので、まずはカタログを担いでサロン様を訪問し、徹底的にリサーチすることに。1日平均で20店舗くらい回りましたが、その半分は断られていましたね。
訪問先は、半分は既存の取引先、もう半分は新規飛び込みです。最初はスーツで訪問していましたが、男性が少ない業種ということもあって警戒されてしまい…服装に試行錯誤する日々でした。スーツでは堅すぎるし、場合によってはビジネスカジュアルでも堅いと取られることも。時には思い切ってデニムで訪問するなど服装面でいろいろと挑戦しながら、多くのサロンを訪問していくうちに少しずつアイ業界のことを学んでいきました

―――サロン訪問を重ねるうちに、奥村さんの仕事はどのように変化したのでしょうか。

さまざまなサロン様を訪問していくと、少しずつサロンの方とお話しする機会が増えていきました。ある程度サロン様との意思疎通ができるようになってから、メニューや単価、お店の雰囲気、他店との違いなどをプロファイリングできるように。訪問時は商品の説明がメインでしたが、そのうちサロン様の悩みを聞かせていただく機会も増えてきて。「信頼を得たからこそ話してもらえるんだ」と感じましたね
その頃から、僕の仕事は“サロン様の悩み・困っていることの解決”がメインになっていきました。アイに関する技術のない僕にできることは、サロン様が困ったときすぐに対応し、役に立つこと。サロン様との会話の中で“ぽろっと出てきた悩み”を拾い、1つ1つ解決していくことが当時の仕事の主軸でした。

お客様の悩みに“全部”応えたい!とRITAをスタート

―――立ち上げに関するエピソードを教えてください。

『RITA』は現在役員の寄森と一緒に立ち上げました。元アイデザイナーで『RITA』の発信やセミナーを担当しているんですが、“すごく優秀な人材”。立ち上げから現在に至るまで、“寄森のおかげ”という気持ちも大きいですね。
『RITA』の立ち上げは、「お客様の悩みに“全部”応えたい!」という考えが軸になっています。美容商材メーカーの社員だった頃の僕にできることには限りがあり、お客様の要望に応えられず歯がゆい思いをした経験があって。サロン様の新店立ち上げの際にはベッドやワゴンの準備も必要ですが、自社では取り扱っておらず商品の提案ができませんでした。良い関係を築いているサロン様との間でも“取引するのはエクステだけ”というのはさみしく思い、ブランド立ち上げの際は“魅力的な商品をお客様に提供できるセレクトショップのような存在”を目指そうと考えました。マツエク商材からベッドのような機材、コンサルも含めた“アイサロンにまつわるすべてのものに関わりたい”そんな気持ちからスタートしたのが『RITA』です。

―――『RITA』の運営で重視していることは?

自分たちにとって“やりたいこと・儲かること”ではなく、サロン様から“求められること・喜ばれること”。サロン様に尽くしてフォーカスすることを第一に、「利他の心を忘れないように」との想いを社名に込めました。美容商材メーカーの社員時代に感じた「お客様の役に立ちたい」という気持ちと経験も、今の『RITA』につながっています。

―――自社開発の“ハーブタンニングアイブロウ”について教えてください。

アイブロウに注目が集まると、ふさふさの眉毛を間引いたり流れを整えたりするメニューが主流になりましたが、それらは元の眉毛が薄い方にはできない施術です。そこで、「眉毛のない方向けのメニューを」と考え、ハーブの力で眉の薄い部分の皮膚を染める「ハーブタンニングアイブロウ」を開発しました。

出典:@rita_beauty1217

「ハーブタンニングアイブロウ」の魅力は、ケミカルなものが一切入っていないハーブ100%仕様であることです。サロン様にメニュー化していただくには、最低でも化粧品登録を行う必要があります。化学物質を使えば割と簡単にできてしまいますが、それでは化粧品登録はできません。そのため、“ハーブ100%の実現”に向けて、ハーブの調合に非常に時間を要しました。
「ハーブタンニングアイブロウ」は、肌はもちろん今ある眉毛にも優しい商品です。ただし、ハーブをペースト状にするには一定期間熟成させる必要があるので、お客様に塗布するまでの準備が必要という課題も。そこで、サロン様の商品への理解を得るために、説明会などの活動にも力を入れています。

▷ハーブタンニングアイブロウについて、詳しくはこちら

アイ業界の発展には1人1人の頑張りが欠かせない!RITAもサポート役に

―――奥村さんにとってのアイ業界とは?

社会人生活において出身大学やOBのような要素で「ずいぶん待遇が違うな」と感じた経験のある方もいると思います。僕自身そういった仕事とは関係のないフィルターに苦労した経験もありますが、アイ業界に入って“そんなことはまったく関係ない”と実感!僕にとって、それはすごく新鮮に感じられたんです。
アイ業界は、常に「今、何ができるんですか?」と問い続けられるシビアな世界だと思っています。一度成功してもすぐに廃れてしまう。そんなアイ業界でも、「商材や知識をアップデートしたい」とアンテナを立てている方が多いと感じます。目元という比較的狭い範囲の美容に対し、そこにかける技術者さんのこだわりや熱量、エンドユーザーのために努力するサロン様のパワーは大きいもの。私たちも活力をもらっています。

―――アイ業界・美容業界の将来に対する奥村さんの考えを教えてください。

着実に、1人1人の技術力や発信力が向上していると感じます。中でも技術者さんは特に、すごくまじめに取り組んでいるという印象です。これだけまじめな方が多い業界だからこそ、未来は明るいと思います!!
美容業界全体で見るとアイ業界はまだ小さな市場かもしれませんが、技術者さん、メーカーさん、アイ業界に関わる全ての方1人1人の頑張りが、必ずアイ業界の発展につながっていくと信じています。そして、僕自身もその一翼を担えればと思っています。

―――奥村さんがアイ業界に携わるにあたり、大切にしていることは?

サロン様の“リアルな声”に耳を傾けること。サロン様が気になっている流行、求めている商材、悩みなど、リアルな声の中にこそ答えがあるものです。『RITA』を立ち上げてからサロン様へ直接赴くことはなくなりましたが、LINEなどのコミュニケーションツールを活用するようにしています。
『RITA』では、これまでもサロン様の声を元に商品に関する無料セミナーを行ってきました。講師は寄森で、商品の使い方や成分分析がテーマです。セミナーを始めたきっかけは、「この成分について知りたい」「お客様にも伝えたい」というサロン側の声が挙がったこと。商品によっては、色素沈着や沁みる可能性のある成分を含んでいるケースなど、ネガティブな面もあります。それらもきちんとサロン様に伝え、成分の知識を共有すること。施術者さんが成分に関する知識を十分身に付けることで、ロジカルな思考でお客様に訴求し、信頼関係の構築をサポートできればと考えています。

―――最後に、サロンオーナーやアイデザイナーへのメッセージをお願いします。

1mmの世界にこだわるアイ業界の技術は、とても繊細で素晴らしいものです。集中力もセンスも必要な、誇りを持てる素晴らしい職業です。『RITA』もアイ業界を盛り上げられるよう頑張ります!

まとめ

お客様であるサロンの力になりたいと、『RITA』の運営を通じてアイ業界に貢献する奥村さん。自らの経験を生かし、より良い方向を目指していこうとする姿勢から、奥村さんの熱意が伝わってきました。『RITA』がサロン様の悩みに応え、施術を受けるお客様の満足につながっていく…アイ業界全体の将来を見据えた『RITA』の活躍に、今後も期待が高まります!

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