まつげ美容液の成分でよく聞く「キャピキシル」って何?効果やおすすめ商品も
最近、キャピキシルという育毛成分が注目を集めています。身近なものでは、まつげ美容液に配合されていることが多く、アイリストならキャピキシルという名前を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。しかし、キャピキシルの効果や似た成分“ミノシキジル”との違いなど、詳しいことは分からないという人も多いようです。そこで今回は、注目の育毛成分キャピキシルについて解説していきましょう。
話題の育毛成分「キャピキシル」って何?
キャピキシルは、医薬品・化粧品原料の開発・販売を行うカナダの『LUCAS MEYER COSMETICS(ルーカスマイヤーコスメティックス)』というメーカーが開発した成分です。キャピシルは単一の成分ではなく、「アカツメクサ花エキス」や「アセチルテトラペプチド-3」を主成分とする複合成分でもあることも特徴です。
キャピキシルの効果
キャピキシルに含まれる2つの主成分には、以下のようなはたらきがあるといわれています。
アカツメクサ花エキス
出典:みんなの花図鑑
マメ科の多年草であるアカツメクサ(レッドクローバー)の花から抽出したもの。女性ホルモンに似たはたらきを持つイソフラボンや、抗酸化作用のあるフラボノイド、肌を活性化させるクマリンを多く含みます。またイソフラボンに含まれるビオカニンAという成分が、抜け毛の原因となる男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)を生成するための酵素を強力に阻害し、進行する脱毛を防ぐ効果が期待されます。
アセチルテトラペプチド-3
4つのアミノ酸を骨格として3つのペプチドと結合したペプチド化合物です。極めて強い細胞修復作用を持っていることが特徴です。ちなみに、ペプチドとは、アミノ酸が複数個結合したもので、数十万後単位で結合するとタンパク質になります。
毛髪の初期成長過程においては、頭皮の内側で毛根を包んでいる毛包(もうほう)が深くながく伸びることが重要。アセチルテトラペプチド-3は、この毛包が長く伸びることに大きく関わるとされており、毛母細胞が活性化することで発毛が促進され、正常な毛髪サイクルを取り戻すはたらきが期待できるといわれています。
このようにキャピキシルは、脱毛を防ぐアカツメクサ花エキスと正常な毛髪サイクルを取り戻すアセチルテトラペプチド-3の相乗効果により、発毛・育毛成分として高い効果が期待できるとされています。
育毛剤に含まれる「ミノキシジル」と「キャピキシル」はどう違う?
薬用育毛剤などに含まれる発毛成分ミノシキジルとの違いが気になる人もいるのではないでしょうか。ミノキシジルは、アメリカの医薬品メーカー『アップジョン』社で開発された成分。発毛作用が認められた成分であり、厚生労働省の認可を受けて、多くのクリニックで薄毛治療薬として用いられています。
これら2成分の違いを表にまとめてみました。
|
キャピキシル |
ミノキシジル |
区分 |
化粧品原料 |
医薬品原料 |
成分 |
複合成分(アカツメクサ花エキスやアセチルテトラペプチド-3など) |
単一成分(ミノキシジルのみ) |
はたらき |
・脱毛抑制 ・毛母細胞を活性化させ、発毛促進 など |
・血行促進による育毛 ・毛母細胞の活性化させ、発毛促進 など |
副作用 |
なし |
初期脱毛 頭皮のかゆみ 皮膚のアレルギー反応など ※ミノキシジルの外用剤の副作用 |
これら2つの成分は、化粧品原料か医薬品原料かという点において大きな違いがあるといえるでしょう。なぜなら化粧品原料であるキャピキシルは、まつげ美容液やヘアトニックなどの身近なアイテムに配合されるほど安全性が高く、副作用はほとんどないから。しかし、医薬品原料であるミノシキジルは、効果が高い分、初期脱毛や頭皮のかゆみ、皮膚のアレルギー反応などの副作用がみられる場合もあります。
なお、キャピキシルの開発元のルーカスマイヤーコスメティックス社によると、キャピキシルはミノキシジルの3倍の効果を発揮したというデータが得られたそう。これが本当なら、副作用もなく安全に使用できるうえ、高い発毛効果が期待できる優れた成分といえるでしょう。
「キャピキシル」は眉毛にも効果がある?
キャピキシルが眉毛に効果があるのかを解説する前に、まずヒトの体に生える“毛”について紹介します。人体に生える毛は無性毛と性毛の2種類に分けられることを知っていますか?
性毛…第2次性徴から生えはじめる体毛。性ホルモンのはたらきによって生えてくる
実は頭髪(側頭部・後頭部)・まつげ・眉毛はいずれも無性毛に分類されます。つまり、頭髪やまつげに効果があるキャピキシルは、眉毛にも同様の効果が期待できるといえるでしょう。最近は、眉を立ち上げ毛流れを整えるブロウラミネーションなどの技術も注目されるなど、ボリュームのあるふんわり眉毛がトレンドになっています。そのためキャピキシル配合の美容液は、トレンド眉毛にしたいという需要に応える商品といえるでしょう。
「キャピキシル」を配合したまつげ美容液
最後に、注目の成分キャピキシルを配合したまつげ美容液をご紹介します。店売品として導入することはもちろん、アイリスト自身のまつげ・眉毛ケアにも使ってほしいおすすめの商品をピックアップしました。ぜひチェックしてみてください。
【ワンダーイフ】バタフライラッシュ α ver
「バタフライラッシュ α ver(アルファヴァージョン)」は、キャピキシルを5%以上配合した商品にのみ掲示が許される公認マークがついた国内初の美容液です。育毛・細胞老化抑制・ダメージ補修・血行促進・抗炎症など、さまざまなはたらきが期待できる複数の成分が配合されていることも特徴です。ちなみに、こちらの商品はねらったところにピンポイントで塗れる、ペンシルタイプのエアーレス容器を採用しています。
【松風】まつげ美容液 アイラッシュエッセンス
マツエクの誤ったセルフケアやマスカラ、ビューラーの多用によって傷んだまつげを、ツヤやコシのあるボリュームまつげへと導きます。クリアタイプのまつげ美容液ですが、マスカラ下地としても使えるのがメリット。セルフケアだけでなく、メイクアップアイテムとしても使えるので、お客様にもご提案しやすい商品です。
成分はキャピキシルの他、コラーゲンやアミノ酸などの保湿成分をたっぷり含んでいます。
【TRUMP】No.6 ピック アイラッシュ&アイブロウセラム
「TRUMP COSMETIQUE PARIS(トランプ コスメティック パリ)」の人気商品「No.6 ピック アイラッシュ&アイブロウセラム」は、育毛成分キャピキシルの他、アンチエイジングケアで注目を集めるヒト幹細胞エキスを配合したまつげ美容液です。またチップタイプのアプリケーターを採用しており、まつげの根元や眉毛にまでしっかりと塗布することができます。
【AVANCE】ラッシュセラムN
保湿成分としてキャピシルとワイドラッシュを配合したまつげ美容液です。無香料・無着色・オイルフリー・アルコールフリーと、4つのフリーで安心に使えます。またサラッとしたテクスチャーなので、まつげに塗布したあとの違和感もありません。フロッキーチップタイプなので、まつげの根元にしっかりと美容液を塗り込みたい人におすすめです。
【Odette】フェニックス アイラッシュサポートジェル
お客様のまつげに関する悩みを解決するために、アイリストが研究開発をして生まれたまつげ美容液です。キャピキシルをはじめ、ワイドラッシュ、ProHairinβ4(プロヘアリン ベータ4)などの6つの美容成分が、毛髪環境を整え、元気なまつげの芽生えをサポートします。カールブラシタイプなので、美容液でケアしながら、ハネやうねりが出たまつげをしっかりとセパレートし、毛流れを整えることもできます。
まとめ
発毛や育毛に期待できる成分、キャピキシルについて解説しました。キャピキシルは安全性の高い化粧品原料でありながら、脱毛抑制や発毛促進効果の効果が得られやすいと注目されています。キャピキシルを配合した美容液は、まつげのハリやコシをアップさせたい、まつげを育ててボリュームを出したい人はもちろん、ふんわりとしたトレンド眉毛を目指したい人にもぴったりです。このような要望を持たれているお客様には、キャピキシルの効果をお伝えしたうえで、キャピキシル配合の美容液をおすすめしてみてください。210824Euk
※記事に掲載した内容や価格はすべて2021年8月時点のものです。最新情報は、公式HPなどからご確認ください。