「花粉症・目をかく癖がある」お客様にオススメのデザインや装着のコツとは?
花粉症で悩む人の数が年々増加していることをご存知ですか?花粉が飛ぶ季節になると多くの人が悩まされる花粉症。花粉症を患うと「目のかゆみ」というマツエク愛好者にとって、辛い症状が現れます。また花粉症以外にもハウスダストが原因のアレルギーやまつげダニの繁殖による炎症により、季節を問わず目をかく癖があるというお客様もいらっしゃるでしょう。今回はそのようなお客様におすすめのデザインや装着のコツをご紹介します。
花粉症で目がかゆい!マツエクはできる?
花粉が飛び始める時期になると、テレビ番組などの天気予報で花粉飛散情報が発信されたり、ドラッグストアなどで花粉症対策の薬やマスクなどが大量に陳列されたりしますよね。なぜ、このように花粉症に関する情報やアイテムが必要とされているのでしょうか。それもそのはず現在、日本人の約30%が花粉症に悩まされているといわれているのです。
症状の程度に個人差はありますが、4人に1人以上という高確率で花粉症を患っているという現実。さらに花粉症患者は年々増え続けており、現在全く症状が現れていないという人にとっても、他人事では済まされない状況になっています。では、花粉症とは一体どのような病気なのでしょうか。
花粉症とは?症状が出始めるのはいつごろ?
花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因(アレルゲン)となり、アレルギー症状を引き起こす病気です。植物の花粉が飛ぶ季節は限られており、その季節にだけ症状が現れるため「季節性アレルギー性鼻炎」とも呼ばれています。また主に鼻と目に症状が現れるという特徴があります。
目…激しいかゆみ、結膜充血、なみだ目など。
鼻…くしゃみ、鼻水、鼻づまりなど。
日本では、スギやヒノキの花粉が花粉症のアレルゲンとして有名ですが、実際には約50種類の植物が花粉症の原因となると考えられています。では、以下の表で花粉症の原因となる代表的な植物とその花粉が飛ぶ時期をみてみましょう。
このように花粉が飛ぶ時期は地域によって異なります。そのため生活の知恵として自分が住んでいる地域のおおよその花粉情報を知っておくこともおすすめです。花粉症の予防や症状を和らげることに役立ちますよ!
花粉症でもマツエクはできる?
花粉症について知識が深まると、必然的に「花粉症でもマツエクはできる?」というタイトルに対するアンサーが出ますよね。お分かりのとおり、答えはNO。花粉症の症状が出ている期間は、マツエクをお休みすることが最善といえます。
マツエクをお休みすべき理由
- 目のかゆみは代表的な症状のひとつ。お客様にとって、かゆみを我慢しながら施術を受けることは困難。
- 花粉症はアレルゲンとなる植物の花粉が飛んでいる時期のみ発症する病気。マツエクのお休みも期間限定。症状が落ち着くまで、少しの辛抱。
- マツエクを装着した状態で目をかいてしまうと、マツエクのモチを悪くしたり、取れかけのエクステが目の周辺を傷つけたり、自まつげが抜け落ちたりしてしまう可能性があるため。
もし、リピーターのお客様が花粉症であるとわかっている場合には、花粉が飛び始める前の来店時に“花粉症の症状によっては施術が行えない場合がある”ことをお伝えすることも大切です。事前に説明をしておくことで、お客様も納得していただけるでしょう。ちなみに花粉が飛び始める時期の目安は、先ほど紹介した花粉カレンダーを参考にしてくださいね。
さらに目元に付着した花粉によりアレルギー反応が出る場合もあるため、アイシャンプーによるホームケアをおすすめすることも良いアイデアといえます。花粉症の症状が軽い方の場合、アイシャンプーで花粉をきれいに落とすだけでも、アレルギー症状を抑えられる可能性があります。症状が現れずに済めば、花粉症の症状により施術が行えないという事態を回避することもでき、お客様にとってもアイリストにとってもうれしい結果につながります。
目をかいてしまう方へのデザイン提案
花粉症を発症している人にとって目のかゆみはとても辛い症状のひとつです。しかし目のかゆみという症状は花粉症によるものだけではなく、その他のアレルギーや単に装着したエクステへの違和感から起こる場合もあるごくありふれた症状でもあります。
そのためアイリストとして、目をかく癖があるお客様に適したデザインのアイデアを一つでも多く持っておくことは重要といえます。
プチテクニック:目頭空け
目をかいてしまう方はほとんどの場合、目元が非常に敏感な状態になっています。エクステが視界に入るなどの少しの刺激でも、かゆみが増したり、かゆみが治まらなかったり。このような場合、目頭からエクステのつけはじめまでの空間を多めに取ることで目元への刺激を軽減できます。
通常の施術では、目頭から5mm程度の空間を空けて装着しますよね。なぜならこの5mmの範囲は特に産毛が多く生える部分であり、エクステを付けると違和感を覚えるお客様が多いため、装着には適さないのです。
目をかいてしまう方の場合は、エクステへの違和感を抑えるため通常の5mmより長めに空けると良いでしょう。ポイントは〇mmという具体的な数値ではなく、長さが十分でハリツヤもある健康毛を選択して、エクステを付けはじめること!これにより目頭の違和感を軽減するだけでなく、目をかくことで傷んでしまった目頭周辺のまつげの育成も可能です。
さらに目尻側も気になるというお客様に対しては、目頭と同じ要領で一番目尻側にある健康毛を付け終わりの毛として選ぶとGOOD!
プチテクニック:エクステは控えめに!
自まつげより長いエクステや太すぎるエクステを装着すると、目をかいてしまった際のダメージも大きくなります。そのため、目をかいてしまうことを前提とした、ナチュラルなデザインのマツエクに仕上げることも大切です。
例えば、ダニやホコリ(ハウスダスト)が原因でアレルギーが起こる人は、季節を問わずアレルゲンがどこにでも存在するため、目のかゆみなどの症状に年中悩まされます。そのようなお客様の場合、エクステが自まつげより長すぎたり、ボリュームが出すぎたりすることでアレルゲンに接触する可能性が高まり、アレルギー症状が出やすくなる可能性もあります。
そのため目のかゆみがあるお客様に対しては、カウンセリングの際に状況に応じたエクステのデザインを提案しましょう。
目をかいてしまう方への装着のコツとは?
ご存知のとおり、目をかくことはマツエクにとって最悪の行為です。摩擦力によるグルーの接着力低下や自まつげを傷めてしまうなど、そのダメージは計り知れません。
そのため目をかきたいという衝動を少しでも抑えられるよう、さらに目をかいてしまった際のダメージを最小限に抑えられるよう細部にまで注意を払った施術を心掛けましょう。
まず目をかくことでエクステが取れやすくなるため、エクステの根元を浮かせないようしっかりと接着しましょう。
また強力なグルーを使用すると、目をかいた際にエクステと一緒に自まつげまで抜け落ちてしまう場合があります。この事態を防ぐためには、接着力より柔軟性に重きを置いたグルー選びをすることも大切です。
さらに目元を清潔にすることは目のかゆみ軽減にも効果的であることから、クレンジングや洗顔料がまつげの根元に届きやすくするため、エクステの装着位置を通常より離すことも良いアイデアといえます。離す距離の目安は通常より+0.5~1mmほど。それ以上離すと、まつげがわずかに伸びただけでもバラつきやすいため、離しすぎには気をつけましょう。
- エクステの根元を浮かせない
- 柔軟性の高いグルーを使用
- 装着位置を通常より+0.5~1mm離す
まとめ
目をかく癖があるお客様は、好きでかいている訳ではなく、その衝動を抑えられず辛い思いをしているかもしれません。私たちアイリストにできることは、知識や技術をフル稼働し、かく癖があるお客様が少しでも違和感なくマツエクを楽しんでいただけるよう努めることです。特に花粉症の季節になると「目のかゆみ」を訴えるお客様も増えるため、対応力の向上を目指しましょう。181119Euk