更新日：2021年8月6日公開日：2018年3月1日

本当にあった「ゾッ」とする話…？目元の洗浄ができていないとどうなる？

この記事をシェアする

何度もマツエク施術を受けられていると、「マツエクは目をこすってはいけない！」と認識してくれるようになりますよね。しかし、お客様によっては、目元に気を遣うあまり、うまくメイクをオフできていなかったり、洗浄ができていない人もいます。その目元、要注意！皮脂汚れが溜まってしまうだけでなく、気づかぬうちに、菌が発生しているかもしれません。対処法とともに解説します。

目元の洗浄ができていないとどうなる？

マツエクをつけているお客様の中には、「目元をこするとマツエクが取れてしまうから…」と、遠慮がちに目元を洗浄している人もいます。たしかに、マツエクに摩擦はNG。クレンジングや洗顔時に、あまり目をこすらないよう、アイリストもお客様へお願いしていることでしょう。しかし、目をこすらない＝目元の洗浄を弱めに、ということではありません。できるだけ目をこすらず、かつ目元の汚れもきちんと落とさなければいけないのです。正直、難しいですよね。マツエクに慣れているお客様でも、しっかりと洗えている人は少ないようです。
もし、目元の洗浄ができていないと、どういったことが起きるのでしょうか。
デリケートな目元に菌が繁殖し、さまざまなトラブルを引き起こしてしまいます！さらに、まぶたの内側にある「マイボーム腺」を皮脂汚れがふさいでしまい、病気の原因となることも。特に起こりやすい、3つのトラブルを見ていきましょう。

1、まつげが抜けやすく、生えにくくなる
「最近まつげの量が減ってきた気がする…」というお客様は、目元に皮脂汚れが溜まっているかもしれません。しかし、その本当の原因は皮脂汚れではなく、皮脂汚れを好んで住み着く「まつげダニ」の存在。
アイリストのみなさんは、もちろん「まつげダニ」という存在を知っていますよね。毛根に寄生するダニのことで、正式名称は「デモデックス」。目元に溜まる皮脂汚れを好む性質があります。体長は0.4mm程度で、なんと成人のうち、5人に1人の割合で持っているとのこと。まつげの生え際にかゆみがあったり、フケが出てきた場合には、まつげダニの存在を疑いましょう。
実はこのまつげダニ、自まつげの成長も妨げてしまいます。ダニの好物は、毛根周りの皮脂。繁殖する過程で、目元の皮脂を食べ進めるため、自まつげの成長に必要な皮脂までなくなってしまうのです。
結果、自まつげが抜けやすくなり、さらに生えにくくなったように感じ始めます。もちろん、毛周期などの関係で、自まつげの量が減る場合もありますが、中にはまつげダニが原因の場合もあることを頭に入れておきましょう。

2、ドライアイの原因に
皮脂汚れによってトラブルの起こりやすい部分は、まつげだけではありません。人間のまぶたのフチには、「マイボーム腺」と呼ばれる皮脂腺があるのですが、皮脂汚れが溜まると、そのマイボーム腺を塞いでしまう可能性があります。マイボーム腺は、涙の皮脂バランスを整える器官。異常がなければ、適切な量の皮脂を分泌できるのですが、もしマイボーム腺が皮脂汚れで塞がれると、皮脂の分泌ができなくなります。結果、涙の成分バランスが崩れ、蒸発しやすい状態を引き起こすのです。いわゆる、ドライアイの症状が起こりやすくなります。
「目がよく乾く」
「目の中がゴロゴロとする」
「目が疲れやすい」
などの症状は、ドライアイかもしれません。早めに眼科を受診するよう、おすすめしましょう。

3、目の病気の原因にも！
皮脂汚れにより引き起こされる病気は、ドライアイだけではありません。不衛生な目元の状態は、雑菌のわきやすい状態。眼瞼炎や結膜炎などの原因にもなるのです。メイク落とし後にアイラインやアイシャドウ、ファンデーションなどが残っていると、マイボーム腺がどんどん詰まっていってしまいます。すぐに症状が出ないからといって安心できません。時間をかけて少しずつ症状が進む可能性もあるのです。

デリケートな目元に菌やダニが繁殖していることを考えると、ゾッとしますよね。きれいな目元を維持するためには、どのような対処法が取れるのでしょうか。

菌をのこさないためにできること

毎日できる対処法のひとつが、丁寧な洗顔です。しかし、お客様の多くが「目をこすらずに丁寧な洗顔なんて、難しい…」と感じているでしょう。
ポイントは、一定方向に指を動かして汚れを落とすこと！指の腹を使って、上から下にやさしく洗っていきましょう。まつげに大きな負担をかけず、しっかりと汚れを落とすことができます。カウンセリング時や施術後に、お客様へアドバイスしていきたいですね。
また、もしどうしても目元の際までキレイに洗えないお客様がいたら、3～4ヶ月ごとの全オフをおすすめしましょう。一度スッキリとオフすることで、目元の汚れをリセットできます。一方で、毎回の施術でオフすると、リムーバーの成分により自まつげが痛む可能性も。毛周期を考慮し、3～4ヶ月に一度のオフがおすすめです。

アイシャンプーがおすすめ！

「普段の洗顔だけでは不安」というお客様には、アイシャンプーもおすすめ！細かい泡がまつげの根元まで行き届き、皮脂汚れを落としてくれます。毛穴汚れもスッキリ。まつげダニの繁殖やマイボーム腺の詰まりを予防してくれるでしょう。
サロンで行なうアイシャンプーもあれば、ホームケア用のアイシャンプーも販売されています。日々の皮脂汚れが気になるお客様にはホームケア用を、全オフのタイミングで皮脂汚れをリセットしておきたいお客様には、サロンメニューのアイシャンプーをおすすめしたいですね。

まとめ

「マツエクって目の病気になりやすいんでしょ？」と思われているお客様もいますが、原因はマツエクではなく、マツエクに気を遣うあまり目元の洗浄が不十分になること。魅力的な目元を演出できるマツエクをキレイに保つためにも、清潔な目元の洗浄は欠かせません。はじめてマツエクを施術される方や、普段の洗顔が足りず皮脂汚れが溜まりがちなお客様には、ホームケアの大切さや適切な方法などをぜひお伝えしたいですね。