花粉症などアレルギーが出ている時のマツエクは?グルーは大丈夫なの?
春になるとスギやヒノキの花粉、そして秋になるとブタクサの花粉に悩まされる人も多いのではないでしょうか。お客様はもちろん、アイリストにとっても「どうしてもマツエクを付けたいけれど、花粉症でも付けて良いの?」と悩む季節ですよね。そこで今回の記事では、花粉症などのアレルギー反応が出ているとき、マツエクはどうしたら良いのかについて、一緒に考えていきます。
花粉症の時もマツエクは付けられる?
花粉症の場合、スギやヒノキなどといった植物の花粉がアレルゲン。体内に取り込まれると、さまざまなアレルギー反応を引き起こします。実は現在、日本人の20%が何らかの花粉症を患っていると言われていて、原因となる植物の花粉が飛ぶ時期に限り発症。別名「季節性アレルギー鼻炎」とも呼ばれています。
その症状は多岐にわたり、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの鼻の症状以外にも、熱っぽさや皮膚のかゆみなども見られるため、花粉症になったばかりの人は風邪と勘違いする場合も。多くの人が、該当する花粉が飛ぶ季節に限ってマスクや眼鏡をしたり、薬を服用することで症状を和らげて生活しています。
また、花粉症は目に関する症状も特徴的。目元がかゆくて涙目になっていたり、中には充血しているお客様も多く見られます。そのため、花粉症の症状が出ている期間は、マツエクをお休みすることがベストです。
そもそもマツエクを付けている間は、少なからず目元に違和感があるため、たとえアレルギー反応が出ていないときでも、気が付いたら無意識に目を触っている…というお客様も多いもの。そんな中、花粉症で目元にかゆみが出ている状態で、さらにマツエクを付けるとどうなるでしょうか?みなさんご存知の通り、マツエクに摩擦は大敵。目をこするたびに、マツエクが取れやすくなり、場合によっては自まつげごと抜け落ちることもありますよね。
また、実際に花粉症を患っている人は想像しやすいかもしれませんが、症状の収まっているタイミングでも、目元に軽く触れるだけで一気にかゆみに襲われる場合もあります。つまり、マツエクを付けていなければ目をこすらず済んでいるタイミングでも、マツエクを付けているとその違和感により、つい目を触ってしまい、そのとき誘発されたかゆみにより目をこすってしまうのです。まさに悪循環ですよね。
だからこそ、せめて花粉症の症状が出ている期間だけでも、マツエクを控えてもらった方が良いのです。
花粉症が出ている時期の対策
「花粉症の症状が出ている間にマツエクができないという説明は、何度も聞いてきたから知っている。けれど、期間限定であったとしても、マツエクのない生活なんてとても考えられない!」
という、熱烈なマツエクファンのお客様がいることも事実ですよね。みなさんも一度はこのような相談を受けた経験があるのではないでしょうか。そしてみなさん自身ももしかしたら、花粉症の中でも上手くマツエクを付けられないか?と考えているかもしれませんね。
もしどうしてもマツエクを楽しみたい!という場合には、普段よりも長さや太さ、本数を少なくするよう提案してみましょう。
マツエクを付けた目元は、自まつげのみの場合に比べて、花粉が付きやすい状態。それは単純に密度が高くなっているため、空気中の花粉をキャッチしやすい状態になっているのです。
だからこそ、少しでも花粉の量を減らすため、ボリュームを控えめにする必要があるでしょう。
また、エクステは通常、毛周期に合わせて抜け落ちます。その場合は、自まつげごと抜けたとしても、すぐに次の毛が生え始めるため問題ありません。しかし、目をこすった衝撃でエクステが抜け落ちたときには、まだ次の毛が生えていません。つまり新しい毛が生えるまで時間がかかるということ。エクステは成長後期の健康毛にしか付けられないため、しばらくは自まつげと自まつげの間に隙間が空いた状態で過ごさなければならないでしょう。もちろん、1本や2本程度であれば目立ちません。アレルギー反応がなかったとしても、日々の生活の中で抜け落ちることもありますよね。
しかし、花粉症の季節は目をこする機会も多く、またかゆみが強ければ強いほど、目にかかる圧力も強くなります。すると、強い摩擦によりエクステは簡単に抜け落ちてしまうでしょう。その本数が多ければ多いほど、自まつげが抜ける本数も増加。せっかくアレルギー反応が収まり、心置きなくマツエクを付けられるようになったとしても、花粉症の期間中に目をこすりすぎて自まつげが抜け落ちてしまっていると、そもそもエクステを付けられる自まつげがなく、マツエクを楽しめなくなってしまいます。
そういったリスクを避けるためにも、可能であれば症状が出ている期間中のマツエクは控え、もしどうしても施術を受けたい場合にはいつもよりボリュームを抑えるよう提案する必要があるでしょう。
他のアレルギーが出ている時に気をつけること
みなさんご存知の通り、グルーが硬化する際にはホルムアルデヒドなどの揮発成分が発生しますよね。実はこのホルムアルデヒドには、アレルギー症状を誘発させる可能性があることを知っていますか?
例えば今までグルーアレルギーを発症していなかった人でも、体質が敏感になっている花粉症の時期にマツエクの施術を受けることで、グルーアレルギーが誘発されやすいということ。これは花粉症だけでなく、他のアレルギーでも共通しています。
また、アレルギーはそのときの体調によって大きく左右されるため、アレルギー反応が出ている時期にはできるだけ他のアレルゲンも避けた方が良いでしょう。
エクステの施術中は、数々のアレルゲンと触れることとなりますよね。たとえばグルーが硬化する際に発生するホルムアルデヒドや、グルーに含まれている場合もあるラテックスもアレルゲンのひとつであり、注意が必要です。
また、施術に使うツイザーは金属製であるため金属アレルギーのリスクがあり、中にはテープの粘着剤にアレルギー反応を起こす人もいます。
このように、マツエク施術中にはさまざまなアレルギー発症のリスクがあるため、やはり何らかのアレルギー症状が出ている間は、できるだけマツエクの施術を控えた方が良いと言えます。
まとめ
春や秋になると気になる、花粉症とアレルギーの関係性について紹介してきました。女性はいつの季節も美しくありたいものですが、目への負担や他のアレルギー発症のリスクを考えると、アイリストとしては施術を控えていただくようご提案したいですね。お客様の要望に応えるだけでは、アイリストの仕事は成り立ちません。本当にお客様のことが大切だからこそ、ときには施術をお断りする勇気も持っておきましょう。