まつげパーマのセット剤、シスアミ系・チオ系の違いとは？おすすめ商材も
お客様からのオーダー率も高いまつげパーマ。理想のまつげを叶えるため、セット剤の成分についてもきちんと理解しておきたいところです。セット剤の主成分として代表的なものは、システアミンとチオグリコール酸の2種類。セット剤にどの還元剤が含まれているかにより、まつげパーマの仕上がりにも違いがでます。そこで今回は、システアミンとチオグリコール酸について解説。セット剤を選ぶときの参考にしてみてください。
まつげパーマのセット剤の主流はシスアミ系・チオ系の2種類！
セット剤には1剤（還元剤）と2剤（酸化剤）があり、1剤で毛のシスチン結合を切断し、2剤でシスチン結合を再結合させ整えた形に固定します。今回説明する成分は、シスチン結合を切断する目的で1剤に配合されている、システアミンとチオグリコール酸について。髪の毛に使う還元剤にはたくさんの種類がありますが、まつげに使用される還元剤は主にシステアミンとチオグリコール酸の2種です。いずれも還元剤に違いありませんが、原料としての分類に違いがあります。
◆システアミン（化粧品登録）
◆チオグリコール酸（医薬部外品）※1
それぞれの特色は以下のようになっています。
＜システアミンとチオグリコール酸のパーマの違い＞
|
|
システアミン |
チオグリコール酸 |
|
カールのかかり具合 |
自然にかかる |
しっかりかかる |
|
カールの仕上がり |
軟らかい |
硬い |
|
軟化にかかる時間 |
チオグリコール酸に比べると若干長い |
システアミンに比べると若干短い |
|
作用する箇所 |
表面（キューティクル） |
毛の内部の組織 |
シスチン結合を切断するという作用は同じですが、このような違いがあることが分かります。
システアミンとチオグリコール酸の仕上がりの違い
システアミンは毛の表面のキューティクルをメインに、芯の方にも若干作用します。芯が残ったような軟化になるため、チオグリコール酸よりもナチュラルなカールになるのが特徴です。チオグリコール酸は毛の内部にあるコルテックスに作用します。シスチン結合をしっかりと切断するため、カールの丸みが出しにくく、しっかりと硬い印象の仕上がりになります。髪の毛で例えると、システアミンはくせ毛風のゆるいパーマ、チオグリコール酸はスパイラルパーマのようなイメージです。
システアミンとチオグリコール酸の傷みやすさの違い
システアミンの方がタンパク質を破壊しにくく低ダメージといわれています。しかし、チオグリコール酸に傷ませる性質があるわけではなく、一緒に配合されるアルカリ成分が原因。チオグリコール酸をメインとするセット剤の場合、還元力を発揮するためにはアルカリが必要です。アルカリ成分がまつげに入ると膨張するため、グリコール酸系のセット剤＝傷むという印象につながっているのでしょう。
現在は両方の成分が配合されたセット剤が主流！
還元剤として配合されている成分がシステアミンとチオグリコール酸のどちらかのみのセット剤もありますが、現在の主流は両方の成分が配合されたセット剤です。両方の成分を配合することで、放置時間の調整などにの工夫により、どんなまつげにも柔軟に対応できるのが特徴。
なお、目元に使用するまつげパーマのセット剤には化粧品登録されたものしか使用できないため、セット剤には含まれているのはチオグリコール酸ではなくチオグリコール酸に似た特性の成分となっています。また、配合量やその他の配合成分により、放置時間や粘度、ニオイなどに違いがあります。
【シスアミ&チオ系】最新おすすめセット剤4選
チオグリコール酸に似た特性の成分を使用していない『Miss eye d’or（ミスアイドール）』の「ラッシュシステム1-A」やシステアミンを使用していない『eye Boutique（アイブディック）』の「ナチュールラッシュリフト セット1&2」などといったセット剤もありますが、現在の主流はシステアミンとチオグリコール酸に似た特性の成分が両方含まれたセット剤です。
そこで今回は、システアミンとチオグリコール酸に似た特性の成分が含まれたセット剤をピックアップして紹介します。
【Flap eyelashes】FFカールコスメセット＜1剤CT＆2剤＞
『Flap eyelashes（フラップアイラッシュ）』の「FFカールコスメセット＜1剤CT＆2剤＞」は、1剤が2種類あるのが特徴です。普通毛や硬毛にはチオグリコール酸に似た成分をメインにしたTタイプ、ダメージのあるまつげにはチオグリコール酸アンモニウムとシステアミンの両方を配合したC＆Tタイプと、お客様のまつげに合わせて使い分けできます。まつ育成分も配合されており、まつげをケアしながら施術できるのも魅力です。
|
商品名 |
FFカールコスメセット ＜1剤CT＆2剤＞ |
|
内容量 |
各25ｇ |
|
セットタイムの目安 |
1剤：5～10分 2剤：1剤と同じタイプ＋1分おきにチェック |
【GLAMORIZE】ハイブリッドトリートメントNo1＆No2
『GLAMORIZE（グラマライズ）』の「ハイブリッドトリートメントNo1＆No2」は、チオグリコール酸とシステアミンの両方が配合されており、傷んだ毛から硬毛まで対応できます。まつげに必要なアミノ酸を11種類とコラーゲンやケラチン、シルクを配合し、ダメージを抑えながら施術できるのが特徴です。どんなロッドにも対応しており、パリッとしたまつげに仕上がります。
|
商品名 |
ハイブリッドトリートメントNo1＆No2 |
|
内容量 |
各30g |
|
セットタイムの目安 |
1剤：～10分 2剤：1剤の放置時間＋2分 |
【VENUS PLATINUM】VCラッシュリフト1剤＆2剤
こちらは『VENUS PLATINUM（ヴィーナスプラチナム）』の「VCラッシュリフト1剤＆2剤」は、11種類のアミノ酸やコラーゲンやケラチン、シルクにより、ダメージを抑えた施術ができるセット剤。システアミンとチオグリコール酸が両方配合されており、さまざまな状態のまつげに対応できます。1と2剤の容器が色分けされている、キャップがワンタッチで開閉できるなど、効率的に作業できる仕様。ブロウラミネーションの施術にも使用できます。
|
商品名 |
VCラッシュリフト1剤＆2剤 |
|
内容量 |
各30g |
|
セットタイムの目安 |
1剤：7.5～10分 2剤：1剤の放置時間＋2分 |
【WizLash】ファーストタッチ 3rd 1＆2
『WizLash（ウィズラッシュ）』の「ファーストタッチ 3rd 1＆2」は、しっかり軟化させつつもダメージが最小限になるようにシステアミンとチオグリコール酸を配合したセット剤。1剤は軟らかい仕上がりで、軟化しているかチェックしやすくなっています。巻き直しもしやすいテクスチャーのため、初心者でも施術しやすいでしょう。2剤でカールがしっかり復活して、ハリやコシのある仕上がりになります。
|
商品名 |
ファーストタッチ 3rd 1＆2 |
|
内容量 |
各25g |
|
セットタイムの目安 |
1剤：7～10分 2剤：10分 |
まとめ
還元剤としてシステアミンとチオグリコール酸どちらをメインに使用しているかにより、まつげパーマの仕上がりは異なります。きちんと理解しておくことで、セット剤の選び方も変わるでしょう。多くのメーカーからさまざまなセット剤が販売されていますが、現在の主流はシステアミンとチオグリコール酸の両方が配合されたもの。還元剤の特徴を押さえて、セット剤選びの参考にしてください。
※本記事の内容や価格はすべて、2023年9月時点のものです。最新情報は、公式HP等よりご確認ください。
この記事を読んだあなたにおすすめの記事
230909Ess
