コロナ禍で売上減のサロン必見!「事業復活支援金」申請受付が1/31開始
もしかしたらあなたのサロンも「事業復活支援金」の給付対象かも?本記事では、コロナ禍で売上に影響を受けた中小法人や個人事業者向けに、支援金を給付する経済産業省の事業復活支援金についてご紹介していきます。コロナ禍で売上が大きくダウンしているサロンオーナーさんは、ぜひ給付条件や申請方法をご覧ください。この機会を逃さないよう、自身のサロンのケースを入念に確認していきましょう。
「事業復活支援金」とはどんな制度?
事業復活支援金は、コロナ禍の影響を受け売上が減少した中小法人や個人事業者の事業を継続させる、または回復させる目的で給付されるものです。支援金の額は、中小法人の場合は最大で250万円、個人事業者の場合は最大で50万円。中小法人の理容室・美容室といったサロンや、個人事業者であるフリーランス美容師、アイラッシュ施術者も対象となる可能性があります。
支援金を受け取るには所定の条件を満たしていることや、事前確認を受けて申請書類をそろえることが必要ですが、まとまった資金が給付されるメリットがあります。売上が大幅に減ったり、経営に不安を抱えていたりする場合はぜひ給付対象になるかどうかをチェックしてみましょう。申請期間は2022年1月31日から2022年5月31日です。
事業復活支援金の給付条件は?
事業復活支援金の給付対象となるには 条件が2つあります。サロンが以下の2つを満たしていれば支援金を受け取れる可能性があるので、ぜひご確認ください。
条件①コロナ禍の影響を受けた事業者であること
事業復活支援金の給付対象となるのは新型コロナウイルス感染症によって影響を受けた事業者です。たとえば、コロナを理由に休業や時短営業を実施した結果、売上が激減してしまったケースや、三密を回避するため施術人数を制限した結果、回転率が下がり売上が減少したケースなどが挙げられます。
条件②対象月の売上が基準月と比較して減少していること
給付対象となるには、対象月の売上が基準期間内の基準月と比較して30%以上減少していることが条件です。
2021年11月~2022年3月のいずれかの月となります。
基準期間は3通り。
- 2018年11月~2019年3月
- 2019年11月~2020年3月
- 2020年11月~2021年3月
これらのいずれかの期間となります。
基準月は上記の基準期間内から任意で選ぶ対象月と同じ月です。
対象月と基準月(基準期間の同月)を比較し、対象月の売上が30%以上減少しているようであれば、給付の対象となります。
たとえば、2021年12月(対象月)のサロンの売上高が40万円で、2019年12月(基準月)の売上高が100万円だったとしましょう。このような場合は、対象月の売上高が基準月と比較して60%減少しているので、売上減少にコロナ禍の影響があれば、給付の対象となります。
事業復活支援金の給付額はいくら?
事業復活支援金で給付される金額の計算方法と上限をご紹介していきましょう。
給付額の計算方法
事業復活支援金の給付額は「 基準期間の売上高-対象月の売上高×5」で計算します。
前項の例のように、対象月が2021年12月で、基準月が2019年12月としましょう。この場合、基準期間は基準月と同年の2019年11月~2020年3月です。対象月の売上が40万円、基準期間である5か月間の売上高を以下のとおり仮定します。
2019年12月:100万円(基準月)
2020年1月:80万円
2020年2月:70万円
2020年3月:70万円
合計390万円
これを給付額の計算式に当てはめると、
390万円(基準期間の売上高)-200万円(対象月の売上高40万円×5)=190万円
と計算できます。
この例では給付額は190万円と算出されました。しかし、給付には上限があり、そのままの額を受け取れるとは限りません。上限については細かく決まりがあるので、詳しくご紹介していきましょう。
給付の上限
事業復活支援金の給付額には上限があり、中小法人と個人事業者で異なります。さらに売上減少率などによっても差があるので注意が必要です。
中小法人の場合
中小法人の場合、給付の上限は最大250万円です。法人の売上規模と売上減少率により細かく上限額が設定されています。
<中小法人の給付上限額>
|
年間売上高1億円以下 |
年間売上高1億円超え~ 5億円以下 |
年間売上高5億円超え |
売上減少率30%以上50%未満 |
60万円 |
90万円 |
150万円 |
売上減少率50%以上 |
100万円 |
150万円 |
250万円 |
前項のシミュレーションに当てはめて考えると、給付額190万円全てを受け取れるのは、年間売上高5億円超えの中小法人で、売上減少率が50%以上だった場合のみとなります。
個人事業者の場合
個人事業者の場合は給付の上限は最大50万円。売上減少率により差があります。
<個人事業者の給付上限額>
売上減少率30%以上50%未満 |
30万円 |
売上減少率50%以上 |
50万円 |
前項のシミュレーションに当てはめて考えると、個人事業者の場合は計算上給付額が190万円となっても、受け取れる金額は売上減少率にしたがって上限の30万円または50万円のいずれかになります。
事業復活支援金給付の際の注意点
事業復活支援金は給付要件をクリアした事業者が対象です。コロナに関係なく売上が減少した事業者や、虚偽の申告をした事業者などは給付を受け取ることができません。申請に当たっては、不正受給を避けるために、確認が厳しく行われます。これを「事前確認」といいます。
事前確認とは
事前確認は、テレビ会議や対面、電話で申請内容を確認する仕組みです。具体的には、本人確認や事業を実際に行っているかどうか、帳簿類やコロナの影響が出ているかどうかなどを確認します。事前確認は「登録確認機関」により行われ、事前の予約が必要です。
ちなみに、これまでに「一時支援金」や「月次支援金」の給付を受けたことがある事業者は、事前確認は行われません。また、登録確認機関と事業者が継続支援関係にあるケースでは、事前確認が一部簡略化されます。
不正受給の罰則
不正受給が疑われる場合は調査が行われ、不正受給と判断されると延滞金などを加えた額を返還請求されます。また、法人や申請者の氏名の公表、ケースによっては告訴・告発の措置が講じられる場合も。意図せず不正受給とならないよう、給付条件は綿密に確認しておきましょう。
申請方法・受付期間・申請に必要なもの
事業復活支援金の申請方法や必要書類をチェックしていきましょう。
申請方法
事業復活支援金の申請は、事前確認が完了したのち、事業復活支援金事務局により設置された申請用Webページから行います。基本情報を入力し、必要書類を添付すれば完了です。
おもな必要書類
申請の際は、これらの書類を準備します。
- 確定申告書の控え
- 対象月の売上に係る帳簿
- 法人であれば履歴事項全部証明書、個人であれば本人確認書類
- 通帳
- 宣誓・同意書
- 基準月の売上に係る帳簿
- 基準月の売上に係る1取引分の請求書・領収書等
- 基準月の売上に係る通帳等
一時支援金または月次支援金の給付を受けたことがある場合や、登録確認機関と継続支援関係にある場合などは一部の書類の提出が免除されます。
受付期間
事業復活支援金の申請期間は2022年1月31日から2022年5月31日までです。支給を希望する場合は、余裕を持った準備を心掛けましょう。
申請方法がわからない…そんなときは申請サポート会場へ!
申請について不明な点や不安がある場合は申請サポート会場へ足を運んで補助員にサポートしてもらいながら申請する方法もあります。申請サポート会場は全国64カ所。来訪予約をしてから向かいましょう。
まとめ
事業復活支援金は、コロナ禍で影響を受けた事業者へ給付される支援金です。事前確認を受けたり、書類をそろえたりする手間はかかりますが、事業継続のプラスとなる制度。「サロンの売上がコロナの影響で大きく減少した…」という場合は、申請を検討してみてはいかがでしょうか。支援金の額は事業形態や売上減少率により上限が定められています。ぜひ自身のサロンに当てはめてシミュレーションしてみてください。申請に自信がない場合は、サポート会場へ足を運びましょう。220218Esm