お客様のタイプ別!接客や言い回しのテクニックをマスターしよう

この記事をシェアする
サムネイル

お客様のタイプには一定の種類があります。分け方はサロンによってさまざまかもしれませんが、大切なのは「タイプ分け」を試みること。「こういうタイプのお客様にはこのような対応をしよう」と意識して接客、練習するだけで、日々の業務を淡々とこなすだけの場合とは大きく違いが現れます。今回はお客様のタイプを「コミュニケーションペース」と「関係性」の観点で整理してみました。それぞれのタイプに合わせてどのようなコミュニケーションをするべきか、しっかり考えてみましょう!

お客様の「タイプ分け」意識の必要性

アイリストとして経験を重ねるにつれ、接客に不安のあった新人時代と比べて、少しずつお客様とのコミュニケーションも楽しめるようになるでしょう。ただ、自分にできる精一杯の接客をしているつもりでも、どうしても苦手意識が拭えないタイプのお客様もいるかもしれませんね。

「説明がいつもうまく伝わらない」
「カウンセリング中にイライラされてしまう」

 

など、お客様との相性について悩みはないでしょうか?アイリストのなかには、「クレームになって担当を交代させられた」という苦い経験をした人もいるようです。
ところが、同じお客様を別のアイリストが接客したときは、まったく問題がなく、会話が弾むことさえありますよね。そればかりか、そのアイリストがお客様から褒められたり、リピーターになったりする場面に立ち会うこともあるでしょう。
一体なぜ、このような違いが生まれるのでしょうか?

接客がうまく行かない理由のひとつとして、どのお客様へも均一なコミュニケーションを取っていることが考えられます。つまり、お客様ではなく、アイリスト自身を基準にしたコミュニケーションに陥っているのです。
「お客様ひとりひとりに個性がある」とはわかっていても、人は無意識のうちにやり慣れたコミュニケーション方法を取りがち。当然のことですが、お客様の個性は変えられません。それならば、アイリストがお客様に合わせて柔軟に対応すれば良いのです。

しかし、「マツエクは、接客力よりも技術力で勝負!」と主張するアイリストもいるでしょう。お客様も同じ考えの人ばかりかというと、答えはNO。サロンの技術力と接客力に求めるバランスは、人それぞれ違うためです。
マツエクサロンは、ほかにもたくさんあります。
接客に不満を感じたお客様が

「気持ち良い接客をするあのサロンに戻ろう」
「しっくりこないから、別のサロンに変えよう」

と思っても、何ら不思議ではありません。こうして、失客が増える場合も考えられるのです。

つまり、お客様のタイプを分け、コミュニケーションを意識的に工夫することは、サロンの好感度アップに大きく貢献します。技術力というハード面だけを強化するのではなく、接客力というソフト面も底上げすることで、サロンの評価が総合的に高まる可能性があるのです。

それでは、どのようなポイントに注目して、お客様をタイプ分けすると良いのでしょうか?

「コミュニケーションペース」に合わせたご提案方法

まずは、お客様との会話のテンポである「コミュニケーションペース」に着目してみましょう。
コミュニケーションペースを語るうえでは、「ペーシング」と「ミラーリング」が重要になります。この2つは、コミュニケーションを円滑にし、信頼関係をつくるためのテクニックです。
これらを身に着けることで、ご新規様や多少苦手意識があるタイプのお客様へも、コミュニケーションが取りやすくなると言われています。それぞれの内容を詳しくチェックしましょう。

ペーシング

ペーシングとは、相手との共通点を見つけたり、親近感を意識的につくり出したりすること。特別なテクニックのように思えますが、私たちは日常生活でもこのペーシングを行っています。

(例) 赤ちゃんやペットに語りかける場面を想像してみてください。目線を同じ低さまで落としたり、「赤ちゃん言葉」で優しく語りかけたりすることはないでしょうか?相手のタイプを判断して、同じレベルでコミュニケーションを取ろうとすることも、ペーシングのひとつなのです。

 

ペーシングをするためには、お客様のタイプをつかむことから始めましょう。最初は、会話や動作の速さに注目して、お客様が「おっとりさん」と「せっかちさん」のどちらなのかを見極めます。
お客様から心の距離を置かれたり、警戒心を感じたりするときは、ペーシングを慎重に進めてください。ポイントは、お客様と同じくらいのテンションを保つこと。高すぎても低すぎてもいけません。
お客様とのペースがつかめたと感じたら、親近感を感じてもらえるように同じ速さで話しましょう。あとは、自然にコミュニケーションして行けばOK。

ミラーリング

ミラーリングとは、相手の仕草や言葉を、鏡に映したようにマネすること。相手に親近感を感じてもらえるという点で、ペーシングと似たテクニックと言われるものです。

(例)アイリストが鏡の中でお客様のマネをするように、同じ側の足や腕を組んだり、同じ言い回しを使ったりします。すると、お客様とアイリストがシンクロして、親近感が得られるというわけです。

 

しかし、ミラーリングはやりすぎると逆効果につながりかねません。たとえば、おっとりさんの話し方をマネすると、お客様は馬鹿にされているように感じることもあるようです。また、せっかちさんの場合は、たびたびマネされるとうっとうしさを覚えるでしょう。
こうなると、信頼関係を築くどころではなくなってしまいます。回数を抑えて、できるだけ自然にマネすることがポイントです。

これらのテクニックを使いながら、「せっかちさん」、「おっとりさん」タイプのお客様へ接してみましょう。コツは、マツエクサロンも一般的な接客業と同じ。

せっかちなお客様へは、要点をまとめて簡潔に提案する
おっとりしたお客様へは、理解できるようにわかりやすく説明する

ことが大切です。

「関係性」に合わせたご提案方法

つぎに、お客様とアイリストとの「関係性」にスポットを当ててみましょう。
サロンに来られるお客様は、大きく分けて「お客様主導型」と「優柔不断型」の2タイプがあるようです。それぞれを詳しく見ていきましょう。

お客様主導型

特徴

こちらのタイプは、リーダー気質のお客様に多いでしょう。自分の理想像ややりたいことが明確なため、アイリストにアドバイスを求めることはあまりないようです。

接客法&注意点

お客様主導型では、「自分の道は自分で決めたい」と思う人が多いのだとか。そのため、「セクシーよりもキュートなデザインの方がお似合いです」「カールはもっと弱いものが良いですよ」などの提案は、嫌がられることがあるかもしれません。
そこで、お客様が判断するために必要な情報を先読みして、都度提示してみましょう。実際はアイリストがやんわりと誘導をかけていても、「自分が決めた!」と思っていただくことがポイント。そして、ご要望に応えながら、回を重ねていくなかで信頼関係を深めてください。そうすれば、アイリストの提案も、少しずつ聞いていただけるようになるかもしれません。

優柔不断型

特徴

こちらのタイプは、物事を決めるときに迷いやすいお客様に多いでしょう。自分の判断に自信がなかったり、悩みすぎて考えがまとまらなかったりするため、アイリストのアドバイスを必要とします。

接客法&注意点

優柔不断型では、「だれかのアドバイスに沿って決めたい」と思う人が多いようです。そのため、「デザインはこのなかでどれが良いですか?」「どんな印象の目元にしたいですか?」などのざっくりした投げかけでは、答えに詰まることがあるかもしれません。
そこで、お客様がたくさんの選択肢で迷うことがないよう、2択にしぼって質問しましょう。たとえば、「キュートとセクシーなら、どちらのデザインがタイプですか?」「女優ならAさんとBさん、どちらの目元に近づきたいですか?」などといった感じです。このような消去法を繰り返すうちに、お客様自身が理想や好みをだんだんとイメージしやすくなります。お客様の「分からない」という不安な気持ちに寄り添って、アイリストはプロとしてしっかりとサポートする姿勢を示すことが大事です。

まとめ

お客様のタイプは十人十色。コミュニケーションペースがせっかちだったり、逆におっとりしていたりする場合もあります。また、関係性の主導権がお客様とアイリストのどちらにあるかも、接客においては重要なポイントです。
ただ、ご来店時の体調や心理状態が良くなかったり、アイリストとの信頼関係が深まったりすると、同じお客様でも日によって別のタイプに変わることもあるでしょう。その場合は、臨機応変に接客方法を工夫しなければなりません。
大切なことは、お客様のタイプ分けをしっかり自分のものにして、それぞれのタイプに適した対策を用意しておくこと。サロンでお客様に接するときは、毎回しっかりと観察してから正確にタイプ分けをしてください。そして、自分の中にある引き出しから、最適なコミュニケーション方法をいつでも取り出して使えるようにしたいですね。180624Eih

この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事

この記事をシェアする