【仕事解説】アイリストとは?仕事内容から資格、給与まで徹底解説

この記事をシェアする
アイリストとは

アイリストとは、マツエクやラッシュリフトなどで目元を魅力的にデザインする専門職。そんなアイリストの仕事に憧れる人も多いかもしれません。しかし、実際働くとなると詳しい業務内容や給与も気になるところでしょう。そこで今回は、アイリストの仕事を徹底解説。業務内容をはじめ、アイリストになる方法や必要な資格、キャリアアップの方法までまとめています。アイリストを目指している人は、ぜひご一読ください。

アイリストとは?基本情報をおさらい

アイリストとは

まずはアイリストとはどのような仕事なのか、基本的な知識をおさらいしましょう。

アイリストの定義

アイリストとは、マツエクやラッシュリフトを施術する専門職です。目元を華やかにするために、専用のラッシュリフト剤や道具を使って自まつげをカールさせて形を整えたり、人工のまつげを自まつげにつけたりといったまつげに関わる施術に携わります。また、まつげだけではなく、眉毛に関わる場合もあるでしょう。

アイリストの具体的な仕事内容

ここからさらに、アイリストの具体的な仕事内容についてチェックしていきましょう。

マツエク施術

マツエク(まつげエクステ)とは、マツエク専用のグルーで人工のまつげ(エクステ)を自まつげに装着し、長さやボリュームを出す施術です。エクステは皮膚につけるのではなく、自まつげの根元から1~1.5mm離してつけます。つける本数は仕上がりの希望によって異なりますが、ナチュラルな印象に仕上げたいのであれば両目で80本ほど。ボリュームアップして華やかな印象にしたいのであれば、100本以上エクステをつけることになります。施術時間の目安は1時間~1時間半と、長時間にわたって細かな作業を集中して行わなければなりません。

ラッシュリフト施術

ラッシュリフトとは、ラッシュリフト剤とロッドを使用して自まつげをカールさせる施術です。お客様から希望するデザインをヒアリングし、毛質からカールのかかりやすさ・取れやすさをチェック。自まつげをロッドに巻きつけて、ラッシュリフト剤を用いながらカールをキープしていきます。施術にかかる時間の目安は1時間ほど。ただし、毛質やデザインによってはさらに時間がかかることもあるため、集中力が求められます。

アイブロウデザイン

美しい目元をつくるアイリストの仕事には、まつげだけではなく眉毛に関わる施術も含まれます。アイブロウデザインの施術では、理想の眉毛の形をヒアリングして、専用のワックスやツイザーを使って整えていきます。眉毛が薄い部分に眉毛エクステンションを施すという方法も。眉毛は顔の印象を決める重要なパーツであり、近年では男性からの需要も増えています。

カウンセリングとアフターケア

アイリストは施術するだけではなく、施術に関わるカウンセリングやアフターケアの業務も行います。満足度の高い施術を行うためには、お客様の要望を聞きながら自まつげや眉毛の毛質をチェックするなど、丁寧なカウンセリングが必要不可欠です。また、施術後の仕上がりがキープできるように、アフターケアの方法について伝える必要もあるでしょう。

その他サロン業務

施術していないときには、サロンの掃除や施術道具の準備、集客のためのSNS運用といった業務にも携わります。また、お客様の予約やカルテの管理、売り上げの集計などの業務も含まれるでしょう。

アイリストの魅力とやりがい

アイリストとしてのやりがいは、美容に携われることです。施術を通してお客様の魅力を引き出すことで、喜ばれたり自信を持ってもらえたりといったシーンに携わることが、アイリストのやりがいにつながります。

アイリストに必要な資格と技能

アイリストとは

アイリストとは、高い技術力はもちろん、扱う製品や衛生学に関する知識も求められる専門職です。そんなアイリストになるために必須な資格と、技術を高めるための民間資格を確認していきましょう。

美容師免許

アイリストになるためには、美容師免許がなくてはなりません。かつては無資格でも施術できましたが、トラブルが相次いだため、2008年からはアイリストも美容師免許が必須となりました。

「アイリストの資格はユーキャンのような通信講座で取れるのでは」と考える人もいるかもしれませんね。しかし、美容師免許は国家資格であるため、厚生労働省指定の養成施設で教育課程を経る必要があります。

JEA『JEAまつ毛エクステンション技能検定』

民間資格を取得することで、専門的な技術を高めてスキルを証明できます。

一般社団法人日本アイリスト協会(JEA)の「JEAまつ毛エクステンション技能検定」では、正しいマツエクの技術を身につけ、安全な技術を提供するための検定試験を実施。美容師免許を持たなくても受験できる3級から、アイリストとしてより高度な技術や知識を証明する2級・1級とレベルアップしていきます。

その他の有用な資格と認定

JEAの「JEAまつ毛エクステンション技能検定」以外にも、アイリストの民間資格には以下のようなものが挙げられます。

・JEA「まつ毛カール技能検定試験」
・JEA「アイラッシュサロン衛生管理士」
・JECA「まつ毛エクステンション技能検定試験」
・JECA「まつ毛カール技能検定試験」
・JLA「資格認定 5STAR 技術評価試験」

アイリストの資格は、働きながら技術向上のために取得することも可能です。それぞれ受検資格や目的・内容が異なるため、自身が習得したいスキルに合わせて資格を選ぶと良いでしょう。

アイリストになるためのステップ

アイリストとは

アイリストになるためのステップは以下の通りです。

1. 美容学校へ進学
2. 美容師免許の取得
3. アイリスト技術の習得
4. サロンへ就職
5. 研修や検定を経てスキルアップ

アイリストは国家資格である美容師免許が必要不可欠です。そのため、厚生労働大臣指定の美容学校でカリキュラムを経て卒業し、国家試験に合格しなくてはなりません。美容学校のカリキュラムには昼間課程・夜間課程・通信課程があるため、自分のペースや状況に応じて選べます。

卒業後すぐにサロンへ就職することも可能です。しかし、未経験でアイリストとして就職活動するのであれば、アイリストに関する民間資格を取得しておくと、就職面接の際にスキルの証明になるでしょう。

就職面接時には、アイリストになろうと思ったきっかけやなぜ応募したサロンを選んだのかといったことがよく問われます。なぜアイリストになりたいのか、なぜそのサロンでなければだめなのか、理由を明確にしておきましょう。

サロン就職後、研修を経てアイリストとしてデビューした後も、お客様の満足度を上げるために、技能検定や資格取得などでスキル向上を目指す必要があるでしょう。

アイリストの働き方と職場環境

アイリストとは

ひと口に「アイリストとして働く」といっても、働き方はさまざま。アイリストとしての働き方には以下のようなものが挙げられます。

・サロン勤務(正社員・パート・アルバイト)
・フリーランス(面貸し・業務委託)
・独立開業

一般的なのは、サロンスタッフとして雇用される方法です。正社員の場合は週休2日のフルタイムやシフト制を導入している店舗も。また、パートやアルバイトで短時間働けるサロンもあるため、主婦やWワークでも働きやすいでしょう。

また、フリーランスとしてサロンオーナーと業務委託の契約を結んでサロンスタッフとして働いたり、サロンの一角を面貸ししてもらうという方法もあります。フリーランスの場合は、勤務時間が自由といったメリットもありますが、自分で確定申告や税金の手続きを行わなければならない点がデメリットと言えるでしょう。

さらにステップアップして、独立開業も可能です。開業の際には、「美容所」として保健所に開設届の提出が求められます。

アイリストの給与事情

アイリストとは

ここからは、アイリストの給与事情についてチェックしていきましょう。

給与形態(固定給・歩合制)

アイリストの給与形態は勤務先によってもさまざまですが、歩合制やインセンティブ給を採用しているサロンは多くあります。正社員の場合は、指名料や技術力によって固定給に歩合給やインセンティブ給がプラスになるため、スキルを磨いて担当するお客様が増えるほど給料アップが見込めるでしょう。

地域や勤務先による違い

アイリストの平均年収は、2024年11月時点の正社員アイリストの平均年収はおよそ368万円で、月給換算すると約31万円。パート・アルバイトの場合は、時給1,088円が平均といわれています。ただし、給与分布とすると、全体で253万円から567万円と幅が広いため、勤務先や働き方、経験やスキルによって大きな差があると考えられます。
また、地域によっても異なり、平均年収が高いのが東海エリア。一方で給与水準が低いのが、北海道・東北エリアです。

初任給と収入アップの方法

アイリストの初任給も勤務先や地域によって異なりますが、24万円ほどが相場。経験年数や指名数が増えたり、民間資格を取得したりしてスキルが向上することで給与アップが見込めます。さらに、フリーランスになったり独立開業したりすることで、大幅に収入がアップする可能性もあるでしょう。

アイリストのキャリアパスと将来性

アイリストとは

次に、アイリストとしてどのようにキャリアをつくっていくか、業界の将来性も踏まえてご紹介します。

美容業界のトレンドとアイリストの需要

近年では、マツエクの需要が高まっているため、アイリストも活躍の場が増えています。かつては髪のカットやカラーリングを行っていたヘアサロンが、トータルビューティーをプロデュースできる美容サロンを目指して、ネイルやアイデザインを扱うケースも増加。美容業界でアイリストの需要がさらに増えていくことが予想されています。そのため、「アイリストと美容師、どっちの道を進もうか…」と迷ったら、アイリストを前向きに検討してみるのも良いでしょう。

アイリストとしてのキャリアアップ

体力と視力の問題で、年齢を重ねると作業が難しくなるというのが「アイリストあるある」かもしれません。アイ業界で長く働いていくためには、勤めているサロンでマネージャーや店長といった管理職に就く方法が考えられます。また、独立開業したサロンオーナーやアイリストの講師として活躍することで、キャリアアップも可能です。

アイリストに向いている人・向いていない人

アイリストとは

アイリストに向いているのは以下のような人です。

・ファッションや美容のトレンドに敏感
・根気強くコツコツと努力ができる
・技術や知識の向上心がある
・長時間集中する細かい作業が苦ではない

アイリストには、日々移り変わる美容のトレンドに関わっていくための好奇心や向上心が求められます。また、アイデザインには長時間の繊細な作業が求められるため、集中力も必要です。

一方で、アイリストに向いていない人の特徴は以下が挙げられます。

・手先が器用ではない
・集中力が続かない
・コミュニケーションが苦手

ただし、アイリストは苦手なことがあっても目指せる仕事です。手先が不器用でも「アイリストになりたい」という強い意志があれば、改善する努力もできるでしょう。

まとめ

アイリストとは、マツエクやラッシュリフトによって美しい目元をつくるスペシャリストです。デリケートな目元で繊細な作業が求められるため、国家資格である美容師免許が必要ではありますが、民間資格を取得してスキルを磨くなどの向上心があれば、不器用でもアイリストを目指せます。今回の記事を参考に知識を深めて、アイリストを目指してみてはいかがでしょうか。

この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事

2411_1WY

この記事をシェアする