【アイリスト/基礎おさらい】エクステをつける自まつげの選定をおさらいしよう!

この記事をシェアする
サムネイル

自まつげの選定は、エクステの仕上がりやモチを左右する大切な項目です。「エクステのモチが悪い」「エクステがばらついて見える」などの悩みをもつアイリストは、まつげの選定を見誤っている可能性が高いです。今回は、「毛周期」「層」「幅」の自まつげ選定に欠かせない要素を詳しく紹介します。基礎をおさらいすることで、アイリストとしての知識の底上げを図りましょう。

選定①毛周期

1日に平均4~5本抜け落ち、およそ3~6ヶ月で生え変わるといわれているまつげ。毛周期は、「成長初期」「成長後期」「退行期」「休止期」の4段階から成り立っています。エクステをつけるまつげは、成長期の終わりから退行期の始まりまでが最適です。まずは、周期ごとのまつげの特徴をおさらいしてみましょう。

【成長初期】:第1の成長段階。成長中のまつげは、細くてコシのない産毛の状態です。この時期のまつげにエクステをつけてしまうと、人工毛やグルーの重さにまつげが耐えきれず、成長前に抜け落ちてしまいます。

【成長後期】:成長が活発化する段階です。少しずつ太さ・長さが増し、ハリやコシも出てきます。まつげ美容液の効果が見られやすい時期。

【退行期】:まつげが太く・長く育ち、成長が停止する段階です。成長が停止した後すぐに抜け落ちるわけではなく、しばらくそのままの状態で目を保護します。

【休止期】:少しずつ抜け落ち、新しい毛へ生え変わる準備を行う段階です。すぐに抜けてしまうため、マツエクの装着に向きません。

「エクステをつけるまつげは、成長期の終わりから退行期の始まりまでが最適」という理由は、マツエクのモチが良くなるからです。成長初期と休止期のまつげにエクステをつけてしまうと、まつげがすぐに落ちてしまうため、お客様の満足につながらないでしょう。
成長初期と休止期のまつげにエクステの装着を避けるためには、まつげがどの状態かを見極めなければいけません。成長初期のまつげは、細く短いので毛質で判断することができます。

上の画像にある3本の矢印のまつげはすべて成長初期の産毛状態です。周りの毛と長さも太さも違うため一目瞭然ですね。
マツエクは、長く太い健康毛にエクステを装着することがセオリーです。このような産毛につけることは、できる限り避けなければいけません。

休止期は見た目が退行期のまつげと同じため、見極めが難しいです。見て分からないならば、すぐに抜け落ちてしまいそうな休止期まつげは、エクステをつける前に落としてしまいましょう。休止期のまつげを落としておくことで、休止期のまつげにエクステをつけてしまうリスクを軽減させることができますよ。
エクステの前処理として行っているまつげの拭き取りは、まつげの洗浄だけでなく休止期のまつげを落とすという役割もあります。ぜひ丁寧に行ってみてくださいね。

選定②層

引用元:EYELINE EXTENSION by松風

まつげは上の画像のように4層から成り立っています。層の幅には個人差があり、層が分からないほど狭い人、パッと見るだけで層が分かるほど幅の広い人などさまざまです。マツエクをつけるときは、下がりすぎや上がりすぎといった、極端に角度のある層は避けることが大切。

なぜなら、角度のあるまつげにエクステをつけるとラインが揃わずばらついて見えるからです。特に、目の粘膜から一番遠い4層目のまつげは飛び出していることが多く、カールの弱いエクステを選んだとしてもラインが合わずにばらついて見える可能性が高いでしょう。マツエクは、1~3層のしっかり生えていて上がりすぎ下がりすぎがない毛を狙ってつけるのがベストです。

極端に角度のあるまつげを避けるとは言え、まつげには多少上がったり下がったりクセがついているものです。そんなときは、エクステのカールを変えることで、ばらつきのない綺麗な仕上がりを目指せます。

上の写真のように、1層目の下がっているまつげには強いカール、3層目の上がっているまつげに弱いカールをつけることでカール感が揃い、綺麗に仕上げることができます。
層をしっかり見極め、まつげによってカールを変えることで、ばらつきのない均一な仕上がりを目指しましょう。

選定③幅

エクステをつける幅は、仕上がりの印象を決める重要なポイントのひとつ。目頭と目尻は細く弱いまつげになっていることが多いので、どこからどこまでにエクステを装着できるかをしっかり見極めることが大切です。

まずは目頭から。目頭は基本的に5mm開けましょう。目頭ぎりぎりにつけてしまうと、エクステが下まぶたに当たりやすく違和感をもたれやすいからです。5mm開けることで、違和感なくデザインも綺麗に仕上がりますよ。
次に目尻です。目尻はひとつ目で紹介した毛周期をしっかり見極めて選定しましょう。目尻のまつげは細い毛が多いので、できるだけしっかりとしたまつげにつけることが大切です。

上の画像のモデルさんであれば、目尻は矢印のまつげにつけるのがベスト。それより目尻側のまつげは他のまつげに比べて細く短いため、エクステの負担が大きくなり、まつげが抜け落ちてしまう可能性があります。ただ矢印のまつげは、他の目尻のまつげより少し外に流れるように生えているので、倒れないように気をつけて装着する必要があります。

では、「エクステで目の幅を出してほしい」「タレ目デザインにしてほしい」という要望をも つお客様の目尻のまつげが弱かった場合、どう対応するのが良いでしょうか?お客様の要望に応えようと、目尻ぎりぎりの弱いまつげに太くて長いエクステをつけるのは絶対にNGです。まつげが抜け落ちてしまい、結果的にお客様のご満足につながらないでしょう。
対策としては、細いエクステを選んでつけたり、横に広がるようにつけたりする方法があります。タレ目デザインの場合は、目尻のカールを弱くすることで、目尻を長く見せることができますよ。

当然、エクステは短くて細い方がまつげへの負担が少ないです。お客様の目元は千差万別なので、その人に合わせてエクステをセレクトすることが大切。お客様の要望とまつげの状態をどこまで上手くすり合わせられるかが、アイリストとしての腕の見せ所でしょう。
どのまつげにどのエクステをつけようか迷ったときは、お客様に選んでいただくこともひとつの手です。まつげの状態といくつかのアイデザインを提案し、お客様に選択をゆだねることで、納得した上で施術を受けていただくことができます。事後報告はクレームの元です。必ずつける前に相談しましょう。

まとめ

まつげの選定は、エクステの仕上がりやモチを大きく左右する重要項目です。毛周期やまつげの層、幅を意識することで、モチの良い綺麗な仕上がりになります。お客様の要望とまつげの兼ね合いが合わないときこそ、アイリストとしての腕の見せ所です。お客様の意見をしっかり聞きつつ、理想のまつげに近づけるよう提案力を高めていきましょう。200602Ekm

この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事

この記事をシェアする