フラットラッシュは不自然?自然に仕上げるコツを学ぼう
軽いつけ心地とモチの良さで人気が高いフラットラッシュ。しかし、中には「フラットラッシュは不自然?」と思っているお客様もいらっしゃいます。さまざまなメリットがあるフラットラッシュが、「何か不自然だから」と選ばれないのは、アイリストとして悲しいですよね。そこで今回は、なぜフラットラッシュが不自然だと思われるのか、またその不自然さをどう解消すれば良いかを紹介します。
フラットラッシュは不自然?
フラットラッシュはどうして不自然といわれることがあるのでしょうか?フラットラッシュの特徴をおさらいしながら検証していきましょう。
そもそもフラットラッシュとは?
従来のエクステとフラットラッシュの違いは、上の画像を見比べてみるとよく分かります。フラットラッシュは、従来のエクステよりも断面が平たくなっているのが見てとれるでしょう。名称に、英語で「平ら」を表す「flat(フラット)」が使われているのはこのためです。
上の画像で挙げた「Miss eye d’or(ミスアイドール)」の「フラットマットラッシュ」は、真ん中にくぼみがあり、毛先が枝分かれしていますが、他のメーカーの商材ではくぼみがなかったり、毛先が枝分かれしていなかったりとさまざまです。メーカーによって少し違いがあることを覚えておきましょう。
枝分かれしていないタイプのフラットラッシュは、同じ長さのシングルラッシュと比べると、毛先がやや太めになっていることが多いのも特徴のひとつです。
フラットラッシュのメリット・デメリット
フラットラッシュの平らな根元の形状には、多くのメリットがあります。
- エクステの断面積が小さい分軽く、自まつげへの負担が少ない
- 接着面積が広いので密着度が増し、モチが良くなる
- 軽量なため、根元から自まつげを立ち上げるリフトアップ効果がある
- 根元が自まつげにフィットするため、しっかり装着でき安定感があって倒れにくい
- 少ない本数でも濃く見せることができる
- やわらかいボリュームラッシュとのMIX装着も相性が良い
このように、フラットラッシュのメリットはたくさんありますが、自まつげへの負担減・モチアップ・少ない本数でボリュームアップの3つが主な利点といえるでしょう。
一方で、デメリットもあります。
- リフトアップする分、目がパッチリしすぎてしまう
- まつげの毛量によっては濃く見えすぎてしまうことも
- 軽量のため、やや熱に弱い傾向にある
- 毛先まで濃いため、同じサイズのシングルラッシュと比較すると、不自然に長く見えてしまう
フラットラッシュの毛先が、シングルラッシュに比べてやや太めという特徴により、目元が濃く見えたり思ったより長いと感じてしまったりする点はデメリットといえるでしょう。
フラットラッシュをおすすめしたい人とは?
フラットラッシュをおすすめしたい人は、
- 自まつげの負担を減らしたい人
- 自まつげをリフトアップさせたい人
- 軽いつけ心地のマツエクを希望している人
- 安定感とモチをアップさせたい人
- 目元の印象を強めたい人
などが挙げられます。
「モチを良くしたい」や「軽いつけ心地」は、多くのお客様に当てはまるはずです。しかし、ボリューム感が出るエクステなので、ナチュラル派のお客様には「濃すぎる」「不自然」と思われてしまうのかもしれません。
フラットラッシュが不自然といわれる理由とは?
フラットラッシュの毛先がシングルラッシュと比べると太めになっていることが、「目元がパッチリしすぎる」「濃く見える」という違和感につながり、お客様に「フラットラッシュは不自然」と思われてしまう原因だと考えられます。自まつげへの負担が少なくモチが良くボリュームが出る、という良いとこ取りができるマツエクなのに、「フラットラッシュは不自然」と思われてしまっては悲しいですよね。
お客様にフラットラッシュをおすすめした際、「以前、フラットラッシュは不自然に見えた」といわれたら、どのような点が不自然だったのか詳しく聞いてみましょう。「シングルラッシュよりも人工的」「思ったよりも濃い」「つけまつげみたいでナチュラルさがない」などさまざまな意見がいただけるはずです。
お客様が思う不自然さを解決できるデザインを提供できれば、お客様の「フラットラッシュは不自然」という思いはきっと覆るでしょう。
フラットラッシュの不自然さ解消法
フラットラッシュの不自然さは、使用するマツエクの長さ・太さ・カールを上手く選ぶことで解消できます。まずはフラットラッシュの、「ボリュームが出やすい」「長く見えやすい」「毛先に存在感がある」という特徴を頭にしっかり入れておきましょう。
その上で取れる対策は
- 装着する本数を減らす
- カールをワンランク下げる
- 細いエクステを使用する
- シングルラッシュやボリュームラッシュを混ぜる
などがあります。
フラットラッシュは今までシングルラッシュほど太さに種類がなく、太さ0.15が主流でした。しかし、最近になって0.12や0.1などの太さが新しく発売されています。本数・カール・太さなどを上手く選んで、自然に見えるデザインを心掛けましょう。
ナチュラル派の方へ提案
出典:@a_y_a___yyyさん
「まつげへの負担を少なくしながらボリュームを出し、かつナチュラルさも残したい」というお客様には、ボリュームラッシュとフラットラッシュのMIXや、シングルラッシュとフラットラッシュのMIXがおすすめです。
上の画像は、CCカールのボリュームラッシュ120本とフラットラッシュ60本をMIXしたデザインです。毛先が繊細なボリュームラッシュに、毛先に存在感があるフラットラッシュを混ぜることでまつげに不規則性が出て、フラットラッシュのみを装着するよりも、よりナチュラルな印象になります。
さらにボリュームダウンを希望された場合は、シングルラッシュとのMIXにすると良いでしょう。同じ太さのエクステを使用したとしても、毛先の太さに違いが出るためより自まつげに近い印象に仕上ります。
マツエクの種類をMIXさせるデザインは、サロンによって意見が分かれる点かもしれません。なぜなら、マツエクの種類をMIXさせることで、より自まつげに近いナチュラルさが出せる一方で、混ぜる手間や施術時間が長くなるなどサロンとしてのデメリットもあるからです。MIXをしない場合は、フラットラッシュの装着本数や長さ、カールで調整してあげると良いでしょう。
本数によるボリュームイメージの違い
フラットラッシュの毛先は、シングルラッシュよりも太めなのが特徴。そのため、フラットラッシュを使用するときに、シングルラッシュと同じ本数を装着してしまうと目元が濃い印象になりがちです。そこで、フラットラッシュの100本、120本、140本のボリュームイメージの違いを確認し、デザイン提案に役立てましょう。
フラットラッシュ100本
出典:@hibi_matsugeさん
上の画像は、C~Jカールの9~10mmのフラットラッシュを100本装着しています。モカブラウンのカラエクを使用しているということもあり、よりナチュラル感のあるデザインになっています。フラットラッシュ希望でよりナチュラルさを出すためには、カラエクもおすすめしてみると良いでしょう。
フラットラッシュ120本
出典:@g.a.k.i.70さん
上の画像では、Cカール11mmのフラットラッシュを120本付けています。シングルラッシュで120本は、「ちょっとボリュームを出したいお客様」に付けるベーシックな本数です。しかし、シングルラッシュ120本とフラットラッシュ120本では印象が変わるため、あらかじめカウンセリングで、フラットラッシュはシングルラッシュよりも濃く見えがちになるということを伝えておく必要があります。
まずは少なめに装着をして、細かく確認していただくことで、理想の目元に近づけることができるでしょう。
フラットラッシュ140本
出典:@hibi_matsugeさん
上の画像は、CCカール10~13mmを140本装着しています。お人形さんのようなパッチリとした目元をご希望の方にぴったりなデザインです。ダークモカブラウンのカラエクを使うことで、柔らかい印象の目元になっています。
フラットラッシュは、リフトアップ効果があるため、シングルラッシュと同じカールでもカール感が強く出てしまいます。そのことを頭に置き、お客様の要望に合わせながらカールを選ぶと良いでしょう。
まとめ
モチの良さや自まつげへの負担減など、多くのメリットを持つフラットラッシュ。ですが、シングルラッシュと比べると毛先が太く、ボリュームが出やすいため、お客様に「不自然」と思われてしまうこともあるようです。しかし、太さやカールを上手く選び、シングルラッシュなどとMIXさせることで不自然さは解消させることが可能。フラットラッシュの特徴をしっかりと理解し、お客様の理想の目元に近づけるデザイン提案を目指しましょう。210924Ekm